今回は現在公開中の映画『密輸 1970』を語っていこうと思います。毎度の事ながらややネタバレ注意です。

イントロダクション
1970年代韓国で盛んだったという密輸ビジネスを基にした海女と密輸業者が金塊を巡るクライムアクション。ちなみに韓国語で海女は”ヘニョ”だそうです。ってか海女は日本独自の漁じゃないんだ…知らない事が多いぞ。
韓国の漁村クンチョンは化学工場の廃棄物により海が汚染され、漁村の海女たちは失業の危機に瀕していた。そんな仲間の生活のためリーダーのジンスク(ヨム・ジョアン)は、海底から密輸品を引き揚げる仕事を請け負うことにする。しかしタイミング悪く税関の摘発に遭いジンスクは逮捕され、親友のチュンジャ(キム・ヘス)のみが逃亡。ジンクスはチャンジャが税関に情報を流したのではないかと疑う。
監督はリュ・スンワン。2022年公開の『モガディシュ 脱出までの14日間』を手掛けています。あれも実話ベースの非常に面白い作品でした。ちなみに役者としてのキャリアもあり、なんとパク・チャヌク監督の『復讐者に憐れみを』(2002年公開)に出演しています。マジか!
韓国映画の強さ
実話ベースって事でちょっと調べてみたんです。しかし特にそれらしい情報は入手出来ず。今年の2月に韓国から日本に金塊を密輸しようとした男女9人が検挙されたらしいですが、海女が密輸に加担したような事件はヒットしませんでした。ネットじゃなくて本格的に書籍で調べないといかんかぁ…いやパンフレット買えば多少情報載ってるのか?
なのでどこまで実話なのかが分かりませんが、実話ネタをここまでエンタメに昇華してしまうのが韓国産映画の強みだと改めて感じました。実話ネタになると、ハリウッド系統は辛気臭い感じの作品(それはそれで面白いのもあるけど)が多くなり、邦画に至ってはお涙頂戴ものといいますか”感動の実話!”が多い印象。そんな中、韓国は痛快娯楽作に仕立てるセンスの高さを感じさせます。70~80年代の邦画にあったギラギラしたバイブスの中、海女さんたちが地元のチンピラ&ベトナム帰りの密輸王を相手に騙し合いの大立ち回り!
とくにラストの海中バトルは大興奮です。地上では屈強でガラの悪い男たちにパワー負けてしまう海女さんたちも海中に引き込めば逆転。その泳力と潜水力、そしてチームワークで圧倒していきます。近年女性が主体のアクション映画は増えましたが、殺し屋やスパイとは異なる比較的一般人に近い女性が躍動するアクション映画は、かなり画期的に感じました。そこにまさかのサメまで乱入しちゃうんですからねぇ。あまちゃんも思わず「じぇじぇじぇ!」を口にせずには居られないでしょう。
まとめ
以上が私の見解です。
近年でいえば『トップガン マーベリック』(2022年公開)みたいな最大瞬間風速高め系映画だと思います。話が常にテンポ良く進み、その中でしれっとハードなアクションを入れて緩急を付ける辺りがまぁー上手いこと。私が観に行った会場は何故かお爺さんお婆さんばかりだったので、もっと幅広い年齢層に届くべき快作です。それにまかさのガラスコップバリバリシーン。『アシュラ』(2016年公開)かっ!無理してやってんだろw
という事でこの辺でお開きです。ありがとうございました。