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『FE/AP試験に挑戦 第8回 人工知能(2025年 Software Design 6月号)』における問題点について

自分はSoftware Designを数年にわたって購読しており、(全部に目を通しているとは到底言えないものの)情報技術における最新の話題を収集するために参考にしています。

表題のSoftware Design 6月号の記事『FE/AP試験に挑戦 第8回 人工知能』を読んでいたところ、「これは間違いではないか?」「誤解を招くのではないか?」という部分を複数見つけたため、その指摘をするために筆を取りました。

私は高専・大学院で人工知能の概論を講義で学習した知識と、就職した後でつまみ食いしたAI関係の記事で得た知識しかありません。しかし、その足りない知識でも「これは明確におかしいんじゃないか?」という部分が複数ありました。

Software Designは私が高専の学生だったころから発行されていた歴史のある雑誌であり、また、高専における私の恩師が「発展的な内容を学ぶならSoftware Designがよい」とおすすめしてくれる信頼のおける雑誌であると思っていました。

しかし、AI素人の私がこの記事で指摘する誤りが正しければ、(つまり、記事の内容が間違っている部分が多ければ)雑誌全体の信頼性(寄稿者・事実確認・校閲の質など)に疑問を抱かずにはいられません。

先にも述べた通り、AIについて、私は高専・大学院の講義で習った程度の知識しかありませんので、もっとAIに詳しい方に私の指摘の正しさ・指摘漏れを検証していただきたいと思っています。

参考にした文献

自分の知識の裏付けを取るために、主に以下の書籍を参考にしました。

《出典を求める》表1 人工知能の4つのレベル

この4つのレベルが誰によって提唱され、どの文献からこの表が引用されたかはわかりませんが、似た構造の図がディープラーニングG検定公式テキスト(p8)にあるため、このような分類が行われているのは正しいのでしょう。

しかし、この表が何を参考にして作られたのかは、下記の怪しい記述を含め、気になるところなので、出典を明示してほしいところです。

《正しいか怪しい》Amazonの「おすすめ」機能が「レベル2(エキスパートシステムやルールベースAI)」である

(レベル2には)Amazonの「おすすめ」機能(中略)が該当する。

私はAmazonの社員ではないため、実際のところはわかりませんし、ただの予想ですが、Amazonの「おすすめ」機能は、最低でもレベル3の機械学習を用いているのではないでしょうか?いずれにせよ、一企業が提供している機能を、該当企業の公開情報を証拠として提示せずに「レベル2」だとしているのには強い疑問を覚えます。

《正しいか怪しい・誤解を招く》機械学習を用いたシステムは単層パーセプトロンを使用する(と読めてしまう)

機械学習を用いたシステム。検索エンジン、迷惑メールフィルタ、顔認識システムなどが該当する。人間の脳の仕組みを模倣したニューラルネットワークを活用しており、レベル3ではそのうち比較的シンプルである単層パーセプトロンを使用する。

機械学習を用いたシステムには、パーセプトロンを用いないものもあるはずです。たとえば、G検定公式テキストp.133で、教師あり学習として紹介されている線形回帰は、入力から対応する"値"を予想するものですが、パーセプトロンは分類器であり目的からして違うものです。

《誤りと思われる》機械学習では単層パーセプトロンを用いる

機械学習では単層パーセプトロンを使います。

前述の通り、例えば線形回帰は教師あり学習の例ですが、解く問題は値の推測であり、分類を解くパーセプトロンとは目的からして違います。

《正しいか怪しい・誤りと思われる》強化学習は、動物が経験から学習する仕組みを模倣した技術です。

強化学習は、動物が経験から学習する仕組みを模倣した技術です。

強化学習機械学習プロフェッショナルシリーズ)に(本当に)軽く目を通しましたが、そのような記述は見あたりません。どの文献にそのように書いてあったか気になります。

私は強化学習については本当に無知なので、本当に生物が学習する仕組みを模倣したものかもしれませんが・・・

《誤りと思われる》問題その1のエが強化学習の説明である

エ 生物の進化を模倣した方法であり,与えられた問題の解の候補を記号列で表現して,それらを遺伝子に見立てて突然変異,交配,とう汰を繰り返して逐次的により良い解に近づける。

「エ」は「生物の進化を模倣」とあるため、強化学習の説明です。

エは遺伝的アルゴリズムの説明です。遺伝的アルゴリズムヒューリスティックアルゴリズムであり、強化学習ではないと思います。




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