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第77回富士登山競走山頂コースふりかえり【その4】レース後半

 

レポ続きです。

前回まで→

【その1】前日編 

【その2】スタートまで 

【その3】レース前半 

 

今回ゴール編なんですが案の定長いです。

恥ずかしげもなく自己満全開です。お許しください。

お暇な時にお付き合いくださいませ。

 

ーー

 

五合目関門を2:04:26で通過。

 

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五合目からの景色、とてもいいです。空気が澄み切っています。


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エイドへ。


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水をしっかり飲んで、


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このパンを食べたかった。パンいただきます。補給は命。

塩タブを2粒ぼりぼり食べて、ボトルの水も補充。

 

次に目指すは八合目関門です(制限時刻11:00)。


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エイドを出発してちょっと上るとすぐ六合目。ヘルメットの貸し出し。


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この黄色いシールが前、おでこ側になります。

去年はヘルメットをかぶってもとくに気になることはなかったのですが、今回はどうもヘルメットで頭をおおわれてる感覚が強くて、あごひもを緩めたかったのですが、どうにもうまく緩めることができませんでした(顔デカいからや)。

帽子の上からかぶる人が大半で自分もそうしましたが、僕がかぶっているリトルトゥースキャップの締め付けがちょっと強めだったのでリトルトゥースキャップを脱いでヘルメットを着用するべきでした(顔デカいからや)。

頭に熱がこもる感覚があり、上っていくにつれて頭がぼーっとするすっきりしない状態が続きました(顔デカいからや!)。


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六合目以降は比較的進みやすいトレイルです。走れるところも少しあります。


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9:19 森林限界に到達。視界が開けます。ここにエイドがあります。

 

今年から始まった吉田ルート有料化に伴う関所?はこの先にある小屋になります。われわれは特別扱いなのでそのまま上り続けます。

 

ここから先は砂利道の上り。一番きらいなゾーンです。

砂に足をとられて思うように上れません。

ハムに力が入って筋力を浪費してしまいます。

しかし、ここからの区間はガスっていたので湿気がありそれなりに上りやすい状態だったと思います。

歩幅をせまくして素早く次の足を出すのがコツといわれています。あと、前かがみになりすぎない。リズムよく上るのが理想。


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9:44 唐突に始まるゴジラの背中とよばれる岩場ゾーン。

得意な人からするとそれまでと使う筋肉が違うので体力を温存できるゾーンといわれています。

僕からすると全然そんなことありません。全く温存できません。

全身の力を総動員して急斜面を上り続けなければなりません。

でも、上りにくい砂利道に比べれば好きかもしれません。

 

手袋を装着。ためらわずどんどん手をついて四つん這いになります。

 

そして、この岩場ゾーンは場所によってランナーを抜いて前に出られるポイントがちょびちょびありました。

前のランナーについていくのではなく隙あらば違ったコース取りで前に出られるとタイムの短縮につながります。

上りやすいけどランナーが集中しているコースを取るか、上りにくいけど距離を短縮して前に出るコースを取るか、見極めて果敢に後者を選択できるか。

んー、できなかったなー。

 

あと、岩場と岩場の間に点在する山小屋。その山小屋の通路は平坦なので走ることができます。ちょっとでも走って1秒を削り出そうという意識が重要です。

んー、けっこう歩いたなー。

 

ということで僕なりに上りながら思った完走できるランナーの特徴。

・岩場で自分のコース取りでどんどん前にでる。

・山小屋の前を小走りでも走る。

 

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10:19 太子館エイド。水を補充。

この地点の標高は3100m。

スタートから18キロ地点です。八合目関門まであと800m。

 

次の山小屋、蓬莱館を過ぎると岩場ゾーン終了です。


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岩場ゾーンを終えると砂礫ゾーン。

 

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八合目関門まであと2つの山小屋を通過します。


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10:36、白雲荘エイド。標高3200m。

八合目関門に間に合うのか不安になってきましたがたぶん大丈夫。

 

富士登山競走の横断幕が見えてきました。八合目関門です。


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3:52:42

五合目関門~八合目関門(3.8キロ)平均傾斜35.5%

ラップ 1:48:16(キロ28:29ペース)

 

この数字は大会公式発表の距離をもとに計算し直した数字です。

僕のエプソンちゃん上は、この区間の距離が4.28キロ、キロペースは25:18とでました。

 

八合目関門は18.8キロ地点。ゴールまで残り2.2キロになります。

しかし、ここから山頂まで2.2キロもあるはずがない。

僕のペースでいったらここから山頂まで1時間近くかかることになります。

エプソンちゃん上は八合目関門から山頂まで1.16キロです。

エプソンちゃんの方が正しいのでは?

僕のように手動ラップをとってログをアップしている人が確認できないので正しい距離が検証できていません。

 

それはさておき、去年通過できなかった八合目関門を通過することができました。

この時点で感無量!


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この地面の下に計測マットが敷いてあります。


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八合目関門を通過した後、狭くてちょっとこわい。


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山頂を目指します。ガスっていて山頂は見えません。

一般的に完走レベルのランナーは、八合目関門から山頂まで30分ちょいかかると言われています。

近くにいた女性ランナーは、あと30分でいけると言ってグングン前に進んでいきました。

 

立ち止まらず流れについていけば十分完走できる、頭では理解しているのですが足元は苦手な砂礫。足がズルズルと滑り、後続のランナーにどんどん抜かされていきます。

 

標高3000mの酸素濃度は地上の68%。

標高3500mともなると酸素濃度は地上の64%になります。

身体が重く、息が切れ、頭がぼーっとしてきます。

どんなに抜かされても動く、動き続けるしかありません。

 

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11:02、最後の山小屋御来光館、最後のエイドです。

ここで残してきたジェル、最後の1個を取り出します。カフェイン入り。

水といっしょにぐっと飲み込みます。

山頂までもて、自分の身体。

 

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つづら折りの道をひたすら上り続けます。

ここから登山客が多くなったかんじがしました。

お昼に頂上到着を目指して上っていると思われる登山ツアーの団体登山者が複数。登山客を抜くのにエネルギーを要します。

ガイドさんが「ランナーがきます、左に寄ってー」っとツアー客に案内してくれているのがとてもありがたかったです。


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鳥居が見えます。でもあの鳥居は九合目の鳥居。

さらにその先が頂上です。

間に合うのかこれ??

 

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11:15、九合目鳥居。

標高は3600m。

 

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山頂まであと400m。

 

あと15分しかない、早くしないと間に合わない。

 

焦る気持ちとは裏腹に全く前にでない身体。

ちょっとずつちょっとずつ足を踏みしめるので精いっぱいです。

 

山頂の鳥居が見えてきたというところで目の前に現れる険しい岩場。

それはラスボスのごとく立ちはだかります。

 

ここからこの岩場はキツい。キツ過ぎる。

 

もう身体が動かない。

 

苦しい。

 

無理だ・・・

 

 

ーー

 

 

無理だ・・・

 

7月13日、僕は失意の中にいた。

 

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富士吉田市役所から富士山山頂へ。

5時間22分かかった。

 

これを4時間半で登り切らなければいけない。

無理に決まってる。

 

八合目から先、全く身体が動かなくなった。

2、3歩歩くだけで息があがる。酸欠。

打ちひしがれる思いだった。

 

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山頂に吹きつける風雨は強く、きびしく、容赦がない。

 

あと2週間を切っている。

できることは何か考える。

連日Tシャツが水を絞れるくらいになるまで走った。

気付けば体重は3キロ落ちていた。

やれるだけのことはやった。

 

大会前日、布団の中でこの半年書いてきたブログを読み返す。

いわき、台原、仙台ハーフ、奥久慈、千歳、鹿角。

もちろんタフなコースを選んできた。

山頂に行く最低限の脚をつくった自負はある。

心肺の弱さは致し方ない。

試走では補給が十分にできていなかった。

補給をしっかりすれば勝機はある。

そう信じるしかない。

 

この半年だけじゃない。

 

2017年6月、サロマウルトラ、

極寒のワッカを耐えて走り続けた。

 

2023年1月、東京チャレンジマラソン

ペーサーに突き放されても最後まで走り続けた。

 

ウルトラサブ10、フルサブ3、挑戦には必ず大きな壁が待っていた。

 

富士登山競走にももちろんその壁が待っている。

 

壁にぶつかっていく覚悟を決めた。

 

きっとできる。きっと大丈夫。

 

 

でも、ダメかもしれない。

 

目の前の壁は高過ぎる。

 

ダメでもがんばったんだからいいじゃないか。

 

弱い自分がささやく。

 

こんな自分にできるのか。

 

 

 

生まれてこの方運動ができたためしがない。

 

中学ではバレー部だった。最後の試合、コートに立つことはなかった。

 

高校では弓道部だった。最後の試合、矢は的をかすめることすらなかった。

 

声を殺してひとり、トイレで泣いた。

 

何をやってもダメな自分を乗り越えたい、今思えば走る原動力はそこにあったにちがいない。

 

サブ10、サブ3で乗り越えてきた壁はきっと自分の弱さだろう。

 

最後の壁を乗り越える。

 

 

中学も、高校も、愚直に部活に励んだ。でも結果がでなかった。

 

 

それから時間はかかったけれど、

 

 

結果をだす時がきた。

 

 

 

今だ。

 

 

 

ーー

 

 

意識が半分あるようなないような、

 

ただがむしゃらに岩場をよじ登る。

 

絶対に足をとめない。

 

山頂からたくさんの声が聞こえる。

 

「間に合うぞ!」

 

「あと1分半!」

 

「足を動かせ!」

 

「ファイトー!」

 

「いけー!」

 

「あと1分!!」

 

「がんばれ!!」

 

「まだいけるぞ!!」

 

「走れー!!!」

 

「いけー!!!!!!」

 

 

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泣き虫だったあの頃の自分に言いたい。 

 

 

 

 

「おまえの人生には最高の景色が待っている。」

 

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Fin  4:29:14

 

ーー

 

手動ラップは以下のとおり。

①スタートライン通過

浅間神社

③中ノ茶屋

④馬返し

⑤三合目エイド

⑥なぜか変なところでラップボタンを押す

⑦五合目関門

⑧八合目関門

⑨やべ、ゴールの瞬間ストップボタン押せてなかった

⑩ラップボタンじゃなくてストップボタンを押せっての

 

エプソンちゃんの計測距離は大きな誤差があるのでご参考程度に。

 

改めて整理すると以下の表になります。

 

区間距離、区間標高差、傾斜は、みやすのんきさんの富士登山競走攻略本(大会公式サイト情報に依拠)からまとめたものになります。五合目以降については区間距離に疑問がありますのでくれぐれもご承知おきください。

 

 

つづく(次回下山編でレポ最終回です)。

 

 

引用元:つの丸みどりのマキバオー』8巻(1996年、集英社




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