
「ブラックフライデーが恐ろしい」
「ラストマイル」とは、物流業界で
(ここでは下請けの宅配事業者やバイク便のこと)
「ラスト・ワン・マイル」と呼ばれる、お客様に提供するための最後の区間のこと

物流センター、配送委託会社、ドライバ ー
それぞれで働く人々の過重労働と低賃金に対するストレスと不満が描かれ
めちゃくちゃ批判しているというのに
独占配信見放題というAmazonの太っ腹よ(笑)

テレビドラマ「アンナチュラル」「MIU404」の世界観そのままということ
どちらのドラマも見ていないのでわからないのですが
どちらかといえばリアリティよりエンタメ重視
あんな大きな(2000人もの非正規派遣社員を抱える)物流センターの
責任者が新任のセンター長とマネージャーのが2人しかいない、とか
爆破テロがあった場合の対応や、警察の捜査がこれでいいのか?とか
爆破の規模がまちまちな理由がわからないし
ニトロに耐えられる洗濯機ってどんな?
(日本製はそれだけ品質がよいと良いというPRか 笑)
ツッコみどころ満載でございます

DAILY FAST(デイリーファストことデリファス)の日本支社
西武蔵野ロジスティクスセンターから配達を委託されている
宅配便(スマートフォン)が爆発
時を同じくしてロジスティクスセンターに新しいセンター長
舟渡(ふなど)エレナ(満島ひかり)が赴任してきます
エレナは本部長の五十嵐(ディーン・フジオカ)に
爆発物が自社製品「デリフォン」であったことから
発送の差し止めと回収するよう提案しますが
本部長は意見を無視、セールを続けるよう命令します

エレナは迅速にX線検査装置を手配し下請けの「羊急便」に荷物を検査させ
さらに警察が検査し終わった製品を順に発送
なにより医療物資の配送を遅らせるわけにはいかない
マネージャーの梨本孔(なしもとこう)(岡田将生)には
株価に影響しないよう今回の事件に関するSNSの投稿を見つけさせ
削除するように指示します
そこで「DAILY FAUST」というデリファスの偽サイトと
「1ダースの爆弾」をプレゼントするという投稿を見つけたエレナ
サイトを作った業者の供述で発注したのは
デリファスの元マネージャーだった
山崎佑(やまさき たすく)(中村倫也)だとわかります
山崎が在籍していたデーターを消すエレナ

爆破事件が5回発生した後
警視庁の第4機動捜査隊の伊吹(綾野剛)と志摩(星野源)を中心に
ロジスティクスセンターが捜査されることになり
伊吹と志摩が山崎の住居に踏み込むものの誰もおらず
伊吹は彼の部屋に女性の匂いがするといい、防犯カメラにも女性の後ろ姿
しかも山崎が5年前から病床で植物人間であることがわかります
中盤まではまるでエレナが山崎の恋人で
防犯カメラに写っていた爆弾テロの容疑者ではないかと疑わせる展開で
マネージャーの梨本孔(なしもとこう)(岡田将生)だけでなく
見ている私たちもエレナを怪しいと思うわけですが、ちょっとわざとらしすぎ
そんなに簡単に犯人がわかるはずないとわかってしまう(笑)

会社に寝泊まりし、孔から怪しまれたエレナが
デリファスのサイトから自分で買った「焼き鳥四目並べ」を開けた瞬間
「カチッ」と音がなりそれが爆発物であることがわかります
エレナは孔にアメリカの本社から派遣されてきたことを明かし
処理班を呼び爆発物を解除
「焼き鳥四目並べ」がセール品であったことから
犯人がセール品に狙いを定めていることがわかります
そこで孔は死んだ山崎のロッカーに書かれた謎の数式
「2.7m/s ⇒ 0 70kg」をエレナに見せます
しかしそれは爆破テロの犯人を見つけるヒントではありませんでした

「2.7m/s」とはベルトコンベアの平均速度
70kgはたぶんひとつの荷物の重量制限で
山崎の体重も70kgだった?ということでしょうか
山崎は配送、つまりベルトコンベア止めるため飛び降り自殺
しかしコンベアは止まらず
病床でスタッフに「馬鹿なことをした」と言い残すと
(本部長曰く、そのときデリファスを訴えないという覚書をかわした)
そのまま植物状態になってしまったのです
そしてエレナは山崎の元恋人、筧まりか(仁村紗和)と
アメリカで会っていたことを孔に打ち明けます
彼女が山崎の事故を告発するためエレナに助けを求めに来たこと
しかしエレナは断り、その後彼女の対してしたことの後悔と
仕事の重圧で不眠症になり休職、復職第一号の仕事がここだったのだと

山崎の事故から5年後のブラックフライデー
まりかは山崎の復讐をするため派遣社員として倉庫に入り
ブラックフライデーの2週間前からにセール対象商品を把握し
ブラックフライデーでセール品を購入→爆弾を仕掛ける
→物流代行サービスで出品する(バーコードをはがせばわからない)
という裏技利用して爆発物を仕掛けたのです
(そんなすぐ剥がれるシールはダメでしょ 笑)
まりかが再納品した商品は発見され、爆弾は解体されましたが
見つかったのは爆発したものも含め全部で11個
しかし爆弾を製造し逮捕された春日(宮崎吐夢)の供述から
爆弾は12個あり、ひとつは不良品で使えないことがわかっています
不発弾はどこにあるのか
最初の爆発がセール前のデリフォンだったことに気が付くエレナ

さらにUDIが最初の黒焦げになってしまった被害者を解剖すると
遺体はそこに住んでいた里中浩二という男性ではなく
女性で歯形から筧まりかであることがわかります
里中という男から戸籍を買った彼女は
ガスコンロに火を付け、不良品の爆弾を自ら爆破させ自殺したのです
まだ見つかっていない残りの1個を探さなければ
爆弾はシングルマザーの誕生日に子どもたちが内緒で贈ろうとしていた
デリフォンに仕掛けられていたことがわかります
荷物はすでに発送されていましたが
不在通知表に気付かず宅配ボックスに入れっぱなしだったため
「羊急便」の佐野親子は開封前に回収するため現場に向かいます
デリフォンが届いていることを知って部屋に持ち帰る幼い娘
娘を追い部屋に飛び込もうとする中年の配達員はただの不審者(笑)

亘は危機一発、デリフォンの箱を取り上げ
ドラム式洗濯機の中に放り込み蓋を閉めると被害は洗濯機だけで済みます
その洗濯機は今は倒産した佐野親子の会社で製造された洗濯機でした
エレナは爆発の告知や、山崎の恋人まりなが容疑者であることを知っていた
本社の上司サラを責め「爆弾はまだある」と言うと
デリファスを辞める決意を伝えます
エレナの退職を知った本部長の五十嵐は何かを探し
エレナは孔に、次のセンター長はあなただと
(山崎がいなくなってから代々センター長に受け継がれているという)
山崎のロッカーのカギを渡します

そこに入っていたのは、代々のセンター長が集めた
デリファスの労働環境に対する違反や
サラや五十嵐が行ってきた不正の証拠なのでしょう(たぶん)
ロッカーを開けうなだれる孔
(五十嵐が鍵を探すまでもなく、壊せばすぐ開けれそうなロッカーだけどな)
デリファスの損害は1日で160億円
まりかは恋人の意志を継ぎ
流通を止めデリファスが機能停止することを望んだのでしょうが
本当に困るのは責任を取るという名の莫大な退職金をもらう経営者でなく
頼んだ商品が届かない顧客たち

「羊急便」の関東局長八木(阿部サダヲ)はクビになることも覚悟で社長に談判
わずかではあるものの配達料は20円上がり
社長も遅れた配達分を取り戻すため
配達員としてトラックに乗ることになったのでした
【解説】映画.COMより
テレビドラマ「アンナチュラル」「MIU404」の監督・塚原あゆ子と脚本家・野木亜紀子が再タッグを組み、両シリーズと同じ世界線で起きた連続爆破事件の行方を描いたサスペンス映画。
流通業界最大のイベントである11月のブラックフライデー前夜、世界規模のショッピングサイトの関東センターから配送された段ボール箱が爆発する事件が発生し、やがて日本中を恐怖に陥れる連続爆破事件へと発展する。関東センター長に着任したばかりの舟渡エレナは、チームマネージャーの梨本孔とともに事態の収拾にあたるが……。
主人公・舟渡エレナを満島ひかり、梨本孔を岡田将生が演じ、事件に巻き込まれる関係者役で阿部サダヲとディーン・フジオカ、捜査を担当する刑事役で「アンナチュラル」の大倉孝二と「MIU404」の酒向芳が出演。さらに「アンナチュラル」から三澄ミコト役の石原さとみ、中堂系役の井浦新、久部六郎役の窪田正孝ら、「MIU404」から伊吹藍役の綾野剛、志摩一未役の星野源らが再結集する。主題歌も「アンナチュラル」「MIU404」に続き米津玄師が担当した。第48回日本アカデミー賞最優秀脚本賞受賞。
2024年製作/128分/G/日本
配給:東宝