
GR IV Monochromeが生えました。
これはモノクロ専用カメラです。センサーがそういう仕様で、モノクロ写真しか撮れません。全く同じボディにカラーセンサーを積んで、カラー写真もモノクロ写真も撮れる『GR IV』というモデルが出ています(現状品薄すぎて全く買えませんが)。モノクロ版のGRはカラー版のGRよりも定価が9万円ほどお高くなっています。
「なんで?」と聞かれます。なんで今どきわざわざモノクロでしか撮れないカメラが作られているのか。なんでそれがカラー版よりも高価なのか。そしてなんでそんなものを買ったのか。
メーカーが用意している答えは、「モノクロセンサーはカラーフィルターが無い分解像度が高く、高感度に強い」になります。でも正直、僕にとってはどうでもいいことです。解像も感度も、2019年のGR IIIで完全に満足だったので。
「じゃあなんで?」というと、正直うまく説明できません。選択肢を縛ったら、それによって撮れる写真があるのではないか?という予感のみです。例えばこういうの:




これらは何かが、自分の中では新しい。言語化できないんですが。なんかこう、カラーの写真で撮れていなかった感情みたいなものがあるような気がしている。



もともとGRなところにモノクロ専用センサーで、一見してすぐ分かる通り激烈にシャープな写真が撮れます。ピクチャーコントロールの設定次第では軟調な写真にすることもできるんですが、このカメラの素性に合わない気がして、RAWからLightroomで現像することにしています。そっちの方がいい。



カメラとしてのメカニカルな使用感はGR IIIとほぼ同じです。AFはGR比では進歩しました(!)、マクロモードでもちゃんとピントが合います。とは言え、現代のミラーレス最新機種みたいな被写体認識AF-Cはまるで無理です。GRだと思って使えばそういう(動体追うとか)使い方をすることもないでしょうが。



たぶんこれ、自分としてはものすごく買って満足してる、ということになるんだと思います。でも「最高カメラ!★5!」みたいなレビューにはならないのは、やっぱりあまりに酔狂な道具だからですね。色という情報をわざわざ切り捨ててまで何を撮るのだろう、と考える事自体は楽しいのですが、そのために払える金額かなあ、と思い至るともう、「オススメ!」みたいなことはいい難い。



桜が咲いていました。去年亡くなったねこのことを思い出しました。そういう感情もまた、色がいらないのかもしれない。

最後のカットは自分ではとてもめずらしい縦位置。