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描きたいから描く、作りたいから作る

以前紹介した「自意識(アイデンティティ)と創り出す思考」にも書かれていたが、やはり「描きたいから描く、作りたいから作る」ということが大事なのではと思った。その行為自体を目的化することによって、 目的と手段が一致しているので、その作業をやり続ける限り永遠にモチベーションが湧くわけであり、 そういう意味でモチベーションを保つ最強の方法なのではないかと思った。

 

私たちの社会は投資対効果メンタリティにすっかり染まっている。そのため、最高の創作意欲が自分自身ではなく、創り出したい成果から生じるということを理解できない人が多い。

ロバート・フリッツ; ウェイン・S・アンダーセン. 自意識(アイデンティティ)と創り出す思考 (p.163). Kindle 版. 

 

詩人ロバート・フロストの言葉を借りれば「素晴らしいことは全て、それ自身のためになされる」のだ。エドガー・アラン・ポーの評論「詩の原理」には、「この詩、詩そのもの、詩以外の何物でもない詩、ひたすら詩のためにのみ書かれたこの詩」(『ポオ全集』第三巻、東京創元社)という記述がある。フランス語の標語「L'art pour l'art(芸術のための芸術)」は、メッセージ性を持つ芸術や政治的なアートが持つような実利的な機能とは隔絶された「真の」芸術が、それそのもののために存在することを表現している。

ロバート・フリッツ; ウェイン・S・アンダーセン. 自意識(アイデンティティ)と創り出す思考 (p.164). Kindle 版. 

 

ロバート・フロストが言うように「それ自身のために為す」のではなく、お金が欲しいから英語を勉強するとか、誰かに認められたいから描く、というようなことをしてしまうと、 モチベーションの根拠を自分の外側に見出さなければならなくなるので、モチベーションが安定しにくい。

 

例えば現在のように、AIが自分の能力を遥かに超える絵を描いてしまうような場合、「描きたいから描く」人であれば、そのAIを見て落胆するわけではなく、 「こういう描き方があるのか、こういう素晴らしい表現の方法があるのか」と素直に学ぶことができるはずである。 しかし、描くことをして誰かに褒められたり、自分の作品をたくさん見られることを目的としてしまっている場合は、思ったよりも褒められなかったり見られなかったりすると絵を描かなくなってしまうのである。飽き性な私がこのブログをなんとか続けられてるのも、なるべく書きたいことがあったら書くようにしているからである。それでも時々PVを意識して、「もっと面白いものを!」とか「もっと記事の数を!」とか考えてしまい手が止まってしまう。そういうときはいっそ一旦書くのをやめて、散歩でもしてみると意外と書きたいことが出てくる。「これを書きたい!」と思っているときはブログの執筆も早くなる。

 

行為と目的が一致しているものをいかに自分の中で見つけるかということが、 このAI時代、コンピューターが自分よりも遥かに素晴らしいものを作ってしまうという時代において楽しく生きる秘訣なのではないかと最近考えている。

 




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