短期講習で受けたプロダクトデザインの授業
1月の終わりに一週間、プロダクトデザインの短期講習を受講していた。元々、プロダクトデザインができるようになりたくて、ちょくちょくスケッチはしていたのだが、ちゃんとプロから教えてもらえるということで参加してみた。

授業としては、線や楕円の書き方から、ペンタブの使い方、写真を参考にして基準の線を決める方法、構図の決め方、色の決め方など非常に盛り沢山で大満足だったのだが、一番衝撃を受けたのは、最初の授業だった。
世界観から決める
プロダクトデザインの授業なのだから、最初は簡単な図形の書き方を学ぶのかなと思ったのだが違った。まず世界観から決めてみようというのである。最初聞いた時はよくわからなかった。その授業では5日間かけてデザインの仕方を学び、最後のアウトプットとして架空の水筒をデザインしてストーリーボードを作り、提出する必要があった。よって、その架空の水筒がどんな世界観に基づいているのか資料を集めるというところからスタートした。世界観というのはなんでもよく、スポーツだったり楽器だったり化粧品だったり自分の好きな世界観で良い。それらの世界から象徴的な形や色を取り出して、水筒をデザインしてみようというのである。

私はSFやサイバーパンクが好きなので、小説1984年のようなディストピア世界で政府が水を管理していたら・・・という世界観を設定し、参考資料を集めた。

最終的に完成した架空の水筒のデザインが以下である。

機能から決めないことがエンジニアの自分からすると衝撃だった
私はエンジニアなので、何かを作る時、どんな機能が必要か?どんな問題を解決するものか?ということからスタートしてモノを作る。それが当たり前だと思っていたので、「世界観から決める」というモノづくりの仕方が結構衝撃だった。しかし、一旦考え始めると、ディストピア世界の水って政府が管理してるんじゃね?汚染した水を浄化する技術を政府が独占してるんじゃね・・・?などなど色んなアイデアが浮かんできて、非常に考えるのが楽しくなった。もちろん私の水筒に関してはフィクションなので、これを作ることはないわけだが、実用性や「その機能がある必然性」から解放されるとこんなに自由な発想が生まれるんだなぁと感じた。逆に私の発想が、実用性や、必然性にどれだけ今まで縛られていたのかということも感じた。フランスで有名なプロダクトと言えば化粧品だが、化粧品はまさにこういう世界観から出発したデザインが必要そうである。私が好きなゲーミングデバイスももちろん実用性が大事だが、かっこよく光るとかかっこいいデザインであるというような世界観に基づく発想も必要である。(ドイツだったらもう少し実用性を重んじる気もしており、これも国の特色なのかもしれん)考えてみれば当たり前のようだが今までの考え方が少し広がる体験だった。