イベントレポート

【CES 2019】ボッシュ、「CES Unveiled」でセンサーとクラウドサービスを活かした電力モニタリングシステム「Bosch Phantom」展示

「CES Innovation Awards」受賞製品

2019年1月6日(現地時間) 発表

「CES Unveiled」で展示された「Bosch Phantom」。奥のボックス状のものがセンサー。現時点ではモックアップ。「CES Innovation Awards」受賞製品

 ボッシュは1月6日(現地時間)に、米ラスベガスで開催された「CES 2019」のプレイベント「CES Unveiled」で、その年のCESで優秀なプロダクトに贈られる「CES Innovation Awards」受賞製品を展示した。

 CES Innovation Awards 2019を受賞したボッシュのプロダクトは、センサーとクラウドサービスが一体になった「Bosch Phantom」。このPhantomでは、工場やスモールシティなどを対象に、電気を使用する製品ごとにその電気の使用量をモニタリング。そのモニターした結果をクラウドサーバーに送り、管理者はPhantomのクラウドサービスから消費量を監視できる。

 このPhantomのメリットは、クラウドサービス上で電気の消費量を機械学習してくれることで、普段の使用パターンを学習。例えば、いつもより1つのセンサーが消費量が少ない、あるエリアで少ないといったことをすぐに確認でき、異常を検知しやすくなる。

「Bosch Phantom」のサービス概要を示すブロックダイアグラム

 また、工場ではこれまで同様のことを、1つのモニタリングマシンに複数の機器を接続して行なってきたが、個別にクラウドに情報を送信するPhantomのセンサー接続することで、ある工場のすべての機器、複数の工場のすべての機器、世界各地の工場のすべての機器を、一括して管理できるようなる。管理できる機器の多様性や自由度が広がるわけだ。

「CES Unveiled」オープニング時の混雑。将来の製品が展示されるため、多くの報道陣が詰めかける

 もちろん、電力が流れる≒機器の稼働時間(待機電力との違いも見分けることができるだろう)となるので、機器のライフサイクルメンテナンスもしやすくなる。

「CES Unveiled」では、先端的なプロダクトが表彰されるだけに、ボッシュのブースに置かれたPhantomのセンサーはモックアップだったが、ボッシュの製品だけにIoTの1つの応用機器としてよく練り込まれていたものだった。

CES Unveiledでおなじみの、氷のオブジェ

編集部:谷川 潔