政府は75歳以上の人の金融所得を社会保険料に反映させる方針を明らかにしました。今後は金融機関が株の配当金等を自治体運営の保険者に提出します。医療保険制度の見直しに伴う改正案に盛り込まれ、閣議決定を経て18日に国会提出となります。これは怖ろしい方針です。
金融所得課税強化の第一弾と言えるでしょう。現役世代の保険料負担軽減を旗印に、まずは75歳以上が対象となります。しかし徐々に対象年齢が引き下げられ、最終的には全世代が対象になると予想します。「応能負担の徹底」という、もう1つの大きな旗印があるからです。こちらは年齢を問いません。
現状、配当所得については確定申告の有無を選択できます。そして確定申告をしなければ、どれだけ配当金が多くても「所得ゼロ」として扱われ、保険料の金額に反映されません。いわば合法的な「抜け道」です(申告不要制度)。しかし今後は確定申告をしなくても、配当所得が捕捉されて保険料の金額に反映されるようになります。マイナンバーがあれば容易にできることなのでしょう。
ちなみに私は昨年、わざわざ確定申告をしたので、国民健康保険の保険料が今とんでもないことになっています。しかも任意継続の期間が残っていたのに、わざわざ国保に切り替えた挙げ句にやらかしました。踏んだり蹴ったりです。これについては、気が向いたら別記事で書きたいと思います(向かないかも)。
さて、今回の改正案はFIRE民に影響するでしょうか。もちろんです。人によっては強制的にFIRE卒業を選択せざるを得なくなります。冒頭に書いたとおり、対象年齢が「75歳以上」から「全世代」に広がるのは時間の問題です。そうなれば、おそらく多くのFIRE民が現在使っているであろう「特定口座(源泉徴収あり)+確定申告なし」という合わせ技は封じられます。出口戦略の見直しも必要になるでしょう。
こうなってくると、NISAの重要性が非常に高まります。特定口座は今や保険料アップのリスクにさらされている一方で、NISA口座は今後も(多分)そのリスクがない聖域です。NISAをあまり使わずに特定口座を使っている人は、あらためてNISAへの資産移動を大いに検討すべきでしょう。ちなみに私は本件とは関係なく、毎年NISAを年初一括投資で年間投資枠の上限まで活用しているので、これ以上できることはありません。
金融所得の社会保険料反映、ついに怖れていたことが実現します。かねてより当ブログでも懸念していました。事実上の金融所得課税強化の第一弾と見ています。とりあえず75歳以上が対象となっていますが、対象年齢の引き下げは時間の問題でしょう。FIRE民もいよいよ受難の時代を迎えそうです。
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