
図書館で働く司書さん。みなさんはどんなイメージをお持ちでしょうか?
「ずっと座っているだけで楽そう」
「暇なときは本を読めるんでしょう?」
いえいえ、そんなことはありません! 司書のお仕事は、他のお仕事と同じくらい大変なんです。時には体力を使うことも…。
今回の記事では、元図書館司書の肩書きを持つ私が、 図書館司書のお仕事 について紹介します!
※この記事は2020年に上げた記事をリライトしたものです。
司書とは?

まず、司書とはなんぞや?というところですが、簡潔に言うと図書館で働く専門職員のこと。
多くは「司書資格」を持った職員のことを言いますが、資格を持たなくても、司書と同じ仕事をしている職員も「司書」と呼ばれるようです。
平たく言えば、
図書館で図書業務をしている人=司書
というのが多くの人の認識ではないでしょうか。
一口で司書といっても、町の図書館だけでなく、大学や高校などの学校図書館、国会図書館など活躍の場はいろいろ。現場によって仕事や扱う図書も違います。
司書の主な仕事

ここからは町の図書館に焦点を絞って、司書のお仕事を紹介していきます。
カウンター業務
カウンターは来館者がもっとも目にする場所。カウンターでの主な仕事は大きく3つあります。
・図書や資料の貸出・返却
・レファレンス
・新規利用者登録や登録者情報の変更などの手続き
貸し出しや返却の手続きは、自動貸出機やブックポストなど人と対面せずに済ませられることも多いですが、書庫にある資料の貸出などはカウンターでの受け渡しが主です。
レファレンスは利用者の調べもののお手伝いをすることです。「○○について書かれている本はありますか?」というものから、「この写真に写っている花の名前が知りたいんだけど・・・」 というものまで様々。レファレンス専用のカウンターが設置されている図書館もあります。
資料管理
司書が1番時間を割いているのは、 資料の管理 かもしれません。
・新刊選書、受け入れ
・破損資料の修理
・除籍作業
・書架整理
私が働いていた図書館では、週に1度届く新刊のカタログ案内を参考に購入する本を決めていました。
それぞれ欲しい本の候補をあげ、購入は担当リーダーが集まる選書会議で最終的に決定されます。
決められた予算の中で「需要はあるのか」「この分野は数が多いからいらないな」「法律が改正されたから新しいのを入れておこう」などなど考えながら取捨選択をしていく、意外と難しいお仕事です 。
注文した本が届いたら、一冊一冊中身をチェックし、本の情報をデータにのせていきます。
逆に除籍(じょせき)というお仕事もあります。情報が古い本、数年の間に貸し出しが数回しかない本、激しく破損してしまった本などは、残念ながら図書館の所蔵から外してしまいます。除籍された本はリサイクル本に回され、利用者さんの手に渡っていくことが多いですね。
イベントの開催・館報の作成
おはなし会やイベントの開催も大事な仕事。企画、チラシ・ポスターの作成、当日の進行などやるべきことはたくさん!イベント企画担当が決まっていることもありますが、小規模の図書館ではスタッフ全員がローテンションで担当することになります。図書館の規模や方針で、イベントの開催頻度も違うので、「あそこの図書館、毎日イベント開催してるらしいよ」などという噂を聞くと震えますね。
図書館報の作成は同じ市や区の図書館と合同で作成することも多いようです。ティーンズ向け館報では、近くの中学・高校の生徒も交えて取り組んでいるところもあります。新刊や特集展示、イベントのお知らせなどを発信しています。
1日の仕事の流れ

それでは、司書の1日の仕事の流れをタイムラインで見ていきましょう!
ここでは私が勤めていた図書館のスケジュールをモデルにしています。
開館の前のお仕事はざっとこんな感じ。
・貸出や検索などの機械の立ち上げ
・朝刊の陳列
・ブックポストに返却された本の処理
・雑誌の受け入れ
・予約が入った本の引き抜き
・取り置き期限の切れた予約本の処理
スタッフみんなで手分けしますが、結構バタバタです。
開館中はカウンターで 貸出や返却の手続き、 レファレンスなど利用者の対応がメイン。平日の午前中だと赤ちゃん連れの方が多く、比較的ゆったりしています。
休日は受験勉強などで訪れた学生さんたちが開館前からずらっと並び、開館と同時に席取り合戦が展開されることも……。
私のいた図書館では、毎日スタッフ一人一人のタイムスケジュールが決まっていて、カウンターに入らない時間は、事務所で電話応対や 本の修理、 新刊の受け入れなどをしています。
お昼前になると、 連絡便が到着します。予約が入ったりして他の図書館から取り寄せた本、逆に他館の利用者がこちらの本に予約を入れることもありますが、これらの本はトラックで運搬されます。トラックが到着したらウチ宛の荷物を受け取り、他館宛の荷物を積み込んでゆきます。本がぎっちり詰まったコンテナを運ぶので、これは結構な力仕事。
受け取った本は、一冊一冊、予約した利用者の名札を挟み、取り置き棚にならべておきます。
お昼は1時間ずつ交代で。館内も一番落ち着く時間帯です。
リストを見ながら予約の入った資料を棚から引き抜き、連絡便のときと同じく利用者の名札を挟み、取り置き棚に並べます。この作業が終わると、メールや電話で「予約していた資料が届きましたよ」と利用者に連絡します。
このあたりになると、学校終わりの小学生が来館したりして、館内もグッと賑わってきます。利用者さんの問い合わせも増えるので、カウンターに入らない時間もできるだけおもてに出て、返却された本を棚に戻したり、乱れている 書架の整理をします。
まもなく閉館時間です。利用者さんにも「そろそろ閉館ですよ~」と声掛け。書架や閲覧席が乱れていないか、忘れ物はないか見回ります。
閉館後は機器の電源を落とし、戸締りの確認。
事務所の片づけも済ませて、本日のお仕事終了です。
司書のお仕事についての本
最後に、司書のお仕事について書かれた本を紹介します。
司書のお仕事
大橋崇行/小曽川真貴
新米司書の双葉を主人公に、司書のお仕事をストーリー仕立てで伝える本。ミステリや恋愛の要素も盛り込まれていて、かなり読みやすいです。ちと誤植が目立つのがもったいないですが…。
司書の一日
80ページとボリュームのない本ですが、公立図書館、学校図書館、国会図書館などあらゆる図書館の司書さんたちの一日を豊富な写真とともに紹介しています。巻末では「司書になるには?」「収入はどのくらい?」といった疑問にも答えており、司書という仕事がイメージしやすくなると思います。
まとめ
いかがだったでしょうか。
ここで紹介したのは基本的な仕事で、細々と上げればキリがありません。また、この記事は私の経験だけでお話をしましたが、どの図書館も全く同じということは有りません。
「もっとよく知りたいな」と思った方は、司書体験や図書館の裏側を見学できるイベントを行っている図書館がありますので、ぜひ参加してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました!