ニュース

ジェイテクト、新素材と熱処理により耐久性の高い「長寿命軸受」を開発

今後使用拡大が予想される低粘度油に対応

2020年5月25日 発表

 ジェイテクトは5月25日、今後自動車減速機の潤滑油として使用拡大が予想される低粘度油下において、発生が懸念される軸受の早期破損に対して、優れた耐久性を有する「長寿命軸受」の開発を発表した。

 自動車の燃費や電費向上策の1つとして、近年は減速機に使用する潤滑油の低粘度化が進んでいる。潤滑油の低粘度化には軸受の撹拌抵抗が抑制されることにより“トルクが低減する”というメリットがあるが、その一方で、軸受に対しては潤滑状態が厳しくなり「高荷重」「高振動」が発生する過酷な環境下で使用されると、早期に破損が発生する場合があり、低粘度油に対して高い耐久性のある軸受の開発が急がれていた。

 そこでジェイテクトでは、軸受の材料と熱処理に着目し、抑制効果のある新材料と熱処理を採用することで、低粘度の潤滑油中でも優れた耐久性を有する軸受を新たに開発。この長寿命軸受を使用することで、エンジン車や電動車の駆動ユニットの信頼性向上が期待できる。

 なお、2025年から量産開始、月間5万個の販売を目指すとしている。

従来品との軸受寿命比較