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「クルマとスマホがつながる SDLアプリコンテスト」、グランプリ作品は「Instaride」
2019年3月10日 06:00
- 2019年3月8日 実施
クルマとスマートフォンを連携させるオープンソースの業界標準規格である、「SDL(スマートデバイスリンク)」。そのSDLを活用し、四輪と二輪において、個人向けのエンタメアプリやドライブを楽しむためのアプリ、業務用アプリなど、SDLに対応するアプリを広く募集する「クルマとスマホがつながる SDLアプリコンテスト」が、SDLアプリコンテスト実行委員会(事務局:角川アスキー総合研究所)の主催、SDLコンソーシアム日本分科会の協力のもと3月8日に開催された。
本コンテストは、2018年10月3日から2019年1月31日の期間で、居住地、年齢、学生、社会人などを問わない個人、または企業、学校、各種団体を含むグループを対象としてアプリの応募を受け付け、全応募作品の中から10作品を最終審査会に選出。そして3月8日に東京都内で最終審査会を開催し、グランプリ作品を選出した。
最終審査会では、事前に選出された10作品のアプリ制作者自らが審査員の前でアプリの機能や特徴などをプレゼンテーションし、特別賞5作品、グランプリ1作品が選出された。
審査員は、東京大学情報学環教授、ソニーコンピュータサイエンス研究所フェロー・副所長で、ヒューマンコンピュータインタラクション研究者の暦本純一氏(審査委員長)、冬季パラリンピックアルペンスキー金メダリストの大日方邦子氏、開発ユニットAR三兄弟の長男として多方面で活躍中の川田十夢氏、スズキ株式会社 経営企画室 コネクテッドセンター本社担当部長の熊瀧潤也氏の4名が担当。最終審査会に選出されたアプリ10作品は、以下のとおり。
最終審査会に選出されたアプリ10作品
作品名:青だよアプリ
制作者:Pizayanz H
作品概要
スマホのカメラで前方の信号を検知し、信号の赤から青への切り替わりを検知して音声で知らせるアプリ
作品名:IMAIKU(イマイク)
制作者:ダイハツ工業株式会社・株式会社ミックウェア 合同グループ
作品概要
乗車中に操作することなく、安全で確実な車と人の待ち合わせを実現するアプリ
作品名;Instaride
制作者:Instaride
作品概要
インスタ映えするバイクのライディング写真を撮影してもらえるアプリ
作品名:KAWASAKI BUNBUN
制作者:Ninja FBB
作品概要
バイクのライダー同士のコミュニケーションの場を提供するアプリ
作品名:こどもカメラ
制作者:田中雅也
作品概要
後部座席に座った子供の様子をカメラで撮影し、前方のモニターで確認できるアプリ
作品名:SOMPO-SDL
制作者:SOMPO Digital Lab
事故の発生を検出して、事故時のサポートや事故後のサポートを行うアプリ
作品名:ツンデレの女の子はお嫌いですか?
制作者:函館高専プロコン研究会
作品概要
助手席に好きな女の子が乗っている状態を疑似体験できるアプリ
作品名:Nenpi! ~結局燃費っていくらなん!?~
制作者:斎藤悠太
作品概要
リアルタイムに使った燃料費を正確に計算、表示するアプリ
作品名:車載補聴アプリ ピーポ
制作者:猪俣充央
作品概要
緊急車両のサイレン音など、車内で聞き取れないと困る音を画面で知らせるアプリ
グランプリは「Instaride」
審査の結果、特別賞には「青だよアプリ」「こどもカメラ」「SOMPO-SDL」「ツンデレの女の子はお嫌いですか?」「車載補聴アプリ ピーポ」の5作品を選出。そしてグランプリには「Instaride」が選出された。特別賞受賞者には賞金10万円が、グランプリのInstarideには賞金50万円と副賞としてヤマハ発動機の電動スクーター「E-Vino」が贈呈された。
審査員の総評では、総じて好意的な意見が多く寄せられた。大日方邦子氏は、「賞に漏れた作品も含めて、いずれの作品もとても面白かったです」述べるとともに、登場すればすぐに購入したいという評価の作品も多くあるとし、完成度も申し分ない作品が多かったと評価した。
川田十夢氏は、「SDLを活用することで、思っていた以上にカラフルな使い方ができることに驚かされるとともに、クルマやバイクの周辺にいろいろな楽しいことがあることを気付かされました」と述べ、楽しいひとときだったと総括。熊瀧潤也氏は、自動車メーカーというSDLを普及させる立場の視点で、「身近な困りごとやイライラに着目してもらって、よくそこに目を付けたな、と感心しました」と述べるとともに、各作品の魅力を評価した。
最後に審査委員長の暦本純一氏は「すごく良い作品が多くて驚きました。こんなにアイデアがいっぱいあるんだというのが感想です」と述べつつ、受賞作品や受賞に漏れた作品のアイデアや完成度を高く評価。そして、今後もアプリ開発や研究を続けていって欲しいと述べ、最終審査会を締めくくった。