INPEX(東証プライム市場 証券コード:1605)から株主優待のクオカードが届きました。「INPEX」というよりも「国際石油開発帝石株式会社」と聞いた方が分かりやすいという方も居るでしょう。海外での事業活動を通じて広く浸透している社名に合わせる形で、2021年4月1日に「国際石油開発帝石株式会社」から「株式会社 INPEX」に変更されました。私としては漢字のみの以前の社名の方が硬派な感じが伝わってきて好きだったのですけどね・・・。



今回頂いた QUOカードはなんと 8,000円分!後述しますが、昨年 11月に株主優待制度の拡充が行われたのです。デザインは 3,000円のものが新潟県柏崎市にある「柏崎水素パーク」、5,000円のものが INPEX による支援を受けているアスリートの方々の紹介となっていました。1,000円、2,000円のカードもそれぞれ異なったデザインになっているようです。
INPEX の株主優待制度は 2019年10月に新設されました。最近は株主の公平性を名目に株主優待を廃止して配当を重視するという企業も多い(トラスコ中山 の様に株主数増加による負担増を理由とした場合もありますが)中、INPEX の様な歴史ある会社が株主優待制度を新設するというのには正直驚きました。企業同士の株式持合いがし難くなってきていることもあり少しでも長期安定株主を増やしたいということなのでしょうか。
また、先程も触れたように昨年 11月に株主優待制度の拡充が行われることになりました。
この結果、株主優待の内容は、所有株式数と保有継続期間によって以下の様に異なった内容となります。
| 所有株式数 / 保有期間 | 1年以上 2年未満 | 2年以上 3年未満 | 3年以上 |
|---|---|---|---|
| 400株以上 800株未満 | 1,000円分 | 2,000円分 | 3,000円分 |
| 800株以上 | 2,000円分 | 5,000円分 | 8,000円分 |
株式保有継続期間の判定は、2019年12月31日が基準日となっています。それ以前から国際石油開発帝石の株主であったとしても、それらの期間は保有継続期間としてカウントされません。また、800株以上を 8年間以上に渡って保有し続けた株主に対して ” オリジナル記念品 ” が 1回に限って贈られることとなりました。但し、こちらの記念品の初回判定日は 2027年12月31日となり、どのような内容になるかは検討中とのことです。
保有株式数の閾値が「400株」「800株」という中途半端なところにあるのは、2013年に 1:4 の株式分割を行っていることと関係があるのでしょう。400株以上の株式保有者のみを対象としているのは長年株式を持ち続けていた方への配慮といったところでしょうか。また、長期で株式を保有してくれる方のみを対象としているため、株式保有継続期間が 1年未満の株主は所有株式数の多寡にかかわらず株主優待の対象とはなりません。
INPEX の株主優待は、決算期末日(12/31)および第 2四半期末日(6/30)の時点で作成される株主名簿に、普通株式 400株以上を所有している株主として同一の株主番号で 3回連続して載った場合に「保有期間 1年以上 2年未満」、5回連続して載った場合には「2年以上 3年未満」、7回以上連続して記載された場合は「3年以上」としてカウントされます。
途中で株式を売買したことによって保有株式数の増減があった場合は、基本的に期末の基準日に於ける保有株式数で判定されるようです。但し、毎年 6月末及び 12月末の時点で保有株式数が 400株を下回った場合は、保有継続期間のカウントがリセットされるとのことなのでご注意ください。株主番号が変わっていないだけでは駄目ということですね。
相続・贈与・婚姻・転居などによって名義人の住所や氏名に変更があった場合や、貸株サービスの利用により株式の名義が変わった場合などに株主番号が変更される場合があります。このような場合にも保有継続期間はリセットされます。株式移管によって証券会社を変更した場合や、株式の保管を一般口座から NISA口座に切り替えた場合、保有株式を全て売却した後に基準日までにまた買い戻した場合などにも要注意です。
また、応募者の中から抽選で 合計 160名程度ではありますが、新潟にある「直江津 LNG基地」の施設見学会にも参加することが可能です。まあ私には遠すぎるので参加するつもりはありませんが、神戸空港から新潟空港へ出ている「トキエア」を使えば行けなくは無いのですけどね・・・(トキエアについては何やら不穏な噂も流れていますが)。まあ新潟空港から直江津までも結構な距離があるのでやっぱり無しか・・・。LNG基地を見学出来る機会なんで普通ありませんから場所が近い方が羨ましい。
■ 株式会社 INPEX について
「INPEX(旧 国際石油開発帝石)」は、石油・天然ガス、その他鉱物資源の調査・探鉱・開発・生産・販売などを行っています。1941年に半官半民の石油上流専業会社として「帝国石油」が発足。翌年「日本石油」など 4社の石油鉱業部門を譲り受け、1945年までに「大日本石油鉱業」など 4社を統合して我が国の石油開発に関わる資産・人員を結集した会社となります。
終戦後は台湾・樺太などの海外資産の多くを失い、国内油田の衰退、余剰人員問題、労働争議など多難な時代を迎えましたが、1950年に民間会社として再スタート。その後も国内ガス田開発の投資費用が嵩み 1963年には経営危機を迎えたこともありましたが、1974年には海外での油田生産開始により累積損失を一掃。2001年に「国際石油開発」と社名を改め、2004年には「ジャパン石油開発」を完全子会社化、2008年に「国際石油開発」と「帝国石油」が経営統合して「国際石油開発帝石(現在の INPEX)」となり、原油と天然ガスのバランスの取れたポートフォリオを有する国際的な企業が誕生しました。
エネルギーの安定供給という使命を持つ国策会社の流れを汲んでいるため、所謂「黄金株」と呼ばれる 1株でも決議に拒否権を持つ「甲種類株式」が経済産業大臣に割り当てられており、筆頭株主は経済産業大臣となっています。
世界各地に油田・ガス田の権益を持ち、自身がオペレーターともなって事業を行っているため、当然ながら原油・天然ガス市況の影響を大きく受けます。2020年 4月に WTI 原油先物価格がマイナス 40ドル台という前代未聞の価格を付けた頃には一体どうなってしまうのかと思いましたが、その後は相場の回復とともに業績も復調してきています。2025年12月期は、原油及び天然ガス価格の停滞などにより連結売上高 2兆113億円、経常利益 1兆1354億円となっています。
2026年12月期については売上収益 1兆8930億円、営業利益 9570億円、当期利益 3300億円を見込んでいますが、中東情勢の混乱を受け非常に不透明な情勢になっていると思われます。長年停滞していた株価は 2022年の夏頃からようやく上昇し始めて上場来高値を更新、0.5倍程度で放置されていた PBR もようやく 1倍を超えてきました。イクシス LNGプロジェクトを初め、日本国内のエネルギー安定供給に関わるプロジェクトを多数抱えている INPEX には今後も期待していきたいと思います。
■ 過去に頂いた INPEX の QUOカード
ここからは過年度に頂いた株主優待の QUOカードをご紹介しておきます。毎年違ったデザインで送られてくるようですね。


左は 2024年12月期で頂いたスノーボードハーフパイプの平野流佳選手がデザインされた QUOカード、右は2023年12月期分の長岡まつり大花火大会で「正三尺玉」が打ち上げられているシーンがデザインされた QUOカードです。


2022年12月期分は「スナネコ」でした。原油を生産している UAE(アラブ首長国連邦)に棲息する希少種なのだそうです。2021年12月期は、「長澤樹(ながさわいつき)」さんという女優さんが絵柄になったもの。この年の INPEX のイメージキャラクターを務められていたそうです。


左は 2020年12月期の、右は 2019年12月期の株主優待として送られてきたものです。株主優待制度新設の特例として、2019年は INPEX の株主優待制度が新設された年で、本来であれば継続保有の対象外とされるところですが、この年に限って 400株以上保有していた株主が「1年以上 2年未満」継続して保有していたと見做されて送られてきました。
「INPEX」の株式については今のところ長期継続保有の方針です。まあこの先どうなるかは分かりませんけどね・・・。
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