トランプ関税ショックで株価が日々乱高下しています。トランプ大統領は突如として世界各国に高額の関税を課すと発表しました。ところが衝撃の発表からそれほど間を置かずに今度は関税一時停止を発表。ただし中国への関税は停止しておらず、米中両国で報復関税合戦の様相を呈しています。最近のトランプ政権は相互関税からスマホ等を除外すると発表したかと思いきや、いや、そんなことは言っていないと訂正したり、酷く迷走しているように見えます。市場関係者はトランプ政権の「行き当たりばったりの政策」(日経新聞)に振り回され、何か発言が報道される度に株価が上がったり下がったりしています。
しかし個人的には株より債券の動向に注目しています。一連のドタバタで米長期金利(米10年国債利回り)が急上昇して4.5%を超えました。週間の上昇幅は2001年の911米同時多発テロ事件以来23年ぶりの大きさです。なお本日時点では4.3%、まだ相当に高い水準だと思います。おそらくトランプ政権の関税にまつわる迷走も、米長期金利の急上昇に焦っての対応でしょう。いつも強気で吠えまくるトランプ大統領ですら、普段は物静かな債券投資家に頭が上がらないように見えます。
米長期金利上昇の要因は、中国がトランプ関税に対する報復措置として米国債を大量に売却したから、という噂があります。もっともらしい要因ですが真偽は定かではありません。もしそれが本当であれば、米中関税戦争の勝敗の行方は明らかです。米国債という「武器」を大量に保有しており、いざとなれば売却も辞さない中国が圧倒的に有利です。なお、日本はその中国よりも大量に米国債を保有しており、世界一の米国債保有国です。しかし対米従属の日本は米国債売却などできないでしょう。
そういえば、農林中金がバーゼル規制の絡みで米国債を大量に売却し、それに焦ったトランプ政権が関税を一時停止した、という面白い噂がありました。しかし、これはデマだったようで農林中金が明確に否定しました。
一体誰が米国債を大量に売却したのか、色々な噂が飛び交っていますが、現時点ではよく分かっていません。いずれにせよ今回のトランプ政権の動きから、トランプ政権は長期金利の上昇を何よりも警戒していることが分かりました。したがってトランプ政権のアキレス腱は米国債です。
それにしても、かつて世界一の安全資産と称された米国債が今やこの有様とは隔世の感があります。米国は世界一の経済大国であり、米軍の強さもまた世界一です。その世界最強の国が発行する国債は世界で一番安全な資産に違いない、というわけですね。ところが、1人の大統領の政策1つで米国債の評価もガタ落ちです。あるいは、これまで過剰に評価されていたものが、今回のドタバタでメッキが剥がれてしまったのかもしれません。なお地球PFの約半分は地球債であり、その地球債の半分以上は米国債です。なので米国債の下落は地球PFの下落に直結しており他人事ではありません。
もっとも個人的には以前より、米国債といえども所詮は地球上のたった一国の国債に過ぎず、絶対的に安全な資産であるとは認識していませんでした。だからこそ地球PFの債券部門は米国債一択ではなく、米国債も含めた先進国債券から新興国債券にまで幅広く分散した「地球債」にしているのです。地球上の覇権国は長い歴史の中で何度も入れ替わっており、今はたまたま米国のターンというだけです。前回は英国だったし、次回は中国かもしれません。未来のことは誰にも分かりません。
もっと言えば、私は絶対的な安全資産など地球上に存在していないと思っています。今回の騒動で米国債のメッキが剥がれ落ちました。一方、現在ゴールドが連日のように過去最高値を更新しています。ゴールドもまた安全資産の代表格ですが、今後も永遠にそうとは限りません。最近デジタルゴールドと称され、持てはやされているビットコインも同様です。単一の安全資産などないと思うからこそ、これら全てを包含した地球PFを作って保有しています。今後も地球PFと共に歩んでまいりたいと思います。
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