最近のミラーレス一眼カメラは手ブレ補正機能が強力になったので数秒程度なら手持ちで夜景撮影が出来てしまうこともありますが、花火や NDフィルターを用いた長秒時撮影には三脚の他に遠隔操作でシャッターを切ることの出来るリモートコマンダーも、シャッターを切る瞬間の手ブレを防ぐ為に必需品です。
SONY の αシリーズの場合、最近の機種であれば「Creators' App」というアプリを使う事でスマホからシャッターを切ることも出来ますが、若干タイムラグがあるなど使い勝手は今ひとつ。なのでこれまでは自撮りや動画撮影に便利なシューティンググリップをリモコン代わりにしていました。 私は自撮りや動画撮影をほとんど行いませんが、ミニ三脚としても使う事が出来るので夜も撮影するかも・・・なんて時に鞄に忍ばせておくとそれなりに便利に使っていました。まあシューティンググリップ自体が軽いのであまり大きなレンズを着けられないのが難点ですが。
ところがこの 6月末に新型の「GP-VPT3」というシューティンググリップが発売されました。なんとこの製品、リモコン部分を取り外してそれだけでも使えるようになったのです。花火を撮影しに行くと分かっていれば よりしっかりした三脚 を持って行くのでリモコン部分だけを持って行けば荷物も減ります。更に予備バッテリーとセットになったおトクなセットも発売されていたので思い切って買い換えることにしました。「GP-VPT2BT」の方も売却すれば多少なりとも回収できますしね。


ちなみにアクセサリーキットとしての「ACC-VPT3ZK」のパッケージの中にはシューティンググリップの「GP-VPT3」とバッテリーの「NP-FZ100」がパッケージ毎収められています。もちろん「GP-VPT3」単体で購入することも出来ますし、リモコン部分の「RMT-VP2」だけを買う事も可能ですが、バッテリーも高くなりましたからね・・・。こちらのセットはかなりのお得感があると思います。


私の愛機「α7C II」のバッテリーは「NP-FZ100」なのでこちらのキットを選びましたが、主に SONY のコンデジで使われている小型バッテリー「NP-BX1」が同梱された「ACC-VPT3XK」というセットも販売されています。残念ながら先日発売された「RX1R III(DSC-RX1RM3)」や「α6400」などで使われている「NP-FW50」とのセットは用意されていません。

「GP-VPT3」の方は、シューティンググリップ本体の他に専用ポーチと保証書など書類一式が同梱されていました。電池(CR2032)はシューティンググリップに装着済み(絶縁シートを剥がすと使えるようになる)です。正直「スタートガイド」だけでは分かりにくいと思うので、「ヘルプガイド」と共に PDF でダウンロードし、スマホなどに転送していつでも見れるようにしておくと便利でしょう。


リモコン部分の取外しが出来るようになったこと以外、グリップ兼三脚の部分は大きさ・形共に前モデルの「GP-VPT2BT」からほとんど変わっていません。耐荷重はどちらも最大 1.5kg までです。

リモコン部分の着脱は非常に簡単です。外すときはグリップから引っ張れば簡単に外れますし、装着する時も先にリモコン上部を所定の位置に合わせて倒し込むだけでツメにパタンと塡まります。


リモートコマンダーは電池式(CR2032)です。電池蓋はツマミが付いて開閉しやすくなりました。防塵・防滴対応なので、多少雨に濡れる程度なら問題無く使えます。バッテリーが減っていると、LOCKスイッチを操作した時に LED が赤で素早く点滅します。以前いざ使おうとした際にバッテリーが切れていたことがある(苦笑)ので、撮影に持って行く前にチェックしておく事をお勧めします。

「GP-VPT2BT」からズーム機能以外にフォーカス調整も出来るようになりました。パワーズームレンズと組み合わせるのが最適ですが、制限付きとは言え普通のレンズと組み合わせても使用可能です。
パワーズーム機能の無いレンズと組み合わせる場合は、デジタルズーム機能を使ってズームすることが可能です。但し、この場合、ファイル形式を「JPEG」に設定しておくこと。「RAW」画像の記録は出来ませんが、「超解像ズーム」が使えるのでそれなりに実用性はあると思います。
また、フォーカス機能を使いたい場合は、カメラ側でフォーカスモードを「マニュアルフォーカス」に設定しておいてください。一部のレンズにはレンズ側に AF/MF 切替スイッチが搭載されていますが、レンズ側での切替ではダメなようです。この点ご注意を!ボタンを押す度のフォーカスの移動量はかなり細かいので、花火撮影時などのピント位置の微調整には便利かと思います。

「GP-VPT2BT(左)」と「GP-VPT3(右)」を比較してみました。サイズ感はほぼ同じですが、コントローラー部が着脱可能になり、操作ボタンも増えています。地味ですがストラップホールも付きました。


左が「GP-VPT2BT」、右が「GP-VPT3」ですが、着脱可能なリモコンが付いたりボタン数が増えたりしているのに軽量化もされているのですね。
「α7C II」とのペアリングですが、まず事前にカメラの Bluetooth 機能と Bluetooth リモコンが「入」になっていることが前提です。カメラの「MENU」ボタンから「ネットワーク」→「Bluetooth」と進み、「Bluetooth 機能」と「Bluetooth リモコン」を「入」に設定しておいてください。






カメラ側で「MENU」→「ネットワーク」→「Bluetooth」→「ペアリング」へ進んでください。カメラがペアリング待機状態になるので、「GP-VPT3」の動画ボタンと C1 ボタンを 3秒以上同時押しします。
接続の許可を求めるメッセージが表示されたら「OK」を選択してください。これでペアリングが完了します。「GP-VPT3」ではなくリモコンの「RMT-VP2」として登録されます。尚、本機はマルチペアリングには対応していません。他のカメラと使い回す場合は都度ペアリングし直す必要があります。
最後の画面で「🔍x1.1」と表示されていますが、これは「α7C II」の「超解像ズーム」機能を使って「GP-VPT3」でズーム操作をしてみた際の様子です。

「GP-VPT3」に「FE 20-70mm F4 G(SEL2070G)」を取り付けた「α7C II」を組み合わせてみました。

この程度の大きさのレンズなら三脚のリモコン部分を前にしようが後にしようが問題無く利用出来ます。

続いて望遠ズームの「FE 70-200mm F4 Macro G OSS II(SEL70200G2)」を取り付けてみました。SEL70200G2 の三脚座の方に取り付ければもう少し安定度が上がると思いますが、アルカスイス互換プレートを着けていたので横着してます(笑)。
リモコン側を前にすることでなんとか安定していますが、この辺りの大きさのレンズが限界ですね。レンズの角度を水平から仰角で使う場合は大丈夫そうですが、俯角で使う場合はかなり不安定になります。
私の場合、「GP-VPT3」をシューティンググリップとして使うよりリモコン部分の「RMT-VP2」を外して持ち出すことの方が多いかと思いますが、ミニ三脚として使う場合もリモコンを取り外して離れた位置からシャッターを任意のタイミングで切ることが出来るので、集合写真を撮る際などにも便利そうです。
個人的にはマニュアルフォーカス時にレンズを問わずピントの微調整が出来るようになった点も評価したいですね。花火撮影をしているとうっかりフォーカスリングに触れてしまってピントが・・・という時がありますので、モニター画面で確認しながらピントの微調整が出来るというのは結構ありがたいのです。
以上、SONY から発売された新型シューティンググリップの「GP-VPT3(バッテリーキットの「ACC-VPT3ZK」)」のレビューをお届けしました!