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★4(★★★★☆) 永遠の0/百田尚樹 (小説 2006) レビュー

※)これは”チラ裏”レビューです。あまり十分な推敲もしておらず、本来はチラシの裏にでも書いて捨てるレベルの駄文ですが、ここに書いて捨てさせていただいております。この先は期待値をぐっと下げて、寛容な気持ちでお読みください。ではどうぞ。

作品名:永遠の0/百田尚樹 (小説 2006)

評価:★4(★★★★☆)
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映画版は見たことがあったが、このたびKindleで小説版を読んでみた。本作の出版年は単行本が2006年、文庫本が2009年。なお映画は2013年の公開。

448ページと、思ったよりも長編で大東亜戦争の各地の戦場や海戦の戦術について詳しい描写で知ることができ、面白かった。

しかし戦記描写よりも何よりも心を動かされたのは、この厳しい時代を生きた人たちの夫婦の絆だ。見合い結婚をして、ある日、自分の服を繕っている妻の姿を見たときに唐突に「(自分が妻を)愛していることに気づいた」とか、宮部と飛行機を代わって特攻任務から生還した大石が、未亡人となった宮部の妻(松乃)と娘を見つけるまでに4年、松乃への想いを隠したまま2人の面倒を見ること5年もして、ようやく大石が自分の思いを告白して結婚するのとか、うまく表現できないけど現代の自由恋愛の人生と比べて、重みや美しさを感じてしまった。

“大手新聞社”の記者で主人公の姉の恋人の高山と、元特攻要員の武田の口論も熱かった。

「特攻の体験は語りたくない。特にあなたには」
「なぜですか?」
「私はあなたの新聞社を信用していないからだ」
「あなたの新聞社は戦後変節して人気を勝ち取った。戦前のすべてを否定して、大衆に迎合した。そして人々から愛国心を奪った」
「戦前の過ちを検証し、戦争と軍隊を否定したのです。そして人々の誤った愛国心を正しました。平和のために」
「軽々しく平和という言葉を持ち出さないで貰いたい」

「私は特攻隊員が一時的な洗脳を受けていたと思っています。それは彼らのせいではなく、あの時代のせいであり、軍部のせいです。しかし戦後、その洗脳は解けたと思っています。だからこそ、戦後日本は民主主義になり、あれだけの復興を遂げたと思っています」
武田は小さな声で「何と言うことだ」と呟いた。
高山は畳みかけるように言った。
「私は、特攻はテロだと思っています。あえて言うなら、特攻隊員は一種のテロリストだったのです。それは彼らの残した遺書を読めばわかります。彼らは国のために命を捨てることを嘆くよりも、むしろ誇りに思っていたのです。国のために尽くし、国のために散ることを。そこには、一種のヒロイズムさえ読みとれました」
「黙れ!わかったようなことを言うな!我々は洗脳などされておらんわ」
「しかし、特攻隊員の遺書を読めば、殉教的精神は明らかだと思いますが」
「馬鹿者!あの遺書が特攻隊員の本心だと思うのか。当時の手紙類の多くは、上官の検閲があった。時には日記や遺書さえもだ。戦争や軍部に批判的な文章は許されなかった。また軍人にあるまじき弱々しいことを書くことも許されなかったのだ。特攻隊員たちは、そんな厳しい制約の中で、行間に思いを込めて書いたのだ。それは読む者が読めば読みとれるものだ」

なお、この「特攻隊はテロリスト」のくだりは映画では主人公の健太郎とチャラい合コン仲間との間での議論になってしまっていて迫力がなくなったので残念だった。

また、映画版ではかなり説明セリフを少なくしているので、今回はじめてその描写の意味に気づいたカットも多かった。小説を読んだ後の映画版の見直しはオススメだ。

映画版は小説と比べていろいろと省かれた描写も多かったのは残念だが、本作の一番のテーマである(と私は考えている)、「私たちは、祖父・祖母の世代が命懸けで日本を守ってくれたおかげで幸福な人生を生きることができている」ということは、他の部分を省いたお陰で却ってよく伝わってきてよかった。

ただし、映画版のED主題歌のサザンはミスマッチ。




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