高島雄哉-ランドスケープと夏の定理を読む。ここまでハードなSFは結構久しぶりだったけれどめちゃくちゃ面白い。知性定理という概念をもとに語られる世界は(それは構造主義の思考に近いのかもしれないが、野生側が人間になっていてさらに高次元としての知性が想定されている)SF的な思考だけでなく叙情的で小説としても楽しく読めた。暑い夏はSFかミステリに限るのでSF欲が湧く。
そういえばこの小説の中で語られるランドスケープは造園用語ではなく物理学の方なのだけれど、自分が興味を引かれている造園の方の思考で考えても面白いなと思って意読んでいた。誰かが提唱するランドスケープの理論に沿って作られた景色も、実際にはそこに住む人たちの潜在性によって風景もカオスに分散していく。理論=風景とはいかないのだけれど、小説の中で高次元(というか未来)の思考を翻訳して世界が書き換えられることによって理論=風景となる瞬間、それは小説内でも書かれているように、遊びがないところによって虚無主義に陥りそうだけれど、自分はとても美しいと思った。誰かが試行した(思考した)風景が目の前にあってその理論と風景が一致している。それでもそれを読み解こうとする側(観測者)の次元においてランドスケープは遍在し、カオスへとある意味収束していくのかもしれない。
最近の熱帯夜で全然寝れないので体がバキバキだったのだけれど、そんな中で心を落ち着かせるためにヨコハマ買い出し紀行を読み返している。何にもない時間に考える思考を大事にしていたことを思い出す。去年はなんだかんだとバンドやらゲーム業界のあれこれで忙しくしていたがそれも落ち着いてきてまたあの漫画のような静かな時間が増えたらいい。暑い夏にも季節を感じれる瞬間はあって、朝の誰もいない公園の涼しさと夏いきれの感覚とか(それでの熱帯夜の熱がコンクリートに残っているけれど)、連日ずっと暑くて思考が停止しし始めた頃にふと台風やゲリラ豪雨で気温が下がって快適になるあの感じ(小学生の頃はめちゃくちゃ暑い日と涼しい日が週に半々くらいあって、自転車で街を徘徊する日、クーラー聞いた図書館や部屋で読書する日と気温に合わせて分けていたことを思い出す。今は暑い日の比率がやっぱり多いけれど。
switch2で風のタクトも終わってマリカも飽きて、ムジュラの仮面も1日でコンプリートしてしまったのでやるものがない。それで前に友達にお薦めされていたゼノブレイドを買ってみる。暇つぶしにはなりそう。会社からもらったデスストランディング2もやりたいのだけれど。
テレワークのBGMに適当に動画を流していたら、ムッシュかまやつのインタビュー集が流れてきてこれがめちゃくちゃ面白かった。我が良き友よとかゴロワーズとか、ランドマーク的な作品は聞いていたのだけれどスパイダースをきちんと聞いていなくて、この動画の中で演奏されるヘイボーイやなればいいという曲がカッコ良すぎてビビった。近田春夫も動画の中で言っているけれど本当の意味で日本語ロックの始まりはこの人なのかもしれない。明らかにローリングストーンズなリフやグループ、そしてファズの使い方をスムーズに日本語に落とし込んでいて、ある意味はっぴいえんどの実験がなんでこんな遠回りしたんだと思えてしまう。大瀧詠一もスパイダースを熱心に聴いていたはずで、この後にフォークを挟むことで文化的にも日本のものでロックをとなるとはっぴいえんどにつながるのだろうが、その前に分母分子論的に分母にイギリスロックのある日本語ロックというものがここまで完成していたことに感動した。
それで早速、小西康陽プロデュースのレディメイドレーベルから出てる我が名はムッシュを買ってこれもめちゃくちゃ良くて聴き込む。ピチカートファイブの女性上位時代の方式でムッシュと関係者のインタビューがインサートされるアルバムだけれどサンプリングや再レコーディングで復活するスパイダースやソロの楽曲のなんともいえないイナたいけれど洒落ているかっこよさがすごい。イギリスのロックに影響された人だろうけれど歌詞や思想の部分では明らかにフランスでその辺のバランスも面白い。そういえばストーンズ、ピチカートもフランスで売れてるんだったな。このCDの中に関係者のインタビューも載っていてその中で小山田圭吾がファーストアルバムを宅録アルバムとしてほめていてそれも興味を引かれて通販で買う。早く聞きたい。
先週、宇多田ヒカルのハートステーションをバンドでカバーしようとかいていたけれど、もっといい曲があるはずだと色々探っていた。それこそムッシュかまやつの奴らの足音のバラードとかもいいけれど、今はバンドとしては日本の音からは離れたい。PCの音源アーカイブを漁っていてふとjoy divisionに行きついてそういえばレディオヘッドがceremonyをカバーしてたなーと思って色々試す。dream never endとかLeave me aloneがいいなとアイディアが浮かぶ。
ネットでライブ音源を漁ろうとしたらサーストンムーアがLeave me aloneをカバーしている音源があってこれがとんでもなく良い。ビートを落ち着かせて、ノイズも控えめにギターポップにしているけれどコードのシンプルだけれど異常さがきちんとNEW ORDERで素晴らしい。それでこれをもとに新しい曲のアイディアが出てきたので書き始める。ギターのリフをベースに置き換えてギターはボサノバ的にリズムを切って、そこに音数の少ないそれで破壊的なドラムを加えたら良さそうだ。冬の風景が浮かんだので雪が降る曲にしたい。