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富士24時間レースは残り約3時間半、GRヤリスはクラストップを快走 佐々木選手は「強さを見せることができれば」

2020年9月5日15時~6日15時 決勝

すっかり晴れた富士スピードウェイ。前日から明け方にかけての豪雨がウソのような天気

 富士スピードウェイ(静岡県駿東郡小山町)で9月4日~6日、「ピレリ スーパー耐久シリーズ2020 第1戦 NAPAC 富士SUPER TEC 24時間レース」(以下、富士24時間レース)が開催されている。決勝レースは5日15時(正確には14時59分52秒)スタート、6日11時30分には残り3時間半となり波乱のレースが続いている。

 現在は青空が広がる富士スピードウェイだが、5日から6日の朝方にかけて激しい雨に見舞われた。5日18時過ぎには豪雨のため赤旗中断となり、22時半にSC(セーフティカー)先導でレースを再開。11時30分時時点で10回もSCが導入される荒れたレースとなっている。

 11時30分時点で首位を走るのはST-Xクラスの888号車 HIRIX GOOD DAY RACING AMG GT3(山脇大輔、高木真一、THONG Wei Fung Shaun、根本悠生、林久盛組)、2位の31号車 DENSO LEXUS RC F GT3(永井秀貴、嵯峨宏紀、小高一斗、永井宏明、中山雄一、上村優太組)に約2周ほどの差を付けている。

総合首位を走るST-Xクラスの888号車 HIRIX GOOD DAY RACING AMG GT3(山脇大輔、高木真一、THONG Wei Fung Shaun、根本悠生、林久盛組)
総合2位を走るST-Xクラスの31号車 DENSO LEXUS RC F GT3(永井秀貴、嵯峨宏紀、小高一斗、永井宏明、中山雄一、上村優太組)
夜から朝にかけて何度もSCが入る展開。10度のSCが入っている

 注目のST-2クラス 32号車 ROOKIE Racing GR YARIS(井口卓人、佐々木雅弘、MORIZO、勝田範彦、石浦宏明組)は、クラストップを快走。総合でも15位へと順位を上げている。

 このGRヤリスをドライブする佐々木雅弘選手に、スタート前にどのような走りを見せたいのか聞いたが、「予選でポールポジションを取ることができGRヤリスの速さは十分見せることができた。あとはレースで24時間走り切りGRヤリスの強さを見せることができれば」と語ってくれていた。ST-2クラスはスバル WRX STIや三菱 ランサー エボリューションXなど4WDスポーツ車両が参戦するクラスだけに、発売直後のGRヤリスがそれらを抑えたポジションでいられるのは驚きといえる。

夜の雨を走るST-2クラス 32号車 ROOKIE Racing GR YARIS(井口卓人、佐々木雅弘、MORIZO、勝田範彦、石浦宏明組)

 GRヤリスの開発を担当したトヨタ自動車 GAZOO Racing Company GRプロジェクト推進室 齋藤尚彦氏がスタート前のピットウォールでGRヤリスとともに記念写真を撮るモリゾウ選手を感慨深く見ていたので、「どうですか?」と聞いてみた。齋藤氏は「非常にうれしい。感動です。社長(豊田章男氏)は最近GRヤリスを毎週乗ってくれている。そのたびにさまざまな注文を付けてくれる。また、この24時間レースを走ることで多くのデータが集まる。今後の開発の参考にしていきたい」と語り、トヨタが掲げる「もっといいクルマづくり」に終わりがないことを示唆していた。

トヨタ、「もっといいクルマづくり」に向けての「TNGA」取り組み状況

https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/593312.html

 どれだけのチームとクルマが24時間レースを走りきることができるのか? レースは残り3時間半、すっかりドライ路面になった富士スピードウェイでレースは続いている。

11時33分時点のリザルト上位