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行政当局での経験を基に解説する資金決済法 第1回(前払式支払手段・資金移動業の定義)

こんにちは!

株式会社スマートバンクで法務・コンプライアンス業務を担当している@sasuraikzです!

キャッシュレス決済事業者の多くは資金決済に関する法律(以下「資金決済法」)の規制を受けています。株式会社スマートバンクで法務担当としてサービス開発に携わる中で、サービスの設計や行政当局への説明にあたっては、法務や事業開発の方々に資金決済法の理解が求められることを実感しています。

私は前職は行政当局で勤務しており、キャッシュレス決済事業者の監督業務を行っていました。

その時の経験を踏まえ資金決済法を3回に分けて解説します。

キャッシュレス決済事業に携わる方、キャッシュレス決済の法令にご興味がある方にお読みいただけますと幸いです。

第1回は前払式支払手段・資金移動業の定義についてです!

タイトル
第1回 前払式支払手段・資金移動業の定義
第2回 預り金との関連性
第3回 上限金額、第一種資金移動業の滞留規制等

資金決済法の目的

そもそも資金決済法とは

資金決済法は前払式支払手段、資金移動業という多くのキャッシュレス決済事業者に関係する2業態を規制する法律です。

株式会社スマートバンクもこの2業態の登録を受けてB/43を提供しています。

ちなみに資金決済法では他にも暗号資産、電子決済手段(ステーブルコイン)等が規制されています。

資金決済法の目的

資金決済法の制定目的は第1条に記載されています。ざっくり記載すると以下のとおりです。

  • 資金決済に関するサービスの適切な実施を確保し、その利用者等を保護する
  • 資金決済システムの安全性、効率性及び利便性の向上に資する

「利用者等を保護する」ことは、行政当局が金融機関や利用者と向き合うにあたり、特に大事にしている点です。銀行法、金融商品取引法、貸金業法等他の金融分野の法令においても第1条は制定目的が記載されていますが、同様の記載はいずれにおいても見られます。

キャッシュレス決済と資金決済法の関係

株式会社スマートバンクの他にも、QRコード決済事業者など多くのキャッシュレス決済事業者は、前払式支払手段や資金移動業の登録を受けサービスを展開しています。

この2業態を組み合わせたサービス展開で一般的なのは、ユーザーがサービスを開始した際は前払式支払手段としてサービスを提供し、本人確認手続き(マイナンバーカード等による身分確認)完了後は資金移動業としてサービスを提供するものです。

ユーザーから見れば本人確認は利用上限額を上げ、口座への出金を可能にするための手続きと認識されると思いますが、実は本人確認手続きの前後でサービスの業態が異なります。

前払式支払手段の定義

前払式支払手段は以下の3つの要件を満たすものが該当します。

① 対価発行

キャッシュレス決済では入金がこれに該当します。

② 価値の保存

キャッシュレス決済では残高が記録されることがこれに該当します。

③ 代価の弁済等に使用されること

キャッシュレス決済では決済がこれに該当します。

キャッシュレス決済だけでなく、古くから存在する商品券や磁気カード(テレフォンカードなど)も前払式支払手段に該当します。

なお、法令・事務ガイドラインにおいて、規制の適用除外あるいは前払式支払手段に該当しないものが定められており、例えば乗り物の乗車券、施設の入場券、使用期間が6ヶ月以内のものなどは資金決済法の規制を受けず発行できます。

もう少し踏み込んで解説

①〜③の要件の発生順序は規定されていない

代価の弁済等に使用された後にチャージされる仕組みであっても、前払式支払手段に該当します。

一瞬でも保存されれば価値の保存の要件を満たす

保存期間は規定されておらず、チャージ後即決済される場合においても価値の保存の要件を満たします。

対価発行における対価は必ずしも金銭的な価値に限られない

対価発行の有無については社会通念に従って判断されます。

資金移動業の定義

「資金移動業」とは、銀行等以外の者が為替取引を業として営むことです。

では、為替取引とはなんでしょうか。

実は法令では定義されておらず、判例で以下のように示されています。

顧客から、隔地者間で直接現金を輸送せずに資金を移動する仕組みを利用して資金を移動することを内容とする依頼を受けて、これを引き受けること、又はこれを引き受けて遂行すること(最高裁平成13年3月12日第三小法廷決定)

分かりにくいので区分けすると以下のようになります。

① 隔地者間の資金移動を行うこと

② 直接現金を輸送せずに資金を移動する仕組みを利用すること

③ 上記①および②を内容とする依頼を引き受けること、または引き受けて遂行すること

キャッシュレス決済におきかえると、電子マネーを代価の弁済に充当(決済)すること、あるいは口座に送金(出金)することが為替取引に該当します。

もう少し踏み込んで解説

①〜③の要件の発生順序は規定されていない

送金資金を事業者が立替のうえ、後日、利用者に対して立替金(送金額)を請求する方法も資金移動業に該当します。

まとめ

前払式支払手段・資金移動業共通

  • キャッシュレス決済サービスは、ユーザーがサービスを開始した際は前払式支払手段としてサービスを提供し、本人確認手続き完了後は資金移動業としてサービスを提供するのが一般的

前払式支払手段

  • 以下の3つの要件を満たすものが該当する

    ① 対価発行

    ② 価値の保存

    ③ 代価の弁済等に使用されること

資金移動業

  • 銀行等以外の者が為替取引を業として営むこと
  • 為替取引は以下の3つの要件を満たすものが該当する

    ① 隔地者間の資金移動を行うこと

    ② 直接現金を輸送せずに資金を移動する仕組みを利用すること

    ③ 上記①および②を内容とする依頼を引き受けること、または引き受けて遂行すること

最後に

「監督当局での経験を基に解説する資金決済法 第1回」を読んでくださり、ありがとうございました!

第2回は「預り金との関連性」について解説しますので、こちらもご覧ください!

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