以下の内容はhttps://blog.ingage.jp/entry/2026/03/19/183507より取得しました。


「噂のVite+」を数千モジュールを抱えるプロジェクトで試してみた

Vite+ について詳しく知りたい方は、こちらの記事も非常に参考になります。 Vite 8 と Vite+ Alpha の登場 — VoidZero が描くフロントエンドの未来


Vue 3 + TypeScript の業務システムで Vite → Vite+ に移行し、ビルド・dev サーバー起動の速度がどう変わるかを検証しました。よくある「Hello World」レベルの検証ではなく、数千のモジュールを抱える実地コードでの検証です。

はじめに

背景:Vite 8 と Vite+ の登場

2026年3月、フロントエンド界隈で大きな動きがありました。

  • Vite 8.0 リリース — 長らく予告されていた Rolldown(Rust 製バンドラ)がついに正式採用され、Vite の内部エンジンが Rollup から置き換え。
  • Vite+ 発表VoidZero 社 が Vite 8・Vitest 4.1・Oxlint・Oxfmt・Rolldown・tsdown を統合した新しい統合ツールチェインを公開。

Vite+ は、ビルドだけでなく lint(Oxlint)やフォーマット(Oxfmt)など周辺ツールも Rust 実装に統合し、vp コマンド1つで完結させる「Web 開発の統合環境」を目指すプロジェクトです。

弊社プロジェクトの課題

弊社では Vue 3 + TypeScript + Vite で構築された業務システムを開発・運用しています。

  • 規模感: 数千モジュール、エントリーポイント 10+ の大規模 SPA
  • 課題: 長年の開発によりビルド時間の長さが開発体験(DX)のボトルネックに。

今回は Vite+ をこの「現場のコード」に導入し、どれだけ速くなるのかを定量的に計測しました。


検証環境

2026年現在のモダンな環境で計測しています。

項目
OS macOS (Apple Silicon)
Node.js v24.0.0 (LTS)
パッケージマネージャ Yarn
Vue 3.4 系

ベースライン計測(移行前)

各コマンドを 3 回ずつ実行した平均値です。

1. vite build(プロダクションビルド)

平均:88.0s さすがに数千モジュールあると、Rollup ベースでは 1 分を超えてきます。

2. vite dev(起動時間)

平均:2,113ms Vite は開発時は esbuild を使うため、これでも十分に速い部類です。

3. ESLint(Lint 実行)

ウォーム平均(キャッシュあり):~4s コールド平均(キャッシュなし):139.36s CI 環境など、キャッシュがない状態では 2 分以上かかっており、現場での大きなストレスでした。


Vite+ への移行とベンチマーク結果

vp build / vp dev を実行し、内部で Vite 8.0 + Rolldown が動く状態での結果です。

結果比較サマリー

計測項目 移行前 (Vite 5) 移行後 (Vite+) 改善率
build 88.0s 32.6s 2.7x 高速
dev 起動 2,113ms 2,015ms 1.05x
lint (cold) 139.36s (ESLint) 5.1s (Oxlint) 27.3x 高速
lint (warm) 3.90s (ESLint) 2.3s (Oxlint) 1.7x 高速

考察:現場で使ってみて分かったこと

1. Rolldown(Rust)によるビルド爆速化

ビルド時間が 88s → 33s と、3 分の 1 近くまで短縮されました。CI の待ち時間が減るのは、開発チーム全体にとって大きなメリットです。

2. dev サーバー起動は「微増」

約 5% の改善に留まりました。これは移行前の Vite でもプリバンドルに esbuild(Go 製)を使っていたため、元から速かったのが要因です。

3. Oxlint が最大のインパクト

今回の検証で最も驚いたのがこれです。数千ファイルを対象にした Lint が、キャッシュなしで 139s → 5s

[注記] 今回のプロジェクトでは型情報を必要とするルール(type-aware rules)に依存していなかったため、スムーズに Oxlint へ移行できました。


まとめ

実際のプロダクトコードベースで(ちょっと強引に)検証した結果、ビルド 2.7倍、Lint 27倍高速化 という圧倒的な成果を確認できました。

特に Oxlint の恩恵は凄まじく、Vite+ 自体の Stable を待たずとも、既存環境に Oxlint を単体導入するだけでも「現場の負債(遅い Lint)」を即座に解消できると感じました。ただ、Oxlint はまだ TypeScript への対応が完全ではないため、現状は別途プラグインや ESLint との併用が必要です。

昨今、Claude Code などの AI ツールによって「コードを書くスピード」は劇的に向上していますが、だからこそ、そのコードを動かし、チェックするための開発環境の高速化からも目が離せません。

Vite+ は素晴らしいツールですが、これはあくまで「人間と AI の共存期間」のための最適化であり、性能の基準値を一段引き上げて「車をめちゃくちゃ速くしている」ようなイメージでいます。そのため「車の次(AI専用ネイティブな破壊的イノベーション)」を作っているわけではないのかもしれません。

今後、AI エージェント専用の開発環境や言語が生まれるかは分かりませんが、それまでの間、この強力な「高速マシン」である Vite+ の正式リリースを楽しみに待ちたいと思います。




以上の内容はhttps://blog.ingage.jp/entry/2026/03/19/183507より取得しました。
このページはhttp://font.textar.tv/のウェブフォントを使用してます

不具合報告/要望等はこちらへお願いします。
モバイルやる夫Viewer Ver0.14