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『The Persians』革命によってイランとアメリカの間で家族が引き裂かれた女性たちの物語

2025年1月に発売されたサナム・マフルジのデビュー小説『The Persians』は、イラン革命によって故国イランと移住先のアメリカでそれぞれの人生を歩むことになったヴァリヤト家の5人の女性たちの物語である。かつては名門で人脈に恵まれていた一家が、1979年のイラン・イスラム革命によって運命を大きく変えられ、家族は世界中に散り散りとなる。革命は全てのイラン人のアイデンティティや生活に深く影を落としている。

物語の中心となるのは、ヴァリヤト家の3世代にわたる5人の女性たちだ。テヘランに留まった威厳ある女家長エリザベス。そして、彼女のアメリカに移住した二人の娘、ヒューストンで派手なイベントプランナーとなったシリンと、ロサンゼルスで夢見る理想主義者から退屈な主婦となったシーマ。さらに、その次の世代として、シーマの娘でニューヨーク在住の人生に迷いを抱える法学生ビタ、そしてシリンの娘であり、テヘランアンダーグラウンドシーンを居場所にするイランに残ったニアズが登場する。それぞれの女性が異なる場所にいながら、一家の血筋と過去の重荷を背負い、自分自身の居場所を探している様子が描かれる。

彼女たちにとって転機となるのは、2005年のコロラド州アスペンでの毎年恒例の家族旅行中に、シリンが売春未遂で逮捕されるという騒動である。この出来事により、家族が装ってきた上流階級の仮面は剥がれ、彼女たちの脆い関係性とアイデンティティの危機が表面化し、噂話が広がっていく。シリンは一家の名誉回復をするために旅に出る。

物語は、アイデンティティの源がどこにあるのか、家族が語る物語が現実に基づくものか、それとも過去への願望であるのかを問いかける。他にも、家族の力学、秘密、歴史、特に母と娘の関係や、過去から自由になることが可能かどうかが描かれている。喪失、金、芸術、満足、女性蔑視、世代間のトラウマといったテーマも扱われているが、深刻な内容にもかかわらず、ユーモアに溢れている。

著者サナム・マフルジはテヘラン生まれ。イスラム革命の際、1歳半で家族とともにイランを離れ、ロサンゼルスで育ち、現在はロンドン在住である。元は弁護士であったが、2010年の父親の死をきっかけにフィクションの執筆を始めた。本作は短編「Auntie Shirin」をもとに展開され、自身のイラン人としてのアイデンティティや文化を掘り下げることによって書かれたという。トランプ政権初期に、ロサンゼルス国際空港でイランからの入国者支援のボランティアに参加した経験を通して、イラン人キャラクターやイランの文化について書くことの重要性に目覚めたという。革命によって家族が引き裂かれ、世界に散っていったというテーマは本作の核をなしている。本作はイギリスの女性文学賞で2025年のショートリストに選ばれており、多くの読者の注目を集めている。

『The Persians』は、イラン革命という歴史的出来事を背景に、ある家族の女性たちの人生を多角的かつ深く掘り下げた作品である。世代ごとに変わっていく価値観が複雑でありながらも、人間味溢れる登場人物たちは、読者を物語に惹きつける。この作品は、単にイランの家族の物語としてだけでなく、変化する世界で自分を見つけようとするすべての人々に響く物語と言えるだろう。

参考資料:

5 Iranian Women are at the Centre of New Fiction Release, The Persians | Vogue Arabia

In conversation with Sanam Mahloudji - Women's Prize : Women's Prize

The Persians by Sanam Mahloudji review – highly entertaining matrilineal saga | Fiction | The Guardian




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