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グッドイヤー、液体コンパウンド入りカプセルを使う「自己再生型コンセプトタイヤ」発表

AIが利用者に合わせてコンパウンドをカスタマイズ

2020年3月3日(現地時間) 発表

グッドイヤーの画期的な“自己再生型コンセプトタイヤ”「reCharge」

 グッドイヤー(ザ・グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニー)は3月3日(現地時間)、ベルギー ブリュッセルで画期的な“自己再生型コンセプトタイヤ”「reCharge」を発表した。

 reChargeでは生分解性となる液体のトレッドコンパウンドを採用。トレッドを軽量なエアレス・フレームで支え、中心部分に液体コンパウンドを収めたカプセルを設置。液体コンパウンドがトレッド面に供給されて自己再生を行なう。カプセルには再充填も可能で、タイヤ交換のプロセスが劇的に簡易なものになるとしている。

Goodyear reCharge Concept - Making Tire Changing Easy with Customized Capsules that Renew your Tires(2分16秒)

 液体コンパウンドは“世界で最も強力な天然素材の1つ”と言われるクモの糸から発想を得た繊維を使って強化。これにより、液体コンパウンドは耐久性が極めて高く、100%生分解が可能なものとなっている。

 また、AI(人工知能)によって個々のドライバーのプロフィールが生成され、カスタマイズされた液体コンパウンドを作成。利用者の用途に合わせてコンパウンドが調合され、天候や路面状態、ドライバーの運転方法などに、時間の経過とともにタイヤが適応することを可能にするという。

軽量なエアレス・フレームがトレッドを支えるトール・アンド・ナロー形状を採用。薄く頑丈でメンテナンスの必要がない構造となっており、空気圧のメンテナンスやパンクによる時間のロスがなくなるという
タイヤの中心に投入されるカプセルから液体コンパウンドがトレッドに供給され、摩耗したトレッドが再生するほか、AIによって路面状況やドライバーに応じた液体コンパウンドのカスタマイズが行なわれる

 発表内でルクセンブルク・グッドイヤーイノベーションセンターの主任デザイナーを務めるSebastien Fontaine氏は、「グッドイヤー reChargeは、妥協の一切ないコンセプトタイヤです。パーソナライズされ、サステナブル、そして手間いらずで、電動モビリティの一翼を担うと確信しています」と述べている。