少々時期を逃した感はありますが、本番環境への適用も必要になる作業は早めにやっておいた方がいい、ということで今回は問題があったとしてもリストア可能なテスト環境でアップグレードを実施してみました。
バージョン確認
まずはアップグレードのテストをする環境=前提条件です。
今回もHyper-Vでテスト環境として構成しているDebian GNU/Linux 12 bookwormを使います。64ビットベースの環境です。
テスト環境なのでGUIはGnomeを使っている環境となります。
バージョンの確認です。

以前にリリースノートを調べたとき、<Debian 13 Trixieのリリースノートを調べてみた - treedown’s Report>にて一部のバージョンでは注意が必要になるという記述を確認しました。
バージョンがDebian 12.12であり、OpenSSH をバージョン 1:9.2p1-2+deb12u7 以上に更新してあることを事前に確認しておきます。
その他の情報は、公式の「Debian 12 (bookworm) からのアップグレード」
<https://www.debian.org/releases/trixie/release-notes/upgrading.ja.html#upgrades-from-debian-oldrelease-oldreleasename>
を一読しておきます。
bookwormアップデートを最新に
まずは既存のDebian 12 bookwormの状態を最新版に更新しておきます。
$ sudo apt update
$ sudo apt upgrade
$ sudo apt autoremove
「apt upgrade」で警告や情報メッセージが表示されないようにするまでがポイントです。

実施後は「sudo apt --purge autoremove」で不要パッケージの消去も実施しました。
ファイル「/etc/apt/sources.list」を編集
最新にアップデートしたbookworm環境のリポジトリ参照先を書き換えていきます。
ファイルは「/etc/apt/sources.list」を編集です。
$ sudo vi /etc/apt/sources.list
vi内で以下の置き換えを実行
:%s/bookworm/trixie/g
今回はbookwormからtrixieへの置き換えとなるため上記の書式となります。
以下はnetinstでインストールしたDebian Trixie環境のsources.listなのですが、置換した後のテスト環境も(1行目の表題以外は)同一となりました。書式は特に変更はないようです。
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$ cat /etc/apt/sources.list
#deb cdrom:[Debian GNU/Linux 13.0.0 _Trixie_ - Official amd64 NETINST with firmware 20250809-11:20]/ trixie contrib main non-free-firmware
deb http://deb.debian.org/debian/ trixie main non-free-firmware
deb-src http://deb.debian.org/debian/ trixie main non-free-firmware
deb http://security.debian.org/debian-security trixie-security main non-free-firmware
deb-src http://security.debian.org/debian-security trixie-security main non-free-firmware
# trixie-updates, to get updates before a point release is made;
# see https://www.debian.org/doc/manuals/debian-reference/ch02.en.html#_updates_and_backports
deb http://deb.debian.org/debian/ trixie-updates main non-free-firmware
deb-src http://deb.debian.org/debian/ trixie-updates main non-free-firmware
# This system was installed using small removable media
# (e.g. netinst, live or single CD). The matching "deb cdrom"
# entries were disabled at the end of the installation process.
# For information about how to configure apt package sources,
# see the sources.list(5) manual.
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今回実施したテスト環境では対象外でしたが、一部の(本番)環境では「non-free-firmware」を入れていないDebian環境もあるので、今回アップグレードする際いは入れるか入れないかは適宜判断していこうと思います。
RaspberryPiではこのほかにいくつかのファイル編集が必要ですが、素のDebianでは上記のみです。これ以降でアップグレードの実行をします。
アップグレード実行
sources.listを編集しましたので、アップグレードを実施していきます。まずは、
$ sudo apt update
を実行します。

パッケージ更新ができました。ここからいつも通り、
$ sudo apt upgrade --without-new-pkgs
にて既存のパッケージのアップグレードから実施していきます。

完了しました。

この環境では特にエラーが発生しませんでしたので、システム全体のアップグレードを実行します。
$ sudo apt full-upgrade

インストールされているパッケージによって入力が要求される画面も出てきますが、今回のテスト環境では特にありませんでした。
最後の処理が完了し、

apt full-upgradeまでの正常完了を確認できました。
テスト環境なので、アップグレード処理完了後にすぐ
$ sudo systemctl reboot
OSの再起動を実施しました。(本番環境ではやらない)
再起動後のバージョン確認と残作業
再起動後にバージョンの確認コマンドを実行してみます。
「cat /etc/debian_version」でバージョン13(今回は13.4)となり、
「cat /etc/os-release」でDebian trixieの表示("Debian GNU/Linux 13 (trixie)")が確認できました。

また「sudo apt update && sudo apt upgrade」では、不要パッケージが表示されますので、

$ sudo apt autoremove
にて削除しておきました。
特に動作上問題はなさそうに見えましたので、このテスト環境でのアップグレードは完了としました。