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ル・マン24時間3連覇! TOYOTA GAZOO Racing WECチームのオンライン取材会レポート

TS050はコーナーごとに、ブレーキバランス、デフ、リカバリーの量を調整しながら走る夢のレーシングカー

2020年10月2日 開催

TGR WECチーム 代表 村田久武氏

 2020年のル・マン24時間レースは、COVID-19の感染拡大の影響をうけて本来の予定だった6月中旬から、9月19日にスタート、9月20日にゴールする日程に変更して開催された。来シーズンからはハイパーカーの名称でも知られるLMH(LeMans Hypercar)規定へと切り替わるため、現行のLMP1規定で行なわれる最後のル・マン24時間レースとなった。

 結果に関してはすでに既報のとおりで、TGR(Toyota Gazoo Racing) WECチームの8号車 トヨタ TS050 HYBRID (セバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/ブレンドン・ハートレイ組)が2018年から3年連続で優勝を遂げた。8号車は、僚車の7号車 トヨタ TS050 HYBRID(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス組)がエキゾーストのトラブルが発生して交換に30分ピット作業を強いられる状況の中で、夜中にトップに立つとそのまま24時間走りきって優勝した。

 今回トヨタ自動車が行なった記者会見にはTGR WECチーム 代表 村田久武氏、8号車のドライバーで日本人として初めてル・マン24時間3連覇を実現した中嶋一貴選手、今回の予選ではポールポジションを獲得したものの、エキゾーストのトラブルで惜しくもル・マン初優勝を逃した7号車の小林可夢偉選手、そしてTGR WECチームの将来のドライバー候補生であり、TGR WECチャレンジプログラムとしてLMP2クラスに参戦した2019年のSUPER GT/GT500王者の山下健太選手の4人が参加して行なわれた。

8号車の序盤のトラブルはブレーキダクトにカーボンのデブリが詰まる、7号車はエキマニの溶接部分が脱落

──村田代表よりまずはル・マン24時間レースの振り返りをお願いします。

TGR WECチーム 代表 村田久武氏

村田氏:おかげさまをもちまして、ル・マン24時間レースで3連覇を達成することができました。皆さんの応援のおかげだと思っております。レースのサマリーからご説明します。まず予選ですが、今回TS050の最終戦ということもありまして、実はチームでは何としてでも、コースレコードを更新しようと考えておりました。

 可夢偉選手が予選アタックをしている時に、セクター2までの段階で可夢偉選手が過去に作ったコースレコードをコンマ7秒程度更新しておりました。ただアタックの最中に、7コーナーでコースアウトしてしまったので、このラップタイムが抹消されるとオーガナイザーから連絡がありましたので、アタックの途中で中止いたしました。タラレバはなしなのですが、あそこでいけたらなとチームでは全員思っておりました。それが、まず予選です。

 レースのサマリーですけれども、順を追って不具合の内容をご説明いたしますと、1番最初に起きた8号車のトラブルなんですが、今年はデブリがレース開始から多く、8号車に関しては、カーボンのデブリがブレーキダクトの中に詰まってしまって、ブレーキの温度が上がってしまったっていうのが、スローパンクチャーとピットインの原因です。

 夜中の7号車の不具合ですが、あれはエキゾーストマニホールドの集合部の補強パッチの板を溶接してあるんですけれども、その溶接部が脱落いたしまして、排気ガスが抜けてしまい、過給が上がらなくなったっていうのが不具合の内容です。その後緊急ピットインいたしまして、30分の補修により、大きく順位を下げるという形になってしまいました。ただ12時間の状況での不具合でしたので、その後ベースアップをいたしまして、何とか3位を獲得できるようにチーム全体でサポートし、最終的には3位表彰台に上がることができました。

 8号車に関しましては、きちっとチーム全員がやるべきことをやりまして、優勝することができました。おかげさまで、これで3連覇。TS050の有終の美を飾り、タイトルも取ることができて、あのBIGトロフィーを日本に持ち帰って、この後日本で永久保存することができる、という結果に至りました。今までの応援ありがとうございます。以上です。

──これでTS050で戦うル・マンは終わったが、2020年はどれくらいこのクルマのパフォーマンスを引き出せたのでしょうか? 信頼性やパフォーマンスの点で村田さんの中でどの程度満足できるものだったのですか?

村田氏:われわれ優勝してワンツーを取るのをチームとしての目標にしていましたが、TS040で達成したいろんな記録も塗り替えていきたいっていうのも自分たちの希望でした。先ほど予選のコースレコードの話もいたしましたけれども、12年からWECが始まって、最多周回数を更新していくっていうのも目標にしていました。ただ、セーフティーカー導入とか、スローゾーン導入によってなかなか厳しくはなってくるんですけれども。

 今年は最終的に17、18、19、20っていう形で、ほぼ同等のラップタイム、ラップ数をこなすことができたので、それなりの実力は発揮できたと思います。ただ残念なのは、最後まで自分たちの実力を発揮してもらう場を提供できなかったっていうのが痛恨の極みであります。

──レベリオン(今回のトヨタの直接のライバル)の速さに関して、予選やレースのスタートでは瞬発力がありました。その速さをTS050と同じように長時間続けられるのはちょっと疑問だというような推測があったと思いますが、それについての感想を教えてください。

村田氏:去年スタートした時に、レベリオンさんの方が平均ラップの方がよくて、ずっとなかなかその追いついていけない状況を見ていたので、今年もあの15秒台のタイムを出されたときに、やっぱりレベリオンさんにはこれぐらいの実力があったんだなっと。その驚くっていうよりも自分たちは常に気を引き締めないといけないっていうふうに思っていました。

 われわれ12年から参戦してきまして、速いクルマを作るっていうフェーズから強いチームに変革していくっていう過程でやってきました。なので、24時間きちっとペースを保っていくっていうことに関しては、われわれは相当に積んできたつもりだったので、きちっと24時間、淡々とレースをこなしていくという思いで状況を見ておりました。

──ル・マンに挑戦してきて悲願の優勝を果たして3連覇、常勝チームになっています。村田氏から見て以前のル・マンの景色、今見るル・マンの景色に変化があれば教えてください。

村田氏:正直なところ、ル・マンで確かに18年、19年、20年と勝てました。しかし、毎年起きてくる事象、要するにレーススタートしてから、10分ごともしくは1時間ごともしくは3時間ごとに起きてくる事象というのがまったく違うんです。だから例えば今年でいうと、9月になったので夜が長くて大変だろうし、夜も気温が下がって大変だろうって思ってきたんですけれども、実は9月の方が温度が高くって、昼間の温度は路面温度でいうと40℃ぐらいまで達して、夜の温度が思ったより下がらなくて、自分たちが想定してきたのとまったく違う課題をル・マンの神様はわれわれに提供してくれたんです。

 だから、何年参加してても毎年毎年やっぱりタフなシチュエーションを与えてもらえるなっていうふうに思ってレースしてました。なので、レースが終わった後もヘトヘトになってましたし、今年もやっぱりタフなレースだったというのが、正直なところです。

 ただ、1つ大きく変わってきているのは、やっぱり強くなってきたことと、チーム全体が2台のクルマを用意して戦っていくんですけれども、チーム全体で準備して、チーム全体でセットアップして、チーム全体で不具合が起きたときの痛みをシェアして、チーム全体で勝利したことに対して、自分たち1人ひとりは、この部分きちっとその役割を果たしきったというように、苦しさもプレッシャーもシェアできるようになったのは、今年の最大の満足であります。

TS050はコーナー毎に、ブレーキバランス、デフ、リカバリーの量を調整しながら走るクルマ

──ドライバーのお三方にお聞きしたいんですが、TS050というクルマの強さ、速さというのは結果から分かるが、実際に乗ってみるとどんなマシンなのかについて教えてください。今後このマシンのテクノロジーをベースにしたGRスーパースポーツというクルマを売るとTGRでは宣言しているので、TS050がどういうクルマなのかということに興味がある人も少なくないと思います。

中嶋一貴選手。ル・マン24時間レースで3連勝、3勝目という日本人初の偉業を成し遂げた

中嶋選手:言葉でなかなか説明するのが難しくはあるんですけれど、このマシンの1番の特徴っていうのは加速力だと思います。前後のモーターとエンジンを合わせて、トータルすると1000馬力以上の力があるクルマなので、やっぱりそのコーナーからストレートにかけての加速力っていうものが1番特徴的ではあるんです。ただ、どうしてもそのパワーがあるっていうと、じゃじゃ馬みたいなイメージを思い浮かべられると思いますが、そうではないのがまたこのクルマのすごいところです。

 四駆というか前後の駆動を使って加速するからっていうところも大きいとは思うんですけど、その制御も含めてすごくスムーズに加速をしてくれるクルマで、それを1番感じられるのがル・マンのサーキットなんです。その加速していくときに、特にそのトラフィックを抜いていくときに、その加速中の速度差の違いっていうのはちょっとびっくりするぐらいのものがあるのですが、そのパワーをスムーズに地面に伝えられるっていうのがTS050の強みであるとは思います。

小林選手:このTS050に乗って1番スゴイと思うのは、とりあえずこのクルマいろいろ機能あることです。要するに、今までのレーシングカーの発想からいくとハイブリッドで四駆ってなると、どうやって扱うのかなってイメージがおそらく皆さんの頭であるとは思う。もうこのクルマは終わりなんでいろいろなことを説明していくと、コーナーごとによって、デフのセッティングとか、そういうのを全部設定できるんですよ。

 それで、そういうふうにしていくと、要するにル・マンのサーキットってコーナーがいっぱいあるじゃないですか、普通のサーキットに比べて。コーナーの1つひとつに対して、限りなく1番ベストなクルマの状態を作っていけたりとかそういうことをやることができるんです。実際にこのクルマは、クルマの基本的な性能だけでなく、コーナーの1つひとつに対しても、1番効率のいいセッティングに出来て、そのドライバー的にも自信を持って走れるのを、突き詰めたクルマだと思うんですよ。

 なので、ドライバーがちゃんとセッティングを合わせたときには、自信を持ってル・マンで見せたような速度で走れるクルマだと思います。ポルシェとかいた時にも、14秒台なんかポルシェとか見えなかったじゃないですか。でも、このトヨタのTS050というのは、そういうときにちゃんとタイムも出せるし、レースもしっかりタイムを出せるんだ、走れるんだってクルマなのです。もちろんポルシェがいたときにはポルシェが優勢な部分はあったと思いますが、僕らの強みっていうのは、そのしっかりセッティングを合わせてあげることによって、限りなく最大の力を出せるってことなんです。

 なので、そういう意味では、これがすごいこれがすごくないっていう話じゃなくて、いろんなものに対応できるクルマで、そのセッティングがいろいろ逆にやりすぎて僕らにとってはすごく大変だって、コーナーごとにブレーキバランス合わせて、デフ合わせて、リカバリーの量を合わせたりして、クルマのバランスの調整をするんですよ。それもタイヤの条件が変わると、もちろん走れば走るほど変わっていくわけじゃないですか。

 そのバランスを常に人間が頭で、次はこういう方向になったら次のコーナーはこうなるみたいなのをイメージしながらちょっとずつ合わせていくっていうことをやらないといけないんです。なので、おそらくこのTS050からGRスーパースポーツ出すっていう話になると、極限までセッティングを出した状態でないといけないでしょうね。

 要するに普通のレーシングカーであり得ないことをやっているんですよね。F1でも誰もそこまでできてないと思うんで、そこまでその前にデフがあったりもしないで。そういう意味ではすごく幅広くて、レーシングカーの可能性を広げるクルマになってたのかなと思います。

──セッティングもドライビングもそういう意味では奥深くて楽しいというような感じで捉えていいんでしょうか?

小林選手:難しいところもあるでしょうね。チーム6人ドライバーいるじゃないですか。その中で特に特にそういうことにうるさいのがブエミ(筆者注:8号車のセバスチャン・ブエミ選手)なんですよ。彼は基本的に喋るとすごくうるさい人なんですけど、そういうセッティングの中に関してもすごく細かいから、彼にとってはすごく向いてるクルマなんだなっていうのはありました。

 だからそういう意味では誰でもこのクルマにぽっと乗って走らすっていうことは多分そこそこみんなできるとは思うんですけども、このクルマの力を出し切るっていうところでは、いろんな意味で走りながらいろんなことを考えないといけないんで、そういう意味では難しさもありながらそれがパフォーマンスに繋がる、そういうちょっと夢のような世界を現実的にしちゃったクルマなんです。ヤマケンも去年テストで乗ってるからコメントあるんじゃない?

山下健太選手

山下選手:そうですね今お二人が言われたように、その加速力はすごいなと思ったのと、乗り方が普通のレーシングカーと全然違って、電子制御ですべてやってくれるんだなってところがありました。普通のレーシングカーはブレーキからアクセルの踏み方から全て自分が調整していかないと速く走れないんですけど、そのほとんどすべてをクルマがやってくれるので今までのレーシングカーとも全然違う。逆に言うと、それを信用して走れないと速く走らすことができないクルマなんだなっていうのがすごい印象的でした。

 僕は12月に走らせてもらったときは、結構な時間走らせてもらったんですけど、もう最後までいま1つつかみきれないまま終わっちゃったなという印象でした。

 ボタンもいっぱい付いていて、コーナーごとにいろいろ変えられるっていう話でしたけど、ボタンがありすぎて、もうまず何が何だか分からず、エンジニアさんの言う通りに走っているだけなので、その辺まだ体感できなかったんです。ただ、その言われたように、ボタンを変えただけでクルマの動きがもう全然変わったので、これはすごいクルマだなっていうのは思いました。

ル・マンで勝つには速さ、実力だけでなく、すべてがかみ合う必要があると痛感したと小林可夢偉選手

──エキゾーストの問題についてもう少し詳細を教えてください。右側のリアをかなり交換されたようだが、30分という割と短い時間で送り出すことができた。そのことについてどう考えているのでしょうか?

村田氏:1万kmの耐久試験をやっていて、クリアしました。なんだけど、今回その決勝で準備したエキマニのトラブルが7号車に出てしまった。作ったものの中で、持つやつもあれば持たないやつもあるってことです。溶接品質の押さえ込みがまだまだできてないんだなっていうところで、これだけ一生懸命やってきてもまだできない。本当に奥が深い、もしくは自分たちの実力がまだまだ足りてない、そういうことを改めてル・マンに教えてもらったっていうのが、実際のところですね。

 昔ブレーキローターを交換していた時代のことを知ってる人は簡単に想像できると思うんですけど、走り終えてきたクルマのターボもエキマニもかなり高温になっている状態。排気ガスって普通800℃ぐらいあるので、金属部分は300℃をゆうに超えて入ってくる。一生懸命ブロアで冷やしたからといって簡単にその温度が下がるものではない中で、さすがに僕らもそこまでは訓練できてなかったんですけど、メカニックの人たちは耐火手袋をしながら耐火手袋から煙が上がるような状態の中ですぐ交換してくれました。

 そういうことに関してはすごく自分のチームでありながら、本当にこの人たちはプロフェッショナルだなと、チーム代表が他人事みたいなことを言うなって話あるんですけど、すごく誇りに思いました。その後、12時間をノントラブルで走り切れた。つまりやった作業は完璧だったっていうことなので、そこは誇りに思います。ただ、出してしまったトラブルは言い訳のしようがないので、これから徹底的にもう1度イチから出直します。

──小林選手に、あのトラブルが起きたときにはどういう状況だったのですか?

小林可夢偉選手

小林選手:僕は正直気づいてなくて、最初はえらい直線が遅いなと思っていた。チームからの無線で右側のターボがおかしいって言われて、だからこんなにも遅いんだっていう話をしてて、じゃあどうしたらいいのか? と聞いたら、ちょっと待ってくれって言われて、その間もう10秒近く遅いんですけど走りながら待っていました。結果的に、今準備してるから走っておいてくれって言われて、その間無音なんですよね。さみしいなぁと思って(笑)。これどうしたらいいんだろうって本当に壊れないのかなと思いながら走ってて、最終的にピットに入れって言われて、ターボ交換っていうことだったんですけども、何分かかるかは分からなかったですね。

 このクルマの取り回しの難しさに加えて、すごい熱を持っていることを考えると、僕もこれは正直すごい時間かかるだろうなって思ってて、一歩間違えたらもう1時間ぐらいかかるんじゃないかなって思ったところ、正直30分で終わったのは、ちょっと想像よりもびっくりしたぐらい早いなと個人的には思ってます。

 正直なところ、これやっぱトラブルが起こったことに対して、もちろん製品なんで先ほど村田さんが言ったように、溶接の部品が壊れるなんて多分想像もできてないし、それがおそらくレースなんだな、と。僕ら7号車のメカニックは、絶対何もトラブルを起こさないような心構えで作業してくれていたんですよね。

 このル・マンに行く前にTGR-Eに行ってシミュレータ乗ったりしていたんですが、その時にもメカさんはすごくみんな気を使ってやってくれてるなっていうのは正直感じたんですよ。だからこれもレースであって、そこからどうやって戦うかっていうふうにドライバーは気持ちを切り替えないといけない。本当レースって思い通りにいかないのが僕のレース人生のほぼ結果なんで、そういう意味ではこの瞬間から逆に自分たちがしっかり、ミスなく、ちょっと気分的にはよい気分ではなかったですけども、それでもしっかり力を合わせて、何とか最大限の力を発揮しようっていうことに切り替えて残りのレースをしました。

 その後マイク(筆者注:マイク・コンウェイ選手)が乗った時に、前のGTのパーツか何かが飛んできて、フロアで拾っちゃったんですよ。それで、結果的にダウンフォースがすごく抜けちゃって、途中でこれ直すのかっていう話になったらしいんですけど、それを直すのに20分ぐらいかかるかもしれないからっていうので、もうそのままダウンフォースない状態で残り8時間ぐらい走った。そういうふうなことも最終的にレースだったんで、本当にル・マンで勝つというのは、実力、速さとかそういうことだけじゃなくて、もう全てがかみ合わないとやっぱり勝てないんだなっていう痛感しました。だからこそル・マンって挑戦し続けたい気持ちになるんだなと感じました。

──なんでとは思わなかったのですか? なんで2020年も7号車にトラブルが、と。

小林選手:8号車も実際ブレーキトラブルがあったじゃないですか。それを考えると、たまたま僕らの方のトラブルがちょっとダメージが大きいやつが来ただけやなっていうぐらいの感じです。ブレーキダクトにゴムカスが入るかって思いますが、それが起こってしまうのがレースなんです。だから一概に何でっていうよりも、これはもう運だなっていうのが正直なところです。

 だってブレーキ、そのブレーキのゴム片がダクトに入って、ブレーキのダクトが燃えるなんて、そんなこと今まで聞いたことないですからね。それが突然ル・マンで起こるっていうことがやっぱり、このレースの過酷さなんだろうっていう気がします。