
こうの史代の空色心経を読む。すごい。前の週にトーチ系の絵よりもアイディアや現実の暮らしによった漫画を読んでいてそれもいいなと思っていたのだが、絵の力というか、技術と演出によってしか至ることのできない領域もあるよなと思った。
物語をギリギリまで解体して、それでもわかるというのはやはり絵の力で、説教臭くなりそうな仏教のテーマでもその絵の面白さで持って軽やかに読める(内容は重いけれどその差も含めて)
GWは石川の山に旅行に行くので散歩コースを色々と調べる。中山道とかも歩いてみたいのだけれど混んでいるらしいので別の機会に。
ジョーヘンダーソンのブルーノートの時のアルバムをいくつか聴いていてエルヴィンジョーンズがドラムを叩いているinner urgeというアルバムがすごく良かった。コルトレーンのアフリカ/ブラスのアプローチにも近いけれど(こちらもドラムがエルヴィンジョーンズ)より内向的でうちに秘めた熱さみたいなイメージ。
古井由吉の櫛の火、川本三郎の雑踏の社会学を古本屋で買って読む。川本三郎は仕事のサボり中によくpdf化されている論文とか、大学の講義の文字起こしを見ていた時に見つけた房総半島と文学者、漫画家とのつながりについて話している講義録を読んですごく面白かったことをきっかけに知った。この講義録から自分もつげ義春-ねじ式の舞台になった太海に行ったりもして千葉が好きになった(逆に神奈川が苦手になった)
https://www.meijigakuin.ac.jp/gengobunka/bulletins/archive/pdf/2018/24SaburoKawamoto_p3.pdf
新しい曲を書く。なんとなくきっかけができる。バンド感を持ったままどこまで内へ向かえるか。と言ったところ。エイトビートの曲を書くのは今では逆に難しくて思いつく限りのリズムを試す。インプット過剰だった数年前の蓄積がいきそう。
sonic youthのgooを聴いて、ノイズではあるけれどポップになれる瞬間には躊躇せずにそちらに向かう編曲が良いなと思う。sonic youthは多分だけれど曲の頭から終わりまで一直線に直列に繋げて一曲にしているというか、全体の見通しを立てずにつなげているように思う。dirty bootsとかあのサビ一回しか使わないのかと驚くし、展開を聞くと繰り返す隙間はないよなとも思う。
サーストンムーアがsonic youth解散後にどこかのイベントでギタープレイやチューニングについて語る動画があってたまに見返すのだけれど、その中でノイズをやっている際もただ爆発するのではなく、メンバーが何をしていて自分が何を出したいかを考えてプレイする、という言葉にすごく感銘を受ける。
https://www.youtube.com/watch?v=3ndJ-rbsKTY
今年の初めに宮城俊作-庭と風景のあいだを読んで以来ランドスケープアーキテクチャーに興味があって、同じく宮城俊作が共同執筆している"ランドスケープの近代"を読む。まだ途中だけれどこちらも面白い。速度による風景の差分(徒歩、電車、車)とそれに対応するランドスケープの構造について読んでなるほどなと思う。ショッピングモールの構造(湾曲した細長い建物に左右をつなぐ通路に配置される椅子や自販機による休憩スペース。真ん中の吹き抜け構造とそこに配置される植物等々、ある意味地方都市に反復される構造も元を辿ればアメリカのランドスケープというのも面白い。車からのフロントガラス越しに見る形式は確かに映画的で、単調に思える景色やその反復、朝昼夜の光の変化によるリズム。そう言った要素を含めて現代の人は楽しみ方を知っている。(眠気を伴うということは、そういう配列に景色がなっているということであり、眠たい映画を見ている時の幸福感を楽しむ人だっているのであって、やはり何かしらのデザインがあるのだろう。一番救いがないのは無関心、無反応だから)
自分の住んでいる地域で言うと、浅草とスカイツリーの間は主に浅草寄りは戦後の焼け野原を復興したからからグリット状/碁盤目状の街になっていて路地による先が見えないと言う迷路感はない。逆に向島~京島の東や北に向かうにつれて迷路を伴うクネクネとした街並みとなる。
自分は浅草寄りなので路地を楽しむことはできないけれど、こちらには二つの大きな歩行空間がある。一つは墨田区の西に流れる隅田川に沿って首都高があるがその高架下に配置された道で、東側の隅田公園(最近はミズマチになっている)を始点に北に伸びる歩行者専用の道だ。
隅田公園をでて川沿いに行けば隅田川横の河川敷がサイクリングロードになっていてそちらも要所に休憩スペースなどもあっていいのだけれど景色の面では川と高速道路だけなので面白みはあまりない。それに対して歩行者用の道は神社横を通って言問橋の下に造られたトンネルを抜けると車がアクセスできない道になっていて隅田川は見えないけれど子供たちが遊べるキャッチボール場とかアトラクションスペースがいくつもあって歩いているだけでも楽しい。途中で右に抜ける道も多くありそちらへ進めば向島の路地が待っていて高速道路というある意味一本道でいい空間のそばに歩行者専用の道を作ることで車道と歩道の完全な分離ができていて面白い。
もう一つが自分の住んでいる地域そのものだけれど横川親水公園で、もともと川であったところを暗渠にはせず人工の川を通して公園としている。スカイツリーの足元から錦糸町駅前の北斎通りまで抜けれる道で、信号機に捕まることなくこの区間の南北に歩くことができる。実は親水公園の南口の交差点を渡れば錦糸町北口のアルカキットまで高架になった歩道が通っていて、信号待ちがほぼない道で駅までアクセスできる。こちらの歩道も歩行者専用で、碁盤目状の街だけれどこの公園だけは湾曲した街になっていて、碁盤目状に公園に対して垂直にクロスする形で車道が頭の上に配置されていて動線で交わることはない。車道は公園部分だけ橋になっていて歩道側は下をくぐる仕組みだが、各橋のブロックでそれぞれ公園の嗜好も異なっていてビオトープがあったり渓谷を模した岩肌と滝があったり、桜並木があったりとランドスケープとしても面白い。公園から東西に抜けられる出口がそこかしこにあって、公園を出てしまえば碁盤目状の路地や交通量が多い大通りでつまらなくなるのだけれど、東京のど真ん中にこう言った歩行者専用の道が作られているのは面白い。
車から見るランドスケープと歩きながら見るランドスケープはどちらも面白いけれど、それが同居することは難しい。それでも意外と街中で車道と歩道が同じ空間でも上下左右にそれぞれ専用道路として分ける方法を見つけることさえできればそれぞれにおいてランドスケープを発展させることはできるのかもしれない。
最近、こういう道を歩きたくてgooglemapで長細い緑化されたポイントを探しているのだけれどなかなか見つけられない。千葉大学付近に学園都市っぽい駅から直接歩行者専用の緑道にアクセスする場所があるみたいなので行ってみたい。
最近の成瀬巳喜男をみかえしまくる期間も落ち着いて見るものがないなーと困って?いたが、来週エドワードヤンのカップルズが再上映されるみたいなので成瀬巳喜男を通した状態でエドワードヤンの諸作をみるというのをやってみたい。