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独フォルクスワーゲン、次世代EV「ID.3(アイディ.3)」の生産を11月開始

市販モデルは間もなく始まるフランクフルトモーターショーで世界初公開

2019年9月6日(現地時間)発表

2018年に行なわれたMEBワークショップで初公開されたMEBシャシー

 独フォルクスワーゲンは9月6日(現地時間)、EV(電気自動車)専用の新型アーキテクチャ「MEB(モジュラー エレクトリック ツールキット)」をベースにした次世代EV(電気自動車)「ID.3(アイディ.3)」の生産を、11月に開始すると発表した。ID.3の市販モデルは9月9日(現地時間)に開催されるIAA(フランクフルトモーターショー)の前夜祭で世界デビューし、2020年夏から納車を開始する予定。ID.3は、事前予約キャンペーンですでに3万台以上の予約を受けているという。

 現在フォルクスワーゲンは、ツヴィッカウ工場を100%内燃エンジン車の生産から100%EVの生産へと転換している段階で、その切り替えを2020年末までに完了する予定。ID.3を生産するためのボディショップとペイントショップはすでに大部分で準備が整っており、2つの最終組み立てラインのうち、1番目のラインはすでに完成しているとのこと。

 また、ツヴィッカウ工場の2番目の組み立てラインは2020年夏から転換作業を開始し、同年中に稼働をスタート。最終的には2021年から3つのグループブランドの6車種のMEBをベースにしたモデルが、ツヴィッカウで生産される予定になっている。同工場の生産能力は現在の年間30万台から33万台に引き上げられ、ヨーロッパ最大かつ最も効率的なEV生産工場になるという。

 今回の発表について、フォルクスワーゲンブランド e-モビリティ担当取締役のトーマス・ウルブリッヒ氏は「“ID.3”の生産が開始される11月から、フォルクスワーゲンのまったく新しい時代が到来することになります。これは、初代“Beetle(ビートル)”や初代“Golf (ゴルフ)”と同じくらい、大きな節目となるでしょう。工場の転換作業は完全にスケジュールどおりに進んでいます。400台の“ID.3”先行生産車は、すでにヨーロッパ各地で試験走行を実施しています。“ID.3”により、ツヴィッカウはe-モビリティの先駆的存在になるでしょう」とコメントしている。