お盆休み(2週目)
この間、帰省したので今週は東京で過ごす。わけわからんくらい本を読んだ。
-吉野朔実
・少年は荒野をめざす(再読)
・月下の一群
・王様のdinner
・HAPPY AGE
-内田善美
・ひぐらしの森(再読)
・空の色ににている(再読)
あとは、松本剛-ハナモモ、ジョンファンテ-デイゴレッド、満ちている生、
松本剛の未収録短編をまとめたハナモモがめっちゃ良くてノスタルジーマンガ脳になっていた。ついでに短編の中に出てきた夏への扉もほとんど内容覚えていなかったので読んだのだが、流石に今読むと古いなと言ったところ。並行してとある人がお薦めしていたロシア文学のアンドレイ・プラトーノフを読んだのだがこれがめちゃくちゃ良くて驚く。
全く知らなかった人だけれど、話の中でいくつかの視点で物語が進んでいき、通奏低音としてずっと悲しさがある。残虐なことも、幸せなことも、苦痛も、全て離人症的に他人の視点のように語られるので、ある種の美しさで持って許容される。しかし、人は死んでいくし街は崩壊していくのでその受け身の姿勢に慣れてきたところで、ハッとされるような転換が起こったり、失敗したりというカフカ的不条理とは全然違う、現実世界にあり得る(実際に作者は見たのかもしれない)不条理は、悲しいけれど生活の中で思い返される物語となってゆく。あまりあとがきを読むと研究もされていない作者のようでハードカバーであと何冊か出ているだけのようだがとりあえず全部読みたい。
夏休みはなぜか少女漫画が読みたくなるので未読だった吉野朔実の月下の一群をよんだら結構良くて諸作を読み返したり、未読の漫画を集めたりした。吉野朔実はデストルドーというか主人公がやたら死に向かっていくので、なんだかなという感想だったが月下の一群はそう言ったところには行かず、作者の文学好きなところと絵のうまさが良い具合に収まっていて一番好きかもと思った。それで今なら読み返せるかもと少年は荒野をめざすを全巻読んだらこれみ意外に良くて驚いた。同じ顔の少年と少女の物語は最終巻で死に向かって一巻丸々つかって逃避行をするがそれまでの5巻分の蓄積があるから破滅的な結末の前に誰かの手によって掬い取られる。この次のジュリエットの卵はかなり嫌悪感があってもう読めないのだけれど、絵の良さも含めると少年は~が一つのピークだったのだということはわかる。それで、初期作品の王様のDINNERとHAPPY AGEも読んでみたらめちゃくちゃ良くて、どちらもアメリカが舞台の漫画で、日本人が書くとなんだかフィクショナルな世界になりそうなところだが、油が乗った時期の絵の良さと、チャンドラー的なハードボイルドな世界観やアメリカのホームドラマみたいな暖かさが描かれる物語の方もかなりしっかりしていて読み応えがあった。
自分はぶ〜けコミックが好きで、その中でも内田善美に完全に陶酔しているのだけれど、吉野朔実は同時期に雑誌連載していたわけで絵のうまさや目指しているところは似ているように思う。ただ、物語の幻惑性というところで内田善美に惹かれていたのだが、プラトーノフを読んでいたからか吉野朔実のあくまで現実の力場で起こる(それでもファンタジーなところがあるけど)物語に今は惹かれてしまうのかもしれない。
Chat GPTでking kruleのエフェクターの設定を提案させてみる。そんで実際にEHX Poly Chorusで色々試す。結構間違った情報だらけだけど引用先のリンクをつけてくれるので元を辿って自分で翻訳して色々調べたらDelayとFeedBackをゼロ設定にするのが良いことを知る。元々この暑さでかDelayメモリを上げるとオートチューンみたいなランダムな変調が起こってしまい一回ボードからは外していたのだが設定をゼロにするとそう言った症状も消えて使えることに気づいた。やはりPoly Chorusのアナログ感は特別でスイッチを踏むだけであの空間が歪む音像になる。
高校生くらいの時にsyrup16gとかその引用先のニルヴァーナとかのChorusの音響が苦手だったのだけれどking kruleが出てきてくれたおかげでそう言った音もむしろ好きになってしまった。要としてはただ音をダブリングするだけでなくモジュレーションでちょっとだけ歪ませるのが良いのだろうと今では思う。
Chat GPTついでにおすすめの映画をいくつか出させるがタイトル間違っていたり年台間違っていたりで全然まだまだと言った感じ。ギヨームブラックとエリックロメールの夏物を見かえす。
ギヨームブラックはあらためて素晴らしいのだけれど、とくに7月の物語とかはカメラの画質や物語の舞台(市民施設みたいな川とか、留学先の大学の寮とか)がもうほとんどホームビデオみたいな感じでここでカメラを劇的に動かせばもっと物語が躍動すると言った瞬間でも全くカメラや演出は変えずその冷静さに痺れる。