今回は現在公開中の映画『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』を語っていこうと思います。毎度の事ながらややネタバレ注意です。

イントロダクション
お笑いコンビ「ジャルジャル」の福徳秀介による同名小説の映画化。お笑い芸人で小説書いる人って結構居るんですかね。その系統だと又吉直樹作品しか読んだ事ないかも。
大学生の小西徹(萩原利久)は、友人が少なく思っていたのとは違うキャンパスライフを過ごしていた。そんなある日の講義終わり後、颯爽と教室を後にするお団子頭の女性 桜田花(河合優実)に目を奪われる。思わぬ偶然も重なり急接近する二人だったが、ある出来事に見舞われる。
監督は大九明子。『勝手にふるえてろ』(2017年公開)の監督ですね。不器用なOLが恋に奔走するラブコメで妙に心に残る映画でした。という事もあったので大九監督作品はちょっと放っておくわけにはいかないわけで。
主演は萩原利久。ちょくちょくお見かけしているとは思いますが何の作品だろう…あっ『ミステリと言う勿れ』(2023年公開)に出てたかも。あと『恐怖人形』(2019年公開)とかじゃない?そしてもう一人の主役が河合優実。どうやら現在放送中の朝ドラにも出演しているようで、映画やCMととにかく見ない日がないぐらいのご活躍。忙し過ぎません?大丈夫かな。
面食らう映画
はい、完全に油断しておりました。まぁ油断するのもですね、序盤は最近よく見かけるお洒落ラブストーリーといいますか…ほらタイトルが細い字で斜め書きしてそうなタイプのやつ。勿論そういった作品にも面白いのはあるとは思いますが、雰囲気だけで勝負してる作品が近頃多い気がします。全体的に照明が明る過ぎてポワポワした雰囲気もどうにかしろよっと思ったりしますし…。
って何の作品を話をしてるんだよw そんな、ありきたりな青春恋愛ものだと思っていると一転。思わず面食ってしまうシーンが登場します。それが中盤、伊藤蒼演じるさっちゃんの独白。主人公に対して感情を吐露するシーンなのですが、理解して欲しい人にはあまり相手にされず、理解してもらう必要はないと思っていた人物が実は大事だったりする。結局それは喪失を味わってから気付く事が多く、何故こうも人間関係は上手くいかないのか歯痒い気持ちが伝わってきます。ここから物語は「喪失」についてがテーマとして軸を担っている事が明らかとなり、喪失を抱えながら人間はどう生きていくか?を訴えかけるような内容になります。この独白シーンは主人公とさっちゃんの距離感やライティングも非常に良く、なんて言うか「ザ・映画」って感じでした。
その他、傘やヘッドフォンといった小道具の使い方や時折差し込まれる国際情勢によるミクロとマクロの視点のバランス感も絶妙。またフワッと浮くようなファンタジックなシーンが幾つか挟まりますが、これが大九監督作の特徴でもあると思います。そこまで嫌味は無く軽やかなタッチが良かったです。
まとめ
以上が私の見解です。
やはり大九作品は隅に置けなかった。良いセレンディピティが出来ました。でもラストのじゃれ合い。あれは流石に人としてどうなの?一瞬興醒めしましたが、その後の「初恋クレイジー」大音量をバックに独白するシーンが良かったので結果オーライです。
因みに鑑賞後はオムライスが食べたい衝動に。こうやってすぐ影響されるんだわ。そこで置いてそうな喫茶店に駆け込んだのですが残念、メニュー表をくまなく見ても存在せず。代わりにナポリタンを頼みましたが作品には全く関係ないという。まぁ美味かったので良いんですけど、麺ならざるぞばという手もあったよなぁ~。
という事でこの辺でお開きです。ありがとうございました。