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SONY のフラッグシップワイヤレスヘッドホン「WH-1000XM6」レビュー! ~「MDR-1AM2」から 6年半ぶりに買い換え ~

ヘッドホンを買い換えました。これまで使っていたのは有線接続の SONY「MDR-1AM2」。2019年の 7月に購入しているので約 6年半ぶりですか。途中 イヤーパッド交換 で延命させていましたが、これだけ長く使っていればさすがに買い換えても罰は当たらんでしょう。 ヘッドバンドの方もボロくなってきたことを除けば音的には問題無いのでまだまだ使って行けそうでしたが、ヘッドホンアンプとして使っていた ONKYO の「DAC-HA200」の方もバッテリーが限界に来ているようです。満充電でも 1時間ほどしか再生出来ないのですよね。今から新しい ” ポタアン ” を買うにも国内メーカーは既に撤退してしまっていて中華製くらいしか選択肢はありません(評判はいいようですが)し、もうそろそろ Bluetooth接続のヘッドホンに本格移行してもよかろう・・・ということで、SONY から昨年初夏に発売された「WH-1000XM6」を買ってみることにしました。

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■ まずはざっと仕様を確認

「WH-1000XM6」の発売は 2025年5月30日。前モデルの「WH-1000XM5」が発売されたのが 2022年の5月末ですから、ちょうど 3年ぶりの新製品ということになります。特にノイズキャンセリングプロセッサーは「WH-1000XM3」以来 7年ぶりにアップグレードされて「QN3」に更新され、ノイズキャンセリング性能が飛躍的に向上したとのこと。

ヘッドホンタイプ 密閉オーバーヘッド型
ドライバーユニット Φ 30 mm ダイナミックドライバー
再生周波数帯域 4 Hz ~ 40,000 Hz(JEITA)
インピーダンス 48 Ω(有線接続&電源オン時)、16 Ω(有線接続&電源オフ時)
プロセッサー 統合プロセッサー「V2」+ノイズキャンセリングプロセッサー「QN3」
通信方式 Bluetooth Ver.5.3(Class 1)
対応コーデック SBC、AAC、LDAC、LC3
伝送帯域(A2DP) 20 Hz ~ 20,000 Hz(44.1 kHz サンプリング時)
20Hz ~ 40,000 Hz(LDAC 96 kHz 990 kbps サンプリング時)
ノイズキャンセラ アダプティブ NC オプティマイザー搭載
連続温製再生時間 NC ON 時 最大 30時間、NC OFF 時 最大 40時間
マイク 左右に 6個ずつ(計 12個)搭載
マルチポイント接続 2台の機器を同時接続可能
マルチペアリング 最大 8台まで
充電時間 約 3.5 時間(3分の充電で 3時間再生が可能な急速充電機能対応)
充電端子 USB Type-C(USB PD 対応)
質量 約 254 g

ドライバーユニットはもちろん専用設計。統合プロセッサーとノイズキャンセリングプロセッサーがそれぞれ「V2」「QN3」に更新されたのは上記の通りです。機能面では LC3 コーデックへの対応や、「360 Upmix for Cinema」という映画や動画を臨場感のある立体的な音場に変換する機能などが追加されました。「Sony Sound Connect」アプリでカスタマイズ出来る点などは従来通りです。

「WH-1000XM5」発売時のソニーストア価格は税込 49,500円、その後の価格改定で税込 56,100円となったようですが、「WH-1000XM6」はそこから更に 3,000円ほど高くなって税込 59,400円となりました。正直 6万円クラスのヘッドホンというのは買うのに勇気が要ります・・・。

SONY の製品はなるべく ソニーストア で購入することをお勧めします。初めて購入する場合でも 10% OFF のクーポンが出ますし、累積購入金額に応じて長期保証の割引や、四半期毎に抽選で ” お買いもの券 ” が当たるキャンペーンも開催されています。ぱっと見他店より価格が高く見えても、これらのクーポンやを ” お買いもの券 ” 駆使すれば最低価格になることもしばしば(特に発売後間も無い製品など)です。更に「株主優待」で発行されるクーポンも利用出来れば最強です。

何より保証サービスの充実っぷりが凄いんです。通常 1年間の製品保証期間がソニーストアで購入するだけで 3年に延長されたり、追加料金は掛かりますが、自然故障のみが対象の通常保証以外に水濡れ・火災・破損までカバーしてくれる「ワイド」保証に加入することが可能です。カメラやレンズなど落とすと壊れてしまう製品や、イヤホン・ヘッドホンなどバッテリーを内蔵したデバイスを購入する際の安心感が絶大なのです。

ただ、「WH-1000XM6」に関しては残念ながら適用出来るクーポンが制限されています。具体的には ” お買いもの券 ” と送料無料券、長期保証サービスの割引クーポン以外の割引が受けられないのですよね。価格面に関しての統制も厳しいようで、家電量販店やネット通販で購入してもほぼ同じ価格でしか購入出来ません。なので、ソニーストアの「ワイド」保証に加入しないのであれば好きなお店で買えばいいと思います。今回の私は株主優待割引券を使いたかったので上新電機で購入しました。

■ 「WH-1000XM6」ハンズオン!

それでは SONY「WH-1000XM6」の外観や付属品のチェックから初めてみましょう。カラーバリエーションは「ブラック」「プラチナシルバー」「ミッドナイトブルー」の 3色。私は「ミッドナイトブルー」を購入してみました。

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最近の SONY 製品全般に言えることですが、恐ろしく簡素なパッケージ。環境への配慮という建前のようですが、やはり初めて手に取った時の喜びが少ないのは残念至極。

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パッケージの中にはセミハードなキャリングケース。このケースは非常にしっかりした出来で、留め具がマグネット式で開閉し易くて GOOD!多少でかいですが、これだけ丈夫なら鞄やリュックなどに入れて持ち運ぶ際も安心できるでしょう。

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ヘッドホンは折り畳まれた状態で収納されています。コンパクトになるのはいいことなのですが、慣れるまで収納する際にやや苦労しました(左側を折り畳めばケースに収納することが出来ます)。有線ケーブルと充電ケーブルも一緒に収納されています。

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付属品も書類一式の他には有線ケーブルと充電用の USB Type-C to A ケーブルが入っているだけと簡素。充電ケーブルはちょっと短すぎますね。20cm ほどしかありません。また、付属の説明書だけでは全ての機能を理解することは無理なので、以下から PDF を入手しておく事をお勧めします。

WH-1000XM6 Web 取扱説明書(PDF)


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ブラックほどではないかと思いますが、ミッドナイトブルーでもイヤーカップには指で触った跡がやや残りやすいですね(拭けばすぐに取れますが)。気になる方はプラチナシルバーモデルを買った方がいいかも知れません。

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左側のイヤーカップに 3.5mm ステレオミニジャックと電源スイッチ及びノイズキャンセリングモード切替スイッチ。右側には充電用の USB Type-C 端子のみとなっています(隣にあるのは複数搭載されているマイクの 1つ)。USB端子は充電機能のみで、例えば PC の USB端子と接続して USB DAC 的な使い方をさせるといったことは出来ません。

電源スイッチとノイズキャンセリングモード切替スイッチは形状も違うので、ブラインド操作でも押し間違える心配が無いのは GOOD!電源スイッチの操作については以下の通りです。

電源オン / オフ 電源ボタン 2秒以上長押し(LED 青点滅 / 消灯)
ペアリングモード移行 電源ボタン 5秒以上長押し(LED 2回点滅繰り返し)
バッテリー状態確認 「WH-1000XM6」の電源オンで電源ボタン押下 → 音声ガイダンス

ちなみに USBケーブルを接続して ACアダプターからの電源を供給した状態で電源ボタンとモード切替スイッチを 5秒間押したままにすれば「WH-1000XM6」をリセットすることが可能です。万一操作を受け付けない状態になった場合は試してみてください。更に、10秒間押しっぱなしにすれば初期化して工場出荷状態に戻すことも可能です。

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ヘッドバンドの長さ調節は無段階で調節可能。ニュルッとした伸び縮み感覚ですな。

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イヤーパッドの厚みはやや薄めでしょうか?指を押し込めばゆっくり沈み込むような感触で、付け心地は良好です。但し夏場は蒸れやすいかも知れません。

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「WH-1000XM6」のイヤーパッドですが、実は簡単に取り外すことが出来るようになっています。外し方も簡単!最初は怖いと思うかも知れませんが、イヤーパッドの下部を掴んでハウジングに対して鉛直方向に引っ張り上げるだけです(ツール不要)。内部に仕込まれているマイクのメンテナンス性を良くするためにこの様になっているようですね。嵌める時も位置を合わせて軽く押し込むだけです。今のところまだ純正イヤーパッドの交換品の販売はされていないようですが、いずれソニーストアで買えるようになるでしょう。

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ヘッドバンドの内側根元には L / R の識別マークが印刷されているのですが、これがちょっと小さすぎてわかりづらい・・・。まあイヤーカップに電源ボタンがある方が左と覚えておけばいいのですがね。

充電時は最大 10W 程度で充電出来るようです(50% を越えた辺りで 5W 程度まで落ち、その後も充電割合に応じて低下していく模様)。バッテリーが空の状態から満充電までに掛かる時間は約 3.5時間とのことですが、3分間の充電で 1時間再生が可能な「クイック充電」機能も搭載しています。充電しながら使う事も出来ますが、この場合は 80% までしか充電出来ないようになっています。

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「MDR-1AM2」の付属ケーブルは Φ3.5mm・4極のマイク・リモコン付きケーブルと Φ4.4mm・5極のバランス接続用の 2本でしたが、「WH-1000XM6」には Φ3.5mm・3極のもの 1本のみ。ケーブル長は 1.2m なので特に不便に感じることは無いでしょう。「MDR-1AM2」のケーブルはヘッドホン側の接続部分が特殊な形状になっていたため市販のもの用意しても使えないケースが多々ありましたが、「WH-1000XM6」のものは極一般的な形状なので購入時に余計な心配をする必要は無さそうです。 ちなみに以前私が「MDR-100A」や「MDR-1AM2」用に自作したケーブルのヘッドホン側の接続端子は上記の 2本とも 4極ですが、元々 3極の端子でも使えるようにしていたのでそのまま使う事が出来ました。

Bluetooth接続と有線接続では有線接続が優先されます。「WH-1000XM6」に有線ケーブルを接続した時点で Bluetooth接続していても有線接続に入力ソースが切り替わります。「WH-1000XM6」の電源が入っていれば有線接続時でもノイズキャンセリング機能の利用が可能ですが、タッチパッドのコントロール機能は「クイックアテンションモード」以外使えません(ボリューム操作などは不可)。

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重量はヘッドホン単体が約 253g、ケースに USBケーブルと有線ケーブルと共に収納した状態で約 499g でした。まあ鞄やリュックに入れて持ち歩くのに苦になる重さではないですね。

■ 「Sony Sound Connect」で「WH-1000XM6」の全てを開放

ペアリングは非常に簡単です。「WH-1000XM6」の電源ボタンを 5秒以上押下したままにすればペアリングモードに移行する(音声ガイダンスも流れます)ので、接続するデバイスを操作してペアリングさせるだけ。

ペアリング-iPhone

上記は iPhone の場合ですが、設定アプリから「Bluetooth」をタップし、検出された「WH-1000XM6」を選択するだけ。ペアリングが完了したら「デバイスタイプ」で「ヘッドフォン」を指定しておくとよいでしょう。Androidスマホでも「設定」アプリから「機器接続」へ進み、「新しい機器とペア設定する」で検出された「WH-1000XM6」を選択するだけです。

ペアリング-WinPC

Bluetooth機能を持った Windows 11 搭載の PC とペアリングさせる場合は、同じくペアリングモードにさせた「WH-1000XM6」を PC の側に近付けると「クイックペアリング」という Windows 11 の機能によってポップアップメニューが表示されるので「接続」を選択してください。「設定」アプリから「Bluetooth とデバイス」選択し、「デバイスの追加」へ進んでも構いません。後は指示に従ってペアリングを完了させるだけです。

ペアリングを済ませれば特にアプリを使わなくても一通りの操作は「WH-1000XM6」の右側イヤーカップに搭載されたタッチセンサーコントロールを用いて行うことが可能です。

再生 / 一時停止 素早く 2回タップ
曲送り 後方から前方へスライド
曲戻し 前方から後方へスライド
音量アップ 下方から上方にスライド
音量ダウン 上方から下方にスライド
音声アシスタント起動 触れたままホールド
クイックアテンションモード イヤーカップ全体を手で覆う

SONY のヘッドホン・イヤホンには「Sound Connect」というアプリが用意されています。


2026年1月現在のアプリの動作環境は、iOS版が 17.0 以上の iPhone または iPad(iPad OS)、Android版が Ver.11.0 以降の Androidデバイスで使用可能です。「Headphones Connect」の取扱説明書は同梱されていないので、詳しく知りたい方は以下のリンクから PDF を入手しておくとよいでしょう。

SONY Headphones Connect ヘルプガイド(Web 取扱説明書)(PDF)


アプリ

「Sound Connect」を使えばファームウェアのアップデートも行えます。購入時点では ” 2.1.0 ” となっていたので、現時点で最新の ” 3.0.0 ” に更新。ただ、イヤホンにせよヘッドホンにせよ、SONY の製品ではアップデートに小一時間かかるのはどうにかならないものですかね・・・。

「LE Audio」を利用したい場合は「Sound Connect」のデバイス設定で「ヘッドホンの接続設定」を「Classic Audio 専用」から「LE Audio 優先」に変更してください。また、「LE Audio」選択時には「Bluetooth 接続品質」で「低遅延」を選択出来るようになります。「WH-1000XM6」は所謂 ” ゲームモード ” を搭載していませんが、ゲームプレイにも使えるようになりそうですね(私は LC3 コーデックに対応したデバイスを持っていないので検証出来ませんが💦)。

尚、PC 版のアプリは用意されていませんが、「マルチポイント接続」で片方がスマホやタブレット、もう片方が PC になっていればスマホ(タブレット)の「Headphones Connect」を使って各種設定の変更を行うことも可能です。

■ 映画・音楽なんでもござれ

私の場合ヘッドホンは室内でしか使わないので、別に有線ヘッドホンとヘッドホンアンプの組合せでもいいとずっと思っていましたが、やはりコードの煩わしさから解放されるのは素晴らしいですね。もちろん有線接続で使うことも出来ますし、有線接続時でもヘッドホンの電源を入れればノイズキャンセリング機能を利用することが可能です。

ノイズキャンセリング機能の効きも非常に素晴らしい。近所で土木工事を行っていて非常にうるさい状況下でもしっかりとノイズをシャットアウトしてくれました。外音取り込みモードにした場合でも如何にも ” 音を集めている ” という違和感が少なく自然に聞こえるのはさすがです。遮音性自体も非常に高いので、電車やバスなどの公共交通機関を利用する際はもちろん、図書館など静かな場所でも安心して使う事が出来るでしょう。

音質面ですが、Xperia 5 II に有線接続して同じ音源を聴き比べてみて今まで使っていた「MDR-1AM2」と比較した音の厚みの差に感銘を受けました。” 量感がある ” と言うのでしょうか、低音部でも 1つ1つの音の音階をよりしっかり感じる事ができ、中高音域の明瞭感もすっきりとしているように感じます。もちろん MDR-1AM2 でもヘッドホンアンプを介せばより質の高いサウンドを楽しむことは出来ますが、ヘッドホン単体で実現出来る上にノイズキャンセリング機能も利用出来るのですから、有線接続として使う場合でも素晴らしい選択肢となると思います。

無線接続で楽しむ場合も「DSEE Extreme」が非常にいい仕事をしてくれます。

DSEE Extreme 画像:SONY
「DSEE」は以前から SONY の WALKMAN やスマホで培われてきた、圧縮音源で失われた成分を補完する技術ですが、AI を活用することによりリアルタイムに音源を解析、楽曲のジャンルや楽器などの情景に合わせて圧縮音源をハイレゾ級の高音質にアップスケーリングしてくれるそうです。もちろん自分で CD などから取り込んだ音源に対しても有効ですが、音楽配信サービスや radiko などを楽しむ際にも効果を実感することが可能です。

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iPad Pro に接続し、Apple TV+ で購入していた映画も観てみましたが、「360 Reality Audio Upmix for Cinema」もなかなかいいですね。「Headphones Connect」アプリでリスニングモードを「シネマ」に変更するだけで手軽に劇場に居るかのような広がりのある音場を楽しむことが可能です。リアルに組んだホームシアターシステムにはさすがに敵いませんが、今後夜中に Apple TV+ や Amazon Prime Video などで映画を観る際には存分に活躍してくれそうです。久しぶりに private ryan などを観てみましたが迫力・臨場感共に充分でした。

もちろん装着感も抜群です。側圧も強すぎることは無く、ヘッドホンを掛けたまま数時間作業を行ってみましたが、全く耳が痛くなったりすることはありませんでした(この辺りは勿論個人差があると思いますが)。高価である事は否めませんが、その分の働きは期待させて頂きます。





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