
こんにちは。今回は 「BQEYZ NI(霓)」です。「BQEYZ」の新たなエントリーモデルで、シングルダイナミック構成ながら、バイオセラミック系の複合振動と同社製品ではお馴染みのPZT技術を組み合わせた製品です。定位感に優れ、音楽用途だけでなくゲーミング用途も強く打ち出しているとのこと。ニュートラル系のバランスながら、明瞭さや鮮やかさを感じるリスニングサウンドで幅広いユーザーが利用しやすいイヤホンだと思います。
なお、昨年末頃から本業のほうが非常に忙しく、依頼が相当たまっていますが2月くらいには通常の状態に戻せるようのちぼちと更新していこうと思っております。
■ 製品概要と購入方法について
中国のイヤホンブランド「BQEYZ」はOEM/ODM製造メーカーとして長年の実績を持ちつつ、2018年以降独自の製品展開を開始。主に低価格中華ハイブリッドの分野で存在を認知されるようになりました。そして2019年からの「四季」シリーズの各製品の完成度の高いサウンドにより多くのマニアに認知されることになります。そして「四季」シリーズに続き新たにスタートした「ウェザーシリーズ」として「WIND」、「CLOUD」順次リリースしており、どちらの製品も大きな話題となりました。
今回の「BQEYZ NI(霓)」は新たなエントリークラスのモデルで、バイオセラミック系の複合振動板+PZT技術を組み合わせた11mmダイナミックドライバーをシングルで搭載。ゲーミングなど様々な用途に最適化したモデルです。


「BQEYZ NI(霓)」のドライバーは、11mmのデュアルチャンバー構造のダイナミックドライバーをシングルで搭載。バイオセラミック(バイオコンポジット)複合振動板に、PZT(圧電セラミック)技術を組み合わせた複合振動板を採用し、高域側の伸びやレスポンス、歪みの抑制を狙った設計を取り入れています。またデュアルチャンバー構造とエアフローによる圧力バランスを最適化することで見通しや定位に優れた音場感を実現。


本体デザインは、透明感のあるレジンシェルに意匠性の高いフェイスプレートを組み合わせ、ベース側に金属パーツを用いることで剛性面にも配慮した設計を採用。ケーブルは0.78mm 2pin仕様で3.5mmおよび4.4mmの交換可能な銀メッキ線ケーブルと高純度無酸素銅線を採用したUSB Type-C版が選択可能です。


「BQEYZ NI(霓)」の価格は49.90ドル、アマゾンでは7,599円です。
BQEYZ公式サイト(bqeyz.net): BQEYZ NI(霓)
AliExpress(BQEYZ Official Store): BQEYZ NI(霓)
Amazon.co.jp(BQEYZ Store): BQEYZ NI(霓)
免責事項:
本レビューではレビューサンプルとして BQEYZ Audio より製品を提供いただきました。機会を提供してくださったことに感謝します。ただし本レビューに対して金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。
■ パッケージ構成、製品の外観および内容について
「BQEYZ NI(霓)」のパッケージは製品画像を載せたデザインのボックス。今回は3.5mm/4.4mm版で届きました。また併せて6.35mm変換プラグの4.4mm用も同梱いただきました。


パッケージ内容は、イヤホン本体、ケーブル、交換プラグ(3.5mm・4.4mm)、キャリングケース、クリーニングブラシ、シリコンイヤーピース(S/M/L×各2の計6ペア)およびイヤーピース用プレート。


「BQEYZ NI(霓)」のブラックのレジンシェルにグリーンのフェイスプレートを組み合わせたデザイン。製品説明では「Cloud Silk 3D Faceplate」と記載されており多層の繊維質の模様により立体的な厚みを感じる意匠になっています。


11mmと少し大きめのドライバーを搭載しますがシェルサイズは比較的コンパクトで、ステムノズルはやや太めですが長時間の利用でも自然な装着感があります。
ケーブルは3.5mm/4.4mmモデルではダークシルバーの被膜で覆われた2芯タイプの銀メッキ線タイプ。被膜は適度な弾力があり、取り回しは良い印象です。


イヤーピースは2タイプが各サイズ付属します。また付属品のほかより密着性の高いイヤーピースに交換するのも良いでしょう。実際にゲーミング用途などの定位感を意識する場合はより密閉性の高いイヤーピースを選択するのも良いと思います。


なお、今回、同時発売されている6.35mm用の変換プラグも提供いただきました。このプラグには3.5mmから6.35mm用の一般的な変換プラグのほか、4.4mmからの変換プラグも選択できます。アマゾンでは3.5mm、4.4mm用の2個セットが購入できます。4.4mm用の6.35mm変換はあまり見かけないのでひとつ持っていると色々便利そうですね。
AliExpress(BQEYZ Offical Store): BQEYZ 6.5mm Male to 3.5mm Female Audio Jack Adapter
Amazon.co.jp(BQEYZ Store): 6.35mmプラグ to 3.5mm/4.4mmジャック
■ サウンドインプレッション
「BQEYZ NI(霓)」の音質傾向は、BQEYZらしい比較的フラット方向のニュートラルなバランスで調整しつつ緩やかなカーブを描くことで適度な鮮やかさと明瞭さを感じるバランスに仕上げられています。高域は上位モデルよりやや少しピークが控えめですが、セラミック系振動板をピエゾ的に駆動させることで聴きやすさを維持しながらスッキリした伸びやかさを感じるサウンドなのが特徴的。11mmのダイナミックドライバーを採用することで、キレの良さを維持しつつ低域も適度な深さを持っており、音場は自然な広さを持っています。全体的にフラット方向ながらレイヤー感もあり、ゲーミング用途や動画視聴でも定位を捉えやすく、ライトユーザーを含めた様々な用途でマルチパーパスなイヤホンに仕上がっています。
インピーダンス28Ω、感度112dBと、スマートフォン直挿しでも稼働しやすい仕様のため、ゲーム機に接続しての使用でも音量は取りやすいと思います。同時に4.4mmバランス接続のプラグを試用することでより分離性と情報量が向上し、中高域の明瞭さが増します。再生環境によってはやや刺激が増す可能性もありますが、イヤーピースで結構調整できる印象です。
「BQEYZ NI(霓)」の高域は、刺激を抑えつつスッキリした伸びのある音で鮮明に再生されます。輪郭も明瞭で刺激を抑えつつ細かい音も綺麗に再生されます。シングルダイナミック構成ながら同社の上位モデル由来のPZT(圧電セラミック)技術を取り込み、特に超高域に明瞭なピークがあるチューニングが印象的。海外サイトのf値を見ると5kHz〜8kHzあたりに強めの主張があり、刺激を感じやすい帯域をコントロールしつつ、ピエゾぽい印象の鮮明さを感じる調整がされているのを感じます。中音域は、フラット方向のニュートラルなバランスで調整しつつ緩やかで自然なカーブを描くことで、ボーカル域や演奏には適度な鮮やかさがあり、淡泊に感じさせないサウンドに調整されている印象です。
そのため上位モデルと比べると原音忠実性ではやや印象が異なるものの、ポップス、ロック、アニソンなどのボーカル曲などは適度に輪郭が際立ち明瞭さを感じる印象になっています。いっぽうで解像感や分離は価格相応の部分もあり、分析的なリスニングにはあまり向かないかもしれませんね。いっぽうで、音場は自然な広さと奥行きがあり、定位も正確さがあります。そのため空間は捉えやすく、キレの良いややシャープな音作りによりゲーミング用途でも微細な音を捉えやすい印象です。
低域は、ニュートラル寄りのバランスながら11mmドライバーによりミッドベースを中心に自然な量感を感じる印象。デュアルチャンバー構造によるブーストで重低音も深さがあり、リスニング的なメリハリも適度に感じる印象。ただ低域の重量感や臨場感よりスピード感やキレの良さを重視した印象。そのため中高域の分離も良く、EDMやハードロックなど低域の音数の多い曲でも明瞭さのある印象で再生されます。

全体的な印象としてはセラミック系ドライバーにPZT技術を盛り込むことで、同社の製品の中でもピエゾユニットを搭載した明瞭さや分離の良さを感じる製品に寄りの印象。
この点ではエントリークラスでも「BQEYZ BQ10」とは明確に異なる音作りをしています。
また骨伝導ユニットの搭載モデルのような帯域ごとの厚みや多層的なレイヤー感とは異なる全体的にスッキリしたサウンドといえるでしょう。
■ まとめ
「BQEYZ NI(霓)」はセラミック系ドライバーにPZT技術を盛り込むことでBQEYZらしさを感じるフラット寄りのバランスを実現しつつ、ボーカル域の鮮やかさや適度なメリハリを感じるリスニングサウンドに仕上げられています。価格を抑えつつ、「聴かせどころ」にフォーカスした音作りが興味深いですね。特にPZT技術を落とし込むことで同社のピエゾユニット搭載モデルのような高域の粒立ちの良さや反応の速さを感じる方向性で調整されている点は同価格帯のゲーミングイヤホンとは一線を画す部分といえるでしょう。アンダー50ドル級、1万円以下の価格設定ながら付属品やケーブルも充実しており、購入してそのまま使えるのも良いですね。幅広いユーザーに勧めやすいイヤホンだと思います。