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第291回:映画『国宝』感想と考察

今回は現在公開中の映画『国宝』を語っていこうと思います。毎度の事ながらややネタバレ注意です。

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イントロダクション

吉田修一の同名長編小説を映画化。今年のカンヌ国際映画祭にも出展しています。なお、吉田修一は好きな作家の一人という事もあり原作は読了済みで鑑賞しました。

長崎を拠点に置く極道の一門に生まれた15歳の喜久雄(吉沢亮/黒川相矢)は、抗争に巻き込まれて家族を失ってしまう。孤独となった喜久雄を引き取ったのは、彼の歌舞伎の才能を見初めた上方歌舞伎の名門の当主・花井半二郎(渡辺謙)だった。喜久雄は半二郎の跡取り息子・俊介(横浜流星/越山敬達)と兄弟のように育てられ、親友でありライバルとして華麗で熾烈な芸道の世界を歩んでいく。

監督は李相日。吉田修一原作でいえば『悪人』(2010年公開)や『怒り』(2016年)を手掛けてます。どっちも原作は読んでますが映画は観てなかったなぁ。監督作品で観たことあるのは『流浪の月』(2022年公開)。あれにも横浜流星が出てました。

主演は吉沢亮。泥酔トラブルで何やかんやありましたが、本作の好評もあってかキャリアに支障は無さそうです。私自身、映画で遭遇するのはお初だったかも。北海道の小児科を舞台にしたTVドラマで見てましたが。そしてもう一人の主役が横浜流星。こちらは出演作意外と観てますね、去年の『正体』や『春に散る』(2023年公開)と。意識して選んでるつもりはないんですけど…おやっ?もしやこれは気付いていないだけの相思相愛?w

あんな風には生きらんねーよ

まず結論から言えば今年一番の俳優で魅せる映画だろうと思います。主演の吉沢亮横浜流星。この二人からは魂を削って挑む気迫をひしひしと感じました。とくに曽根崎心中のシーンは圧巻でした。近松門左衛門が大阪の曾根崎で実際に起きた心中事件を基にした実録ものぐらいの知識しかありませんでしたが、あんな迫真のシーンの連続なんですね。役者たちの生き様を叩きつけらたような気がしました。

ここまでの熱演の裏には、本家の歌舞伎役者たちを納得させなければいけないという使命感もあった事でしょう。恐らく製作が東宝ではなく松竹だったら若手の歌舞伎役者を持ってくるはず。そう、これまさかの東宝製作なんですよ。一番最初に出てくるロゴはてっきり富士山だと思ってたのに。だからこそ歌舞伎役者を起用せず現代劇の役者をキャスティングし、ある種のプレッシャーから迫真の演技を引き出すというのが狙いだったのかもしれないと勘ぐってしまいました。

それにしても横浜流星大河ドラマと掛け持ち状態の中でしたでしょうし、吉沢亮に至っては上映前の予告で流れてましたが、次回作はヴァンパイアと化した森蘭丸という何だかよく分からんキャラですよ。一体自分が何をしているのか自我を失いそう。劇中で三浦貴大が言っていた「あんな風には生きらんねーよ」がまさに核心を付いた言葉として響きます。

まとめ

以上が私の見解です。

物凄い事をやっているのは言うまでもないので、キャストやスタッフが賞賛されるべき作品だとは思います。ただ手放しで絶賛出来ない…そう思うのは登場する女性キャラクターが基本的に物語上背景になっているのが気になったからでしょう。原作ってこうでしたっけ?歌舞伎という男性しか舞台に立たない特異な環境だからこそあえて省いたのかも分かりませんが、どの女性キャラクターも一切面白味を感じませんでした。また、3時間の尺ながら重厚なドラマを見ているというより総集編を見ているような感覚だった事もあります。骨太なようで軽い。そう感じるのはやはり原作を読んだ身だからでしょうか?

ちなみにエッセイ集『ぼくたちがコロナを知らなかったころ』には本作執筆に関する作者のエピソードが幾つかあるのでおススメです。今回歌舞伎指導に携わっている四代目 中村 鴈治郎は既に原作からの付き合いだというのも分かったりします。

という事でこの辺でお開きです。ありがとうございました。




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