
この記事のテーマは、鬼が登場する絵本です。
節分の読み聞かせにもぴったりの作品をまとめました。
※この記事は2020年に上げた記事をリライトしたものです。
3,4才から
まゆとおに
笑いと驚きが詰まった、天真爛漫なストーリー
やまんばの娘・まゆが雑木林の奥で出会ったのは、お腹を空かせた大きな鬼。まゆを食べてやろうという鬼の魂胆にも気づかず、「うちへ遊びにおいで」という誘いにまんまと乗ってしまうのです。
ところが、無邪気にご飯の支度を手伝うまゆは、小さな体で太い松の木を引っこ抜き、岩をも砕く腕っぷしの強さをお披露目。これには、さすがの鬼もタジタジです。さらには驚いている鬼を抱え上げて…? ハラハラから一転、鬼をも怯ませる、まゆの天真爛漫さが可笑しい絵本。
だいくとおにろく
教科書にも掲載されたロングセラー絵本
村の人たちに橋を架けてくれるよう頼まれた大工。その川は流れが速く、橋を架けてもたちまち流されてしまうと言います。 大工がじっと川を見つめていると、川から大きな鬼が現れました。「お前の目玉を寄越したら、橋をかけてやってもいい」 そして大工の返事を聞かないまま、言った通り橋をかけてしまうのです。困った大工は山へ逃げてゆき……。
小学校低学年から
オニのサラリーマン
鬼だって、仕事に家庭に大いそがし?
地獄に勤める鬼のサラリーマン、その名も"オニガワラ ケン"。毎朝子どもたちに見送られ、満員バスで地獄に出勤。閻魔大王に挨拶をして、亡者を見張るのがお仕事です。
同僚と心置きなく話す姿や真面目な働きぶりはサラリーマンそのもの。時には失敗することもありますが、そんな日は飲み屋で一杯ひっかけてからご帰宅。怖いはずの鬼に、ちょっとくたびれたお父さんの姿が重なるユニークな絵本です。
ないたあかおに
鬼同士の無償の友情を描いた名作絵本
山のがけに一人きりで住む、心の優しい赤鬼。 人間たちと仲良くなりたいと思うものの、村人たちは怖がって、赤鬼の家には近づきません。 それを話して聞かせると、友達の青鬼がこんな提案をします。「僕が村でわざと悪さをするから、君はそこへやってきて僕をやっつければいい。そうすれば、人間たちはきっと君を褒めるよ」
青鬼の案によって、人間と交流を持てるようになった赤鬼。しかし、物語のラストには切なく悲しい別れが待っています。1933年に児童雑誌に掲載されてから、さまざまな媒体を通して読み継がれてきた不朽の名作。見返りを求めない真の友情が心に迫ります。
小学校高学年から
すみ鬼にげた
お堂の四隅に据え付けられた鬼。一体だけ表情が違う理由は…?
三百年前の奈良の古いお寺。 ある時、お堂の前を通りかかった宮大工見習いの少年ヤスは、どこかから泣き声がするのを聞きつけます。 軒下を覗いてみると、坊主に小さくされた鬼が、お堂の隅に据え付けられて、屋根を支えているのでした。ヤスは鬼を助けてやり、二人は夜の森で、他の鬼たちとの力比べに興じます。
このお話は、奈良の唐招提寺の金堂にある、四隅に据え付けられた鬼をモデルにしています。三体の鬼が必死の形相をしているのに対し、一体だけ表情が違う鬼があり、そこから想像を膨らませ、この物語が仕上がったのだそうです。