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第326回:映画『禍々女』感想と考察

今回は現在公開中の映画『禍々女』を語っていこうと思います。毎度の事ながらややネタバレ注意です。

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イントロダクション

お笑い芸人のゆりやんレトリィバァが監督を務めた恋愛ホラー作品。

美大生の早苗(南沙良)は、同じ学部の宏(前田旺志郎)に思いを寄せていた。しかし肝心の宏はというと別の女性の事が気になっており、早苗のことなど全く相手にしていなかった。そんな宏の身の回りで不可解な事が起き始める。それは好きになった男に憑りつく「禍禍女(まがまがおんな)」の仕業と思われるのだが…

監督のゆりやんレトリィバァは本作が映画初監督作品。アメリカに拠点を移して活動してましたよね?あれっそれは渡辺直美か?どちらも芸能活動の方向性が似ているような気がして混同してしまいますが。

主演は南沙良。存在は認識していましたが、何でお目にかかったのだろうか。調べてもピンと来なかったのですが、4月公開予定の香港映画『ROAD TO VENDETTA』がちょっと面白そうです。その他出演者の顔ぶれもなかなか揃っています。前田旺志郎、鈴木福、田中麗奈、斎藤工。そして我らが髙石あかり氏です。そりゃ本作を観に行った最大の理由は髙石氏ですよ。『ばけばけ』で魅せるのんびりした雰囲気とは違った攻撃的なヤンキー女が見られました。

そこに品はあるか?

いや、話自体はそんな悪くないんですよ。恋愛というよりは激しい嫉妬をテーマにした二転三転のあるストーリー。『呪怨』(2000年公開)を意識したであろうオムニバス形式なのも悪くないです。っていうか清水崇も本人役でゲスト出演しているのでかなり意識した作風ではあると思います。

ただ何でしょうねぇ…観ていて嫌悪感を抱いたのです。そこで考えたのがエログロ描写における「品」の問題。実は性や暴力が伴うセンシティブな描写には最低限の品が必要とされるのではないかと思います。デフォルメしてエンタメに振り切るのか色艶なんかを意識して芸術的に魅せるかは作品によりますが、見せ物として成立させるためにはある程度の格調が必須。これが無いと単なる猥雑なものと化し、観るに絶えなくなってしまうと思うのです。本作からはその品の良さがあまり感じられなかったんですよね。演出やカメラワークの問題でしょうか?セリフの途中でピー音が入るのとかは逆に下品に見えちゃったし。

それに急に始まる変な歌のミュージカルシーンは観ていて恥ずかしかった。去年の『8番出口』以来だわ、たまに遭遇する観ていて恥ずかしくなる現象は何故か邦画に多い。この奇天烈ミュージカルは芸人がステージ上やれば面白く見られるのかもしれませんが、それをそのまま映画に転用するのは決して良策ではないでしょう。コントと映画における”笑い”の表現の仕方、この辺の手腕は北野武や劇団ひとりが上手いのでしょうね。

まとめ

以上が私の見解です。

かなりクサしましたが、俳優陣は頑張っていたと思いますよ。南沙良は完全に振り切ってましたし、髙石さんも短い登場ながらもしっかり爪痕を残す演技をしていて良かったです。しかしその頑張りも何だか心苦しく感じられましたねぇ

という事でこの辺でお開きです。ありがとうございました。




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