DUNU CONCEPT R

こんにちは。今回は 「DUNU CONCEPT R」です。ポータブルオーディオの分野で豊富な実績を持つDUNUによってリリースされたハイグレードなポータブルCDプレーヤー製品です。この分野はMoondropやFiiOなども相次いで製品化しており、中華オーディオにおける原点回帰のトレンドになっているのかもしれません。DUNUでは重厚なメカニカル設計にR-2R DACやClass-A/ABアンプ搭載など最新のオーディオ性能を搭載し、当時の楽しさを最新の技術でブラッシュアップする製品となっています。

■ 製品概要と購入方法について

DUNU CONCEPT R」は、「ポータブルCDプレーヤー」というカテゴリを、現代的な高音質設計で蘇らせた製品です。航空機グレードのアルミ筐体やスライド式ボリュームフェーダー、物理ボタン主体の操作系など、往年のオーディオ機器を思わせるレトロな雰囲気をまといながら、内部ではフルディスクリートR-2R DACとClass A / AB切替アンプを搭載。CD再生機としてだけでなく、高音質なUSB-DAC内蔵ヘッドホンアンプやCDトランスポートとしての用途も想定したプレミアムな製品に仕上がっています。
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DUNU CONCEPT R」は、D/Aコンバーターに汎用DACチップではなく192個の高精度抵抗アレイを用いた「フルディスクリート R-2R デコード回路」を採用。現代的な高品位と往年のDiscmanのような温かみのある音色が完全に融合。自然で質の高いサウンドを実現します。
さらにフルバランス4チャンネル構成を採用し、アンプ部はClass A/Class ABの切替に対応。柔らかく豊かなClass-Aと、安定した広がりのあるClass-ABのアンプを自由に切り替えて楽しむことができます。
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出力はシングルエンド480mW@32Ω、バランス1300mW@32Ωで、さらに12,000mAhの大容量バッテリーを搭載。駆動力を要するヘッドホンから低インピーダンス・高感度のイヤホンまで最適なサウンドで駆動させます。また充電ポートはPD急速充電に対応します。

さらに充実した入出力インターフェイスを備え、シングルエンド(6.35mm)、バランス(4.4mm)ヘッドホン出力に加え、背面には4.4mmバランスライン出力、CDトランスポートに対応する光デジタル(SPDIF)出力、「DUNU CONCEPT R」をR-2R USB-DACとして使用可能なUSB Audioポートを搭載します。
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DUNU CONCEPT R」の価格は749.99ドル、日本国内では111,800円前後で販売されています。

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免責事項:
本レビューではレビューサンプルとして製品を提供いただきました。機会を提供してくださったことに感謝します。ただし本レビューに対して金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。


■ パッケージ構成、製品の外観および内容について

パッケージは黒地に製品写真を載せたシンプルなデザインで、より高級感を感じさせます。
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パッケージ内容は、本体、簡易操作ガイド兼保証書、USB Type-C充電ケーブル、フリース製の収納ポーチ、6.35mm-3.5mm変換アダプター。
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DUNU CONCEPT R」の本体は、航空機グレードのアルミ合金をCNC加工したスクエアなシャーシに収容され、メカニカルな印象ながらモダンさも感じさせるデザインになっています。上面にはCDの回転が見える強化ガラス窓、前後には大きめの物理スイッチや端子類が配置されています。筐体は非常に剛性感が高い印象。加工精度は高く、表面処理の質感も高級感があります。
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ディスプレイは2.08インチの単色OLEDで前面部に配置されています。全面にはヘッドホン入力(6.35mmシングルエンドと4.4mmバランス)とイジェクトスイッチが配置されます。
本体正面にはメカニカルスイッチによるインターフェースが集中して配置されており、選曲ボタンや再生/停止、送り/戻しなどの操作が直感的に操作できます。音量はスライダー式のボリュームとなっています。
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電源は側面のスライダーを前後させることでON/OFFし、さらに反対側に固定することで電源と音量を固定することが可能です。
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本体サイズは205 x 150 x 32mm、重量は1,165gで比較的コンパクトながらしっかりとした重量感があり、CDの駆動部も安定感があります。バッテリー稼働もしますし、「ポータブル」サイズではあるものの、実質的には据え置きのデバイスですね。


■ サウンドインプレッション

DUNU CONCEPT RDUNU CONCEPT R」の機能面の使用感としては、まずCDプレーヤーとしての操作が非常に楽しい製品です。上蓋はイジェクトスイッチをスライドしてもロックが外れるだけですぐには起き上がらず、開閉はやや固めでゆっくり開けるイメージ。電源を入れディスクを挿入すると(もちろん開閉は機械式なので順番は逆でも可)ディスクをローディングし、自動で1曲目から再生を開始します。曲順キーは押しただけで自動でジャンプして再生のワンアクション。10曲目以降の場合は「9」のボタンを押してCDのサーチをしている間に曲送りボタンで指定曲の番号に送ればOK。なんともアナログですが逆に分かりやすいですね。
モード変更は本体の「M」ボタンで実施。押すごとにリピート再生のモードを順次切り替えます。さらに再生していないタイミングで長押しすれば「Class-A」と「Class-AB」を切り替えます。

DUNU CONCEPT R」の音質傾向は、R-2Rらしい自然さや温度感を持ちながら、全体のバランスはニュートラルでノイズの少ない、非常に見通しの良い音を鳴らします。
特に普段は配信を含めたデジタルオーディオが中心ななかで、上質なCDプレーヤーのサウンドを聴いたことのある方なら必ず体感されたことがあると思いますが、CDで聴いたときの透明感の高さや空間の立体的な広さや奥行き感に改めて驚きます。不思議なんですが、CDをどれだけ高精度にリッピングしたWAVでも(私はPioneerの「BDR-X13U」の「PureRead4+」のパーフェクトモードでリッピングしています)やっぱりCDで聴く方が良い音に感じることが多いんですよね。たぶんここまでくるとブラセボっぽいですが(^^;)。

DUNU CONCEPT R閑話休題、「DUNU CONCEPT R」においてもこのような「上質なCDプレーヤーでしか味わえないサウンド」をしっかり体感できます。しかも本体のヘッドホン端子にプラグするだけで。これはなかなかに幸せな体験です。個人的に購入し、過去にレビューしているSACDプレーヤーの「Shanling SCD1.3」(約23万円くらい)もラインアウトからのサウンドは満足のいくものでしたが、本体の6.35mmヘッドホン出力はオマケ感が強く、ヘッドホン利用では別途ヘッドホンアンプを組み合わせています。そう考えると、「いちおう」ポータブルなCDプレーヤーである「DUNU CONCEPT R」本体のみでしっかり高音質を堪能できるのはとても良いです。この辺が納得できれば約12万円の価格はたぶん高くはないと思います(まあ「SCD1.3」の半分ですし。笑)。

標準では「Class-A」モードに設定されており、こちらのモードのほうがより温かみがあり、音場感も豊かに感じられます。いっぽうの「Class-AB」では多少ソリッドになり、より癖の無い印象で明瞭に再生されるイメージ。どちらも解像感は非常に高く分離も良い印象ですが、一般的なボーカル曲やインストゥルメンタルなど中音域にフォーカスした音源では「Class-A」モードのほうがリスニング的な楽しさを感じます。いっぽうでより分析的なリスニングや、フルオーケストラ演奏などよりニュートラルで演出の無いサウンドが好まれる場合は「Class-AB」モードほうが使いやすく感じるのではと思います。
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ヘッドホン出力では最大1300mW@32Ωのバランス出力を持ち、かなり高インピーダンスのヘッドホンでも余裕で鳴らすことができます。CDのマスタリングにもよりますが、「SENNHEISER HD800」系などの高インピーダンス機や「HIFIMAN Edition XS」などの平面駆動型ヘッドホンでも半分(50)程度のボリュームで十分な音量が確保でき、駆動に関しても音が細ること無くしっかり再生できました。
また感度の高いCIEMを含むイヤホン製品でもCD再生においては問題なく、非常にクリアなサウンドで再生が可能でした。
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USB-DAC機能については、背面のUSB AudioポートにUSB Type-Cケーブルを接続することでUAC2.0(USB Audio Class 2.0)対応のデバイスで自動で認識されます。そのためPC/MacのほかiPhoneやAndroidスマートフォンでももちろん利用可能です。注意点としてUSB-DACモード接続時は接続側のデバイスは音量を最大にして接続する必要があります。USB-DACモードでもR-2Rによる自然なサウンドによる利用が可能。4.4mmバランスラインアウトからスピーカーに接続しての利用もでき、CDプレーヤーとしてはもちろん、「DUNU CONCEPT R」をデスクトップオーディオの中核にして利用することも可能になっています。


■ まとめ

DUNU CONCEPT Rというわけで、「DUNU CONCEPT R」は、ポータブルCDプレーヤーの使い勝手の良さやメカ的な雰囲気を再現しつつ、最新の高音質設計で再構築した興味深い製品でした。
フルディスクリートR-2R DAC、Class-A / Class-ABアンプの切り替え対応、バランス対応のヘッドホン出力、十分な駆動力を持った高い出力と優れたノイズ性能、USB-DAC機能、バランスライン出力やSPDIF出力によるCDトランスポートなどコンパクトながら豊富なインターフェースを備え、単に趣味的なレトロアイテムというだけでなく、デスクトップオーディオを構成する上でも非常に実用性の高い仕様で、実用性の高さを改めて感じさせる製品だと思います。


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