※)これは”チラ裏”レビューです。あまり十分な推敲もしておらず、本来はチラシの裏にでも書いて捨てるレベルの駄文ですが、ここに書いて捨てさせていただいております。この先は期待値をぐっと下げて、寛容な気持ちでお読みください。ではどうぞ。
作品名:橋下徹の研究/百田尚樹(2022)
評価:★4(★★★★☆)
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NewsPicksのYouTube動画「百田尚樹 × ホリエモン」対談を見て、百田さんが宣伝していて興味を持ったので読んでみた。この手の本は私は自分の書棚に加える必要がないと思っているので図書館で借りて済ませようかとも思ったが、日本保守党を応援するという思いを込めてKindleで購入した。1386円!高ぇ!
本書とは関係ないが、対談の中で以下のようなやり取りがあって面白かった。
https://youtu.be/tVqS3fcyhAI?si=m3vVoHvp7iQ4Gpdp
ホリエモン「あれってどうなんすか?テレビ局って、一応不偏不党というか…」
百田「あーもうそれは完全にウソですね」
ホリエモン「そうですよね!絶対ウソですよね!」
百田「絶対ウソです!もうもの凄いですよ、近年特に酷くなってますね」
ホリエモンはリバタリアン、百田さんは保守寄りの思想で、この2人の思想も根っこでは対立しているはずだが、この動画では2人は仲良くお互いに認め合っている。(今後もずっとそうであるとは限らないが…笑)
そして(この本に書いてあるように)橋下と百田も、かつては仲が良かったようだ。
それがなぜ、これほどまでに仲が悪くなったのか。この本を読むとその原因がわかる。原因は大きく2つある。
一つ目は、中国の脅威に対する認識の違いだ。橋下はあくまで取引可能な相手だと認識しているが、百田は中国を全く信頼できない相手だと認識している。そのため”靖国参拝問題”でいえば、橋下は「A級戦犯が合祀されていることを相手が問題としているのだから、A級戦犯を”分祀”して、中国が文句を言ってこれないようにすればいい、そうすれば各国の首脳も参拝いただけるし、(中間に配慮して)首相が参拝できないという事態も解決できる。現実を見て相手に譲歩することも考えろ!」と言うが、百田は「中国のことだ、A級戦犯を”分祀”したら、次は『B、C級…』と文句を言ってくるはずだ。絶対に譲歩してはならない。」と言う。大阪市長時代に橋下が中国国有企業である上海電力に便宜を図り、大阪の公共事業に参入させた”疑惑”も、もしそれが事実としても、橋下は「ここで中国に便宜を図り関係を築いておけば、他の交渉では中国が譲歩してくれてトータルではWin-Winになる」などと考えているのかもしれない。百田は「電力事業というインフラを外国、それもよりによって中国に握られることは国家安全保障上の脅威だ」と考える。
もう一つは、国家や民族意識に対する認識の違いだ。橋下は国家や民族よりも個人の自由が尊重されるべきと考えるが、百田は国家や民族としてのまとまりがあってこそ個人の自由を尊重できる社会が維持できると考える。そのため”靖国参拝問題”では橋下は「中韓に譲歩すればいい」と軽く考え、百田は「日本の国家や民族意識に関わる重大問題だから譲歩できない」と重く考える。ウクライナ問題では橋下は「戦争で死にたくないウクライナ人は逃げる自由がある。」と個人の自由を強調するが、百田は「戦争を仕掛けられた時、そうも簡単に領土を受け渡していたら国家が成り立たない。結局はその民族は帰るべき国を失って不幸になる」と言う。
私は、中国の脅威に対する認識についても、国家や民族意識に対する認識についても、百田に全面的に賛成だ。
橋下は、タレント時代は「首相の靖國参拝はどんどんやれ!」とテレビなどで何度も発言していたのに、今では180度その意見を変えてしまったのはなぜなのか。かつてはあの保守の重鎮・石原慎太郎にも見込まれた政治家だったというのに…。
さきほど、橋下と百田の意見の違いの原因(橋下が”親中国”の態度をとる理由)を2つ挙げたが、実は一つ目の「橋下は中国の脅威を甘く見積もっている」には疑いがあると思っている。なぜなら橋下はとても頭が良い上に、「そこらへんのインテリよりも近現代史を勉強している」から。中国の不誠実さと脅威に気付いていないはずがない。
となると、真の原因は2つ目か。橋下は国家や民族よりも個人の自由が尊重されるべきと考えていて、日本人の幸せは日本国家や日本民族なしでも個人レベルで成り立つと考えているのではないか。だから日本人ひとりひとりが「日本国家や日本民族は無くなってもいい」と考えるのであれば(実際はそんなことを考える日本人が大多数のわけないのだが)、日本なんて無くなってもいいんだと考えているのではないか。
これが私の「橋下徹の研究」。