
こんにちは。今回は 「Beep Audio AZURE」です。Knowles製BAドライバーに10mmフルレンジ、8mmウーファーによる1BA+2DDのハイブリッド構成を採用したモデルです。バランスの良い弱ドンシャリ傾向のリスニングサウンドでボーカル曲を中心に楽しめる使い勝手の良い製品に仕上がっていると思います。
■ 製品概要と購入方法について
「Beep Audio AZURE」はKnowles 62462 BAドライバーと10mmおよび8mmダイナミックドライバーによる1BA+2DDハイブリッド構成モデル。低域用のLCP振動板は、軽量性と高剛性を両立し、非線形歪みを効果的に低減。同時に応答速度と駆動性を大きく改善することで、優れた明瞭度と正確な定位感を実現。自然なサウンドシグネチャーと、豊かで広がりのある低域の空気感を実現。高いディテール表現を獲得し、さまざまな音楽ジャンルに最適です。


ドライバー構成は1BA+2DDのハイブリッド構成で、高域には「Knowles RAN-62462」複合BAドライバーユニットを搭載し、明るく抜けの良い空気感を付与。中音域にはフルレンジ稼働する10mm LCP振動板デュアルチャンバーダイナミックドライバーが温かみのある質感を織り上げます。さらに低域用ウーファーに8mmのカスタマイズダイナミックドライバーが深くパンチのある土台を形成し下支えをします。それそれのドライバーを3つの独立した音響チャンバーと電子クロスオーバーネットワークを組み合わせ、各ドライバーを専用帯域で動作するよう連携させています。


「Beep Audio AZURE」の本体は、人間工学に基づいた設計で開発され、長時間でも自然なフィット感を実現します。また長期使用における耐久性も高めるため、洗練されたシェルは3Dプリント素材で生成され、フェイスプレートは上質なテクスチャーとプレミアムな触感を提供します。
ケーブルには単結晶銅の銀メッキケーブルがディテールの引き出しをさらに強化。3.5mmおよび4.4mm 交換式プラグに対応します。


「Beep Audio AZURE」の価格は99ドル、アマゾンでは15,345円、国内版は19,800円です。
AliExpress(Angelears Audio Store): Beep Audio AZURE
Amazon.co.jp(Angelears): Beep Audio AZURE
免責事項:
本レビューではレビューサンプルとして Angelears Audio Store より製品を提供いただきました。機会を提供してくださったことに感謝します。ただし本レビューに対して金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。
■ パッケージ構成、製品の外観および内容について
「Beep Audio AZURE」のパッケージは製品名称をデザインしたシンプルなボックス。


パッケージ内容はイヤホン本体、ケーブル、3.5mm/4.4mm交換式のモジュラープラグ、イヤーピース(通常タイプ、AET07対応がそれぞれS/M/Lサイズ)、ケース、説明書。


「Beep Audio AZURE」の本体は3Dプリントによるクリアパープルのカラフルなレジン製。フェイスプレートは夜空をイメージしたデザイン。比較的コンパクトなシェル形状でまとめられています。


片側6g程度と非常に軽量で耳への収まりは良く、フィット感は良く長時間の利用でも快適な印象。


ケーブルは単結晶銅銀メッキ線の撚り線タイプの4芯ケーブルで、交換式プラグを備えます。取り回しは比較的良い印象です。


イヤーピースはグレーの浅めのタイプとAET07風のタイプが付属。付属品のほかよりフィット感の良いイヤーピースに交換するのも良いと思います。
■ サウンドインプレッション
「Beep Audio AZURE」の音質傾向は自然なバランスに中高域付近にアクセントのある印象で傾向としては緩やかなV字を描く弱ドンシャリ。原音忠実性よりボーカル域の豊かさや甘さなどの音像表現にフォーカスした印象で、フルレンジで稼働する10mmダイナミックドライバーをベースにKnowles製BAで中高域から高域に適度な明るさを与えつつ品質を高め、8mmダイナミックで低域を下支えする音作りのようですね。全体としては刺激を抑えた聴きやすい傾向で印象としてはややウォーム寄りのサウンドといえるでしょう。仕様としてはインピーダンス14Ω、感度105dBと敏感になりすぎないように適度にコントロールしている印象ですが、小型のオーディオアダプターなどではバランス接続である程度駆動力を稼いだほうが安定したサウンドになる印象です。
「Beep Audio AZURE」の高域は、ややウォーム寄りで聴きやすく調整されている印象ながら明瞭感が有り解像感も得やすく感じます。Knowles製のBAは中高域から高域にかけて適度なアクセントを与えていますがダイナミックドライバーより下がって鳴る印象でそこまで硬質感が目立つ印象ではありません。どちらかというとウォームになりがちな高域を少し後方でスッキリした音でアシストすることで明瞭感を維持している、みたいな感じですね。
実際このような構成のハイブリッドでは高域用BAはステムノズルの近くに配置されるのが一般的ですが、「Beep Audio AZURE」では本体側面、2基のダイナミックドライバーの間に配置され音導管でミックスされているのが確認出来ます。この辺のチューニングはちょっと興味深いですね。
中音域は若干凹むもののボーカル域は女性ボーカルを中心に前傾し、明るくクリアな印象で鮮明に再生されます。それでも全体としては自然なバランスを維持しており、V字のバランスをベースとすることで極端なミッドセントリック傾向では無い点は好印象です。全体的にはハイブリッド的な派手さは無く、どちらかというとウォーム寄りの聴きやすさを重視した印象。女性ボーカルは高音などの中高域にアクセントがあり明瞭な伸びの良さがあります。男性ボーカルも適度な豊かさがあり、適度な艶感で再生されます。
V字傾向で演奏は後方に分離し、聴きやすい定位感があります。音場の広がりは自然ですがレイヤー感により窮屈さはありません。ボーカルは強調されるものの、演奏やゲーミング時の効果音などは自然に定位するためゲーミング用途でもそれなりに使えるかもしれませんね。
低域は8mmドライバーによりミッドベースを中心にブーストされ、自然な厚みとパンチ力を持ちますが、全体のバランスとしては中高域寄りのため、そこまで目立つ印象はありません。またミッドベースも締まりがあり中高域との分離は良好です。量感よりスピード感や解像感を重視したチューニングのようですね。重低音はある程度の沈み込みが有り全体を下支えしますが、必要量にとどめている印象。そのため低域の質感にこだわる方には物足りないかもしれません。あくまでボーカル域を中心とした楽曲向けの低域という感じですが、J-POP、アニソン、EDMなど低域の音数が置くスピード感が求められる曲ではちょうど良い印象で再生される印象もあります。
■ まとめ
というわけで、「Beep Audio AZURE」は100ドル程度の手頃な価格設定で、ボーカル曲、特にJ-POPやアニソンなど音数が多く高域成分が多い楽曲を聴き疲れ無く楽しめるチューニングに仕上げられたイヤホンでした。3Dプリントによるカラフルなデザインはともすると多少チープな印象にもなりそうなため好みが分かれそうですが、製品自体の仕上がりは良く、2基のダイナミックドライバーとKnowles製BAの組み合わせも明確な意図感じる調整だと感じます。結構ターゲットがハッキリしているイヤホンのため、好みに合うかどうか、という点はありますが、用途や普段聴く楽曲が合う方であれば、本体仕様やケーブル等の付属品も含めて、結構コストパフォーマンスの良い製品ではないかと思いますよ。