以下の内容はhttps://blog.smartbank.co.jp/entry/pm-map/2026より取得しました。


プロダクトマネージャーの業務マップを更新しました

こんにちは、スマートバンクでプロダクトマネージャーをやっているinagakiです。

社外のプロダクトマネージャー(PM)の方とお話しさせていただく際、2023年に公開した「プロダクトマネージャーの業務マップ」を見たことがあるという声をよく聞きます。

PMは仕事の特性上、カバー範囲が多岐に渡ります。そのため、チーム状況やフェーズに応じた他職種や他PMとの役割分担が重要になります。

また、PMの定義や役割は会社によって異なることも多々あります。採用活動において、もしくは新しいメンバーのオンボーディングにおいても、その役割認識を揃えることは重要です。

そうした観点から、PMの業務マップは役割の認識を揃えるためのコミュニケーションツールとして有用です。社内でも採用やオンボーディング、育成、組織づくり等の目的で活用してきました。

一方で、2023年当時と2026年現在では、スマートバンクの状況やAIの進化によってPMの役割も大きく変わってきました

今回は、そうした差分を反映させた最新のスマートバンクにおけるPMの業務マップを紹介します。

改めて、2023年の記事で伝えたかったこと

まずは2023年版を振り返ってみます。

2023年版のプロダクトマネージャーの業務マップ

2023年版のプロダクトマネージャーの業務マップでは具体的な業務とともに、PMに期待される役割や動きとして以下3つのポイントを挙げていました。

1. PMは「仕様をまとめる人」ではなく、「プロダクト価値に責任を持つ人」

スマートバンクにおけるPMの中心的な役割は、要件整理や進行管理そのものではなく、

  • どんな課題を解くのか
  • それがユーザー・事業にどんな価値をもたらすのか

を定義し続けることにあります。

仕様や実装はあくまで手段であり、「価値の言語化と意思決定」がPMの本質的な責務であるという定義をしていました。

2. PMの仕事はプロダクト開発に閉じず、事業全体にまたがっている

スマートバンクが提供するプロダクトはtoCプロダクトであることから、プロダクトと事業が不可分です。

プロダクトの方向性を定め、判断をしていくためにも、事業方針や戦略、組織づくりなどの議論に参加することを大いに求められていました。

どちらかというと「開発チームのPM」ではなく、「事業文脈を背負ったPM」であることが期待されていました。

一方で、業務マップにおいては主な業務としては明確に定義されていませんでした。

3. PMの役割は固定ではなく、フェーズやチーム状況に応じて“広がり続ける”

業務マップで示されているのは「これだけやればPM」という定義ではなく、フェーズやチームの成熟度、PM本人のスキル・経験、周囲との役割分担等の変数に応じて、PMの関与範囲は変わりうるという考え方のもと設計されていました。

スマートバンクではPMが自分の守備範囲を狭く定義するのではなく、「今このチーム・事業にとって必要な役割」を引き受けにいく姿勢が重視されていました。

そこから2年で起きた3つの変化

2026年時点、スマートバンクが提供する『ワンバンク』は価値提供の幅を広げ、ユーザー規模も大きく成長してきました。また事業としても、業績の伸びとともに事業の多角化も進んでいます。

組織も当時30名前後の規模から80名規模の組織に成長しました。PMも当時2名だったところから、2026年1月時点で6名となりました。

そうした変化に伴い、自然とPMに期待される役割も変化してきました。

1. PMと事業の距離が一気に縮んだ

事業の多角化が進み、事業領域ごとのチーム体制(ミッションチーム制)へ移行してきました。

2023年頃は、『ワンバンク』においてプリペイドカードとアプリによる決済サービスを中心に提供しており、チームもその領域に軸にした体制でした。

その後、事業の多角化が進み、『ワンバンク』という一つのアプリを通じて、複数の領域でサービス提供をしています。

事業領域ごとに「ミッションチーム」という名の多職種混合チーム(事業部のようなもの)を組成し、事業目標を追っていきます。

「チームオーナー」と呼ばれる事業責任者が中心となり、プロダクトチームやBizDev、マーケターなどを巻き込みながらチームを推進していきます。

チームオーナーは、その事業領域の特性に応じて、多くの場合PMもしくはBizDevが担います。

toCプロダクトの特性上、事業とプロダクトが不可分であることから、プロダクトバックグラウンドを持つ事業責任者のニーズが高まっています

同時に、事業単位のチームを属するPMには、事業文脈をもったPMであることがより求められるようになっています。

2. AIがエンジニアやデザイナーの役割を広げた

スマートバンクでは全ての職種で、業務へのAI活用を積極的に取り組んでおり、特にプロダクト開発の現場ではエンジニアやデザイナーの設計・実装のスピードが飛躍的に向上しました。

結果的に、PMの役割領域である「何を作るかを決めること」がプロダクト開発のボトルネックにもなってきました。

プロダクト開発全体の開発速度を上げるためにも、エンジニアやデザイナーがその役割を広げ、仕様レイヤーの検討や場合によっては仮説検証の一旦担うようになりました。

その一方で、PMの役割として、より「What」に集中し、解くべき課題をより深くより速く見定めることの重要度が高まっています。

3. PMも“自分で作る”

AIの活用は、一方で、これまでPMで完結しなかった業務を、PMだけでもできるようになりました。

従来であれば都度エンジニアやデザイナーに依頼していた業務も、Figma Makeによるプロトタイピング、Devinによる複雑なクエリの作成・実装詳細仕様の理解・簡易の実装など、PM1人でしゅっとできるようになりました。

PMが考えて誰かが手を動かすではなく、PMが考えながら自ら手を動かすことができるようになり、課題特定や仮説検証のスピードが早くなりました。

その結果、新規事業/プロダクトの立ち上げにおいて、数人で高速で試し、高速で立ち上げることが可能になりました。

今のスマートバンクにおけるPM業務マップ

こうした変化を踏まえ、今のスマートバンクにおける「プロダクトマネージャーの業務マップ2026年版」を更新しました。

変わっていないこと

  • 2023年版の3つのポイントは変わりません

変わったこと

  • PMの”担いうる業務”を事業責任者業務へ大きく広げました
  • PMのタイプを3つに分類し、それぞれごとの業務マップを作成した

以下、ポイントごとにより詳細に解説します。

広義のPMの業務マップがより"事業"へ広がった

業務マップで定義する一番広い業務範囲が、より事業戦略・企画・運営に関する領域に広がりました。

前述の通り、事業責任者もしくはより事業文脈をもったPMとして動くことを期待されるケースが多くなり、アサインによっては事業計画の策定やP/L管理、ビジネススキームの検討、マーケティング戦略の検討まで担う場合があります。

ただし、全てのPMが業務マップのすべての業務を担うわけではありません。業務マップの対象領域を広げることと合わせて、PMのタイプ分類し、それぞれごとの範囲も合わせて作成しました。

PMを3種に分類し、それぞれの業務マップに分解した

スマートバンクではPMを以下の3つのタイプに分類しています

現時点では、必ずしもPM一人一人が明確にタイプ分類されているわけではありません。2つのタイプの”真ん中”の役割をしているPMもいたり、グラデーションは一定存在しています。

業務マップは役割認識を揃えるコミュニケーションツールであり、厳密なものというよりも、対話の材料として活用しています。

以下、それぞれについて紹介します。

PM as a プロダクトマネージャータイプ

王道のPMであり、所属する事業領域でプロダクトを通じてユーザーへ価値を届けることに責任を持ちます。

事業責任者が別途存在するチームにおいて、担当領域のプロダクト責任者としてプロダクトチームをリードしつつ、価値実現のために何をすべきか、大きく裁量を持って推進していきます。

事業文脈をもったPMとして期待され、事業方針に関する議論・検討にも積極的に巻き込まれます。

PM as a 事業責任者タイプ

プロダクトバックグラウンドを最大限に活かし、事業成果を実現することに責任を持ちます。

担当領域の事業成果を出すために、プロダクトに限らず、他職種を巻き込みながら幅広く裁量を持ち、チームをリードしていきます。

「もはやプロダクトマネージャーではないのではないか?」というくらい一般的なPMの定義よりも広めですが、プロダクトが事業成長のドライバーになるケースが多いスマートバンクでは、PMキャリアの一つとして捉えています。

PM as a 新規立ち上げタイプ

新たな事業/プロダクトの立ち上げるチームにおいて、新たなプロダクトを通じた価値実現に責任を持ちます。

最小限人数のチームで、考えつつ手を動かすを泥臭く繰り返しながら、高速かつ機動的に新たな価値づくりを進めていきます。 役割としてプロダクトを通じた価値の実現がその軸ではありますが、状況に応じて文字通り「なんでもやる」姿勢を強く求めています。

役割のすり合わせや成長機会創出のコミュニケーションツールとして活用

これらのタイプ分類は最初から断定的に定めていくものではありません。

ニュアンスとして、人に対するタイプ分類というより、「XXタイプとしての振る舞いが求められる」といったポジションに対するタイプ分類と理解いただけると良さそうです。

また、「XXタイプだからこのポジションしかできない」といった制限になるものでもありません。実態としては、チームの状況や周囲のメンバー・本人のwill・canに応じて、業務マップを超えて動くケースは多々あります。

今の役割で求められていることをクリアにすることで、もっと経験を積んでスキルを伸ばしていくことを明確にするといった成長支援ツールとしての活用もできます。

繰り返しますが、業務マップは役割認識を揃えるためのコミュニケーションツールです。

タイプ分類やそれぞれの業務マップを肴にしながら、チーム内やPM同士で対話をし、互いのパフォーマンスが最大化するように活用します。

さいごに

「PMとは何か?」「PMの役割は何か?」

様々なプロダクト組織のなかで話題に上がりがちなテーマです。それに対する絶対的な回答は存在するはずがなく、事業や組織の特性やフェーズ、PM本人の性質などによって、PMの役割は異なります

だからこそ、その時々の状況に応じてどういう役割で、何に責任を持ち、どう動くべきかをPM組織・PM自身が考え続ける必要があります。

今回はあくまで2026年時点のスマートバンクにおけるプロダクトマネージャーの業務マップをご紹介しました。これが正解というものでは全くありませんが、他社PMの方が自分の役割を考える材料として、少しでも参考になれば幸いです。

スマートバンクのPMに興味がある方はぜひ気軽にお声かけください!

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