2025年5月
今月の陸上休暇も満月の頃でDeepSky撮影をするにはタイミングの悪い時期だったのですが、晴れた日に自宅から車で約30分のいつもの山の展望台まで行って撮影した時の結果です。
今回はBKP200/F800鏡筒とEQ6R赤道儀及びAskar 65PHQ鏡筒とStar Adventurer GTi赤道儀の組み合わせによる2台を設置しての撮影。
5月12~13日 満月の夜に撮影した球状星団M13と散光星雲IC1396
今月2025年5月の満月は"13日午前1時56分頃"だったのですが、その頃"12日23時52分~13日00時22分"に『ヘルクレス座の球状星団M13』及び満月の時間帯“13日00時16分~03時23分“に『ケフェウス座の散光星雲 IC1396』を撮影。
月の正中は12日23時46分に南南西で31°45′程と高度が低めであった事もあり満月の月夜でも肉眼で明るい星なら確認ができた東の空の高度の高い天体と北東の天体を選んでみました。
M13 (ヘルクレス座にある北天最大の球状星団 )
撮影時、東の空の天頂近くにあったM13が思ったより良く写りました。
IDASのマルチバンドを持つ光害カットフィルターLPS-P3を使用。

撮影地:京都府舞鶴市
撮影ソフト:SharpCap 4.1
鏡筒: SkyWatcher BKP200/F800 × Vixen エクステンダーPH
焦点距離: 800 × 1.4 = 1120mm
カメラ: SVBONY SV405CC(Gain:125 OffSet:30 冷却温度:-8℃)
フィルター: IDAS LPS-P3
赤道儀:SkyWatcher EQ6R、極軸合わせ:PoleMaster
ガイド鏡:SVBONY SV165、ガイドカメラ:Cers-C、ガイドソフト:PHD2
その他: Sky-Watcherフォーカスモーター、SVBONY SV226 フィルタードロワー
、HiMeLE Quieter4C ファンレスミニPC 、Windowsリモートデスクトップ
画像処理: Pixinsight(WBPP、SPCC、GraXpert、BXT、Curves Transformation、NXT等)
、Photoshop CS2、RawTherapee 5.8

IC1396(ケフェウス座μ星ガーネットスター及び暗黒帯vdB142象の鼻含む)
撮影時、南西にあった満月とは反対方角の北東の空にあったIC1396です。
IDAS HEUIB-IIとNBZ-Ⅱの二種類のフィルターでそれぞれ撮影。
前回も同じ対象を撮影しましたが、その時はNBZ-Ⅱだけでガーネットスターの黄色味かかった色が出せなかったので今回はNBZ-ⅡでのStarLess画像にHEUIB-IIのstars画像を合成して本来に近い星色がだせたかと思います。

各フィルターでの撮影開始時刻と露出時間
IDAS HEUIB-II : 00時16分、露出:240秒×12枚(48分)
IDAS NBZ-Ⅱ : 01時15分、露出:240秒×32枚(128分)
撮影ソフト:SharpCap 4.1
鏡筒 : Askar 65PHQ、0.75×専用レデューサー(焦点距離:312mm(f4.6))
カメラ : QHY268C(Readout Mode#1Gain:57 OffSet:30 Temp:-8℃)
赤道儀 : SkyWatcher Star Adventurer GTi、極軸合わせ:PoleMaster
ガイド鏡 : Askar 32mm F4、ガイドカメラ:ZWO ASI224MC、ガイドソフト:PHD2
その他 : ZWO EAF(電動フォーカサー)、SVBONY SV226 フィルタードロワー
、MeLE Quieter3C ファンレスミニPC 、Windowsリモートデスクトップ
画像処理: Pixinsight(WBPP、SPCC、GraXpert、BXT、SXT、Curves Transformation、NXT等)
、Photoshop CS2、RawTherapee 5.8
満月の高度は撮影開始時31°16′程~撮影終了時12°38′程と低めにはなっていったものの月とは反対の方角の北東の空でも月明りによる薄明るさはあります。HEUIB-IIとNBZ-Ⅱフィルターによる4分露光の1枚画像をZWO ASIFitsViewで表示させたのが下の画像で星雲の写りも薄かったですが最終的には編集で良く炙り出す事ができたました。

左:HEUIB-IIフィルター使用時、右:NBZ-Ⅱフィルター使用時
5月7~8日
日付が前後しますが満月5日前の月齢10日目の日に撮影したへび座の球状星団M5、さそり座アンタレス付近のカラフルタウン、いて座の散光星雲M17(オメガ星雲)です。
M5 (へび座の球状星団)
撮影開始時に月齢10日目の月が南西の高度約52°と高い位置にある月夜でしたが南東のM5が思ったより良く写りました。
IDASのマルチバンドを持つ光害カットフィルターLPS-P3を使用。

撮影地:京都府舞鶴市
撮影ソフト:SharpCap 4.1
鏡筒: SkyWatcher BKP200/F800 × Vixen エクステンダーPH
焦点距離: 800 × 1.4 = 1120mm
カメラ : QHY268C(Readout Mode#1Gain:57 OffSet:30 Temp:-8℃)
フィルター: IDAS LPS-P3
赤道儀:SkyWatcher EQ6R、極軸合わせ:PoleMaster
ガイド鏡:SVBONY SV165、ガイドカメラ:Cers-C、ガイドソフト:PHD2
その他: Sky-Watcherフォーカスモーター、SVBONY SV226 フィルタードロワー
、HiMeLE Quieter4C ファンレスミニPC 、Windowsリモートデスクトップ
画像処理: Pixinsight(WBPP、SPCC、GraXpert、BXT、Curves Transformation、NXT等)
、Photoshop CS2、RawTherapee 5.8
さそり座アンタレス付近のカラフルタウン
月が西の空の高度10°以下まで沈み月明りが和らいできた頃からさそり座アンタレス周辺のカラフルタウンと呼ばれる領域を撮ってみました。この領域を撮るのは初めてです。

撮影地:京都府舞鶴市
撮影ソフト:SharpCap 4.1
QHY268C(Readout Mode#1Gain:57 OffSet:30 Temp:-8℃)
フィルター: IDAS LPS-P3
鏡筒 : Askar 65PHQ、0.75×専用レデューサー(焦点距離:312mm(f4.6))
カメラ : QHY268C(Readout Mode#1Gain:57 OffSet:30 Temp:-8℃)
赤道儀 : SkyWatcher Star Adventurer GTi、極軸合わせ:PoleMaster
ガイド鏡 : Askar 32mm F4、ガイドカメラ:ZWO ASI224MC、ガイドソフト:PHD2
その他 : ZWO EAF(電動フォーカサー)、SVBONY SV226 フィルタードロワー
、MeLE Quieter3C ファンレスミニPC 、Windowsリモートデスクトップ
画像処理: Pixinsight(WBPP、SPCC、GraXpert、BXT、SXT、Curves Transformation、NXT等)
、Photoshop CS2、RawTherapee 5.8
たしかにカラフルで綺麗です。
今回撮影した構図では画像右中央下と左下の赤い領域がほとんど入らなかったので次回に赤い領域も入る様再挑戦したいです。
又この撮影場所では南南西から西の低空が山に隠れてしまうのですが今回アンタレス周辺が丁度その位置になって撮影途中から画像に山が入ってしまった時点で終了となり撮影枚数を増やせませんでした。
M17 (オメガ星雲)
月が西に沈む頃から薄明の頃まで撮影。上記のカラフルタウンの撮影と一時は同時進行で撮影できました。

撮影地:京都府舞鶴市
撮影ソフト:SharpCap 4.1
鏡筒: SkyWatcher BKP200/F800 × Vixen エクステンダーPH
焦点距離: 800 × 1.4 = 1120mm
カメラ: SVBONY SV405CC(Gain:125 OffSet:30 冷却温度:-8℃)
IDAS HEUIB-II
赤道儀:SkyWatcher EQ6R、極軸合わせ:PoleMaster
ガイド鏡:SVBONY SV165、ガイドカメラ:Cers-C、ガイドソフト:PHD2
その他: Sky-Watcherフォーカスモーター、SVBONY SV226 フィルタードロワー
、HiMeLE Quieter4C ファンレスミニPC 、Windowsリモートデスクトップ
画像処理: Pixinsight(WBPP、SPCC、GraXpert、BXT、Curves Transformation、NXT等)
、Photoshop CS2、RawTherapee 5.8
撮影機材の2台体制について
SkyWatcher Star Adventurer GTi赤道儀を導入しEQ6R赤道儀とで赤道儀による撮影機材の2台体制が可能となりました。
今、私が使用している鏡筒でStar Adventurer GTiへは搭載能力的にAskar 65PHQ又はFMA180 Pro、EQ6RにはBKP200/F800かε-130Dを載せてカメラはQHY268CとSV405CC及びASI533MCPを状況に合わせて使おうと思います。
赤道儀2台に搭載する各鏡筒にはミニPCとUSB電源供給できるミニルーターを取り付けて車内のPC2台からそれぞれをWindowsリモートデスクトップで制御。
ミニPCと車内PCの無線LAN接続は屋外なので2.4GHz帯を使用し、それ以外(赤道儀とミニPC 、車内PCのマウス等)は電波干渉を無くすため全て有線接続としました(赤道儀とミニPC 及び車内PCのマウスは無線でもテストし特に電波干渉はしなかったのですが念のため)。

各鏡筒にはミニPCとUSB電源のミニルーターを取り付けし
Windowsリモートデスクトップによる無線遠隔操作が出来る様にした
今の生活パターンでは年間を通しても天体撮影できる日はかなり限られるので撮影機材を2台体制にする事により撮影出来る日には少しでも多くの天体が撮影できる様にしたい思いです。設置や極軸合わせ、ピント調整等に準備の手間や時間は増えますが楽しみも増えそう。
最後に
天体撮影はまず自分が撮影ができそうな時間に晴れているかという事ですが、晴れていても風があったり靄があったり撮影場所によっては光害があったりと撮影に良くない影響がある事も多いです。そしてそれらの条件をクリアできても更に月が新月期であるか満月期であるかという月明りの影響にも大きく影響されるので撮影に行ける日が限定される私には休み期間が満月期しかなければかなり厳しい状況ですが、今回満月の日でも月の高度が低ければ撮影対象とする天体の方角や高度によってはある程度のDeepSky撮影ができる事がわかった事はちょっと救われた感じです(個人的感想🙂)。