
七月一日はカナダ・デー
今年は1867年に正式に連邦国家になって158年目です。
若い国です。
アメリカのすぐ北側に位置する、ヨーロッパからの移民が先住民を押しのけて開拓してヨーロッパ的制度を持ち込んで近代国家設立に至った国ですが、アメリカとの大きな違いは、英国やフランスから移民してきた入植者たちは母国と敵対することはなく、英国の植民地という立場から独立国家に移行したという部分でしょうか。
先住民を追い込んで差別したり同化政策をとって彼らの伝統的な暮らしや価値観を否定して現在に至る様々な問題を引き起こしたとか、そういう部分はアメリカもカナダも同じようなもんだと思います(アメリカの先住民政策をよく知らないのでたいしたことは書けません。)
ヨーロッパ移民によって形成された国家ですが、それ以外の国や地域からの移民がグッと増えたのは第二次世界大戦終了後。
それ以前の非ヨーロッパ系移民といえばやはり中国系と日系くらいでしょうか。
移民の国ですから、移民問題はないとは言えませんが、基本的に多様な社会であることが前提です。
だから私も住みやすい。
私のことをアジア人だとか日本人だとか形容する人はいても、外国人、という言い方をされたことはありません。
人種とか出身国と国籍とはそれぞれに異なる概念なので、日本人(日系人)であってもカナダ人な人もいるし、黒人でもアフリカ出身者もいれば英国出身者もいるし、カナダ国籍所有者でも同時にフランス国籍を持っていて、生まれ育ったのはニューカレドニアだとかいう人だっています。
カナダ・ファクトシート
日本同様, 議会制民主主義ですが形式上は英国の Commonwealth に属しており、英国ウェストミンスターの形式に則った立憲君主制で、英国君主の代理はカナダの総督(governer general of Canada)という人が総理大臣によって任命されていますが、総督の役割は形式的なもので政治的な権力はありません。
今年になって自由党の党首交代によって第24代総理大臣になったのは Mark Carney。
自由党(Liberal Party)、保守党(Conservative Party) 新民主党(NDP, New Democratic Party)と緑の党(議席数はかなり少ない)があり、政権は結果的に自由党と保守党が入れ替わりながら担う流れ(一つの党がしばらく続くと国民の不満が膨れ、選挙で野党に取って代わられるという流れ。)
連邦を構成するのは10の州と3つの準州で、西からブリティッシュ・コロンビア、アルバータ、サスカチュワン、マニトバ、オンタリオ、ケベック、ニューブランズウィック、ニューファンドランド&ラブラドール、ノヴァ・スコシア、プリンスエドワードアイランド、そして準州はユーコン (Yukon)、ノースウエスト (Northwest Territories)、ヌナブト (Nunavut)

総面積は9,984,670 km2 で世界第2位
海岸線は世界最長(大西洋、太平洋、北極海)
米国との国境は、陸上で最も長い国境線
人口は最近4,100万人を超えたそう
首都はオタワ(トロントじゃないですよ〜)
公式言語は英語とフランス語(NB州は両言語が公式言語、QCはフランス語が公式言語、後の州は英語)
国家は O Canada
人口密度は4.2/km2 で世界230位ですが、人口の大半がアメリカとの国境線から100キロ前後の地域に暮らしている一方で北の方は人口密度がかなり少なく、人が住んでいない土地も多いため、都市部はそこそこ人が住んでて渋滞も見られます。
陸地で越境してアメリカ側へ行くと、グッと人口密度が減ります。

↑の地図は↓のサイトより。
カナダが誇るものはー私見
やっぱり自然と、人々だと思います。
去年カナダに戻ってきてバックカントリーのカヌートリップをした時の方が実はネパールの山中よりも文明から切り離された場所にいました。
そんな中で頭の中でぐるぐる聞こえていた歌はこちら↓ 全然格好良くも素敵でもないですけど、真実を語ってると思いますよ。ふふふ。
Rocks and Trees by Arrogant Worms
My country's bigger than most
And if asked I boast
'Cause I'm really proud
So I shout it loud
Though our numbers are few
We will welcome you
Although we don't have history
Gold medal winning teams
Heroes or prisoners
World famous volcanoes
Still what we've got's glorious
'Cause we've got
Rocks and trees
And trees and rocks
And rocks and trees
And trees and rocks
And rocks and trees
And trees and rocks
And rocks and trees
And trees and rocks
And water
All right, everyone!
We've got
Rocks and trees
And trees and rocks
And rocks and trees
And trees and rocks
And rocks and trees
And trees and rocks
And rocks and trees
And trees and rocks
And water
In Canada, Canada, Canada, Canada, Canada, Canada, Canada, Canada
Canada, Canada, Canada, Canada, Canada, Canada, Canada, Canada
カナダって基本的に世界一とか超有名とかナンバーワンを目指す国じゃないんです。
だから才能と野望のある人はアメリカに行って有名になったりしますけど、それはそれで良くて、「世界で2番目に大きな国なんだぜ」よりも「世界でも大きい方の国なんだよね」というような、自慢したいことはあるんだけどまあ競争したいわけじゃないし、まあいいや、というような。
先住民差別の歴史
国家になったのは158年前ですが、ヨーロッパからの入植者がやってきたのは15世紀終わりから16世紀以降で、彼らは初めての冬の厳しさと飢えに直面した折先住民に助けられたり、友好的な関係から始まったのに、入植地を拡大しヨーロッパ的な生活基盤が作り上げられるに従い、先住民を野蛮人扱いし、文明に適応させてあげるという名目で組織的で制度的な差別を続けました。
先住民の子供達を集めて全寮制の学校で教育することで、それまで脈々と繋がっていた先祖からの伝統や価値観、生活習慣と分断したのが一番強烈で罪深い歴史ですけれど、西欧的な価値観やキリスト教、英語もしくはフランス語の強制などと共に、教育者や聖職者といった権力を持った大人によるレイプや殺人などもあったようです。
ここ十数年の間だけでもあちこちで闇に葬られていた史実が明らかになり、負の歴史をきちんと記録して伝えていこうという動きが各地であります。
O Canadaの歌詞は、O Canada, our home and native land(おおカナダ、私たちが生まれ育った故郷)と始まりますが、替え歌でおーカナダ、ネイティブから盗んだ土地〜、みたいなふうに歌ってるのを聞いたことは以前にも何度もありましたが、ここ数年は公式の場で歌詞を変えて歌って話題になったりもしていますね。
カナダの歌手Jully Blackはホッケーの国際試合の場で and をon に変えて歌いました↓
これだけで「おおカナダ、私たちが住んでいるネイティブ(先住民)の土地」というような意味に変わります。
どこの国でも戦争、侵略、差別などといった暗い歴史はあると思うので、カナダだって例外ではなく、それを隠そうとか否定しようとかせずにきちんと向き合うことが大事です。
が、先住民との和解と現在未来の先住民の権利の保障などといった課題はかなり広範で根が深く、なかなかスローガン通りには進まないというか、多くの問題を抱えているのが現実です。
食べ物
カナダの伝統料理、というものはありませんけど、移民が持ち込んだ食べ物やあれこれが変化して定着したものといえば、ケベック州ではプティンが人気。
プティンとは、フレンチフライにチーズカード(チーズの副産物)とグレイヴィー(肉汁に小麦粉と水分を足して作ったソース)をかけて食べるジャンクフード。

ジャンクフードはみんな大好きですからもちろん多くの人々が好んでたべ、現在ではケベック州以外の土地でもプティンがメニューに載ってたりプティンの専門店があったり、いやあ、悪い習慣は定着するのが早いなあなんて。
La Banquiseという24時間やってるグリーシースプーン(脂っこい朝食メニューを出す飯屋)が警察署のすぐ前にあるんですが、ここのプティンが一番美味しい(諸説あるので同意しない人ももちろんあり)と評判です。
私はここのは食べたことがないので判断はできませんが、ええ?あそこのが?という驚きはあります。
ヴィーガンバージョンのプティンを出す店もあるにはありますが、そこまでして食べなくても良いので私は未経験です。
なんかもうちょっとまともな美味しい食べ物はないのか、と思いますが、あとはメープルシロップや、メープルシロップの加工品くらいか。
日本でも**町の餃子、とかそういうのが現在人気だったりするので、そういうレベルの美味しいものは各地に存在するのかもしれません。
長くなったので今日はこの辺で