※)これは”チラ裏”レビューです。あまり十分な推敲もしておらず、本来はチラシの裏にでも書いて捨てるレベルの駄文ですが、ここに書いて捨てさせていただいております。この先は期待値をぐっと下げて、寛容な気持ちでお読みください。ではどうぞ。
作品名:東京物語 (映画 1953)
評価:★4(★★★★☆)
リンク:
最近疲れているので静かな映画が観たいと思い、小津安二郎の名作「東京物語」を鑑賞した。面白かった。
【概要 (Amazon プライムビデオ公式より)】
世界の映画史上に燦然と輝く巨匠・小津安二郎の代表的名作!!――― 尾道に住む老夫婦、周吉ととみが東京で暮らす子供達を訪れるために上京する。子供達は久しぶりの再会で二人を歓迎するが、それぞれ家庭の都合もあり、構ってばかりはいられない。結局、戦死した次男の嫁、紀子が二人の世話をすることになる。老夫婦は子供達がすっかり変わってしまったことに気づくのであった・・・・・・。 ラスト近く、ひとり残された夫が、静かに海を見つめているシーンが印象的。人間の孤独感、死生観といったテーマをとりこんだ味わい深い名作。
上映時間は2時間15分。倍速再生しなくても全然退屈せずに最後まで鑑賞できた。主人公の老夫婦の子供達のうち上の3人は結婚しており、作中で誰が実子で誰がその伴侶であるかの説明はそれほどはっきりとはなされないが、なんとなく雰囲気で察することができた。
(以下ネタバレあり)
脚本もしっかりしていて最初から最後まで退屈しない。末っ子の京子と暮らす尾道の家、長男の幸一の家、長女の志げの家、次男の嫁の紀子のアパート、熱海旅行、上京した同郷の友人と酒を飲み、なんとなく居場所がなくなって尾道に帰るも、帰ってすぐに妻のとみが急に体調を崩して危篤となり、今度は逆に子供達が駆けつける。結局とみは亡くなり、葬式を挙げたあと、子供たちはまた東京に帰っていく。どの場面も味わい深くて全く退屈しなかった。
1953年の映画なので、1952年にサンフランシスコ平和条約が発効してGHQが7年間の日本占領を解除した翌年にこの映画は公開された。映画の年代的に、「サザエさん」の磯野家みたいな三世代が一緒に暮らす家族を描くのかと思っていたが、この家族はいわゆる核家族の形態で、現代の多くの家族の親子関係とほとんど同じだ。それゆえ、映画の製作から約70年を経た今見ても価値観や背景のギャップがほとんどなく、映画の表現したいものがそのまま味わえる。
唯一現代の家族と違うのは子供の数だ。この老夫婦の子供は5人。うち1人は戦死してしまっているが、それでも残った4人が順当に結婚して5人とは言わずともそれぞれ3人くらいの子供を持てばそれなりの大家族となる。この映画の家族はちょっと晩婚気味?なのか孫世代が2人しか登場せず、そんな中で妻のとみが亡くなってしまうので家族が離れていく寂しさが強調されているが、もう少し秋吉が長生きして孫世代の人数が増えてそれが一堂に会せばかなり賑やかな絵になる。周吉にはその幸せを味わってもらいたい。
私の母は三人兄弟で、それぞれが結婚して子供を3人くらい持ったので、正月などに母の実家に一族が集まるととても賑やかだった。映画を観ながらそんなことを思い出した。周吉が達観した感じで穏やかに子供達を見ている様子も母方の祖父の感じにとても似ていて…映画を観ながら私の中ではイメージが重なっていた。祖父は晩年、子や孫の世代がそれぞれの人生を生きていることを本当に満足そうに見ていたことも思い出した。
私は子供が2人なので、その2人の子供がそれぞれ順当に結婚して2人の子供を持ったとしても孫世代の人数は4人。子供2人と3人の差は大きいと今になって思ったり。
「家族」をテーマにした作品をこの年になって観るととても味わい深い。