
こんにちは。今回は 「DUNU DN142」です。先日レビューした「DN242」の兄弟モデルで、1DD+4BA+2マイクロ平面構成のドライバー数をとって「DN142」という製品名になっています。こちらはハーマンターゲット的なU字方向のリスニングサウンドで、より幅広いユーザーに最適な仕上がりになっています。
■ 製品概要と購入方法について
「DUNU」(または「DUNU-TOPSOUND」「达音科」)は、中国を中心とする老舗の大手イヤホンブランド。1994年からイヤホン製品の開発および製造を開始しており、2006年にはドライバーの自社開発体制を持つなど、大手らしく技術的なバックボーンも充実しています。またケーブルやイヤーピースなどの分野でも多くの製品を持つなど、豊富なラインナップが魅力ですね。
「DUNU」製品については、私のブログでも数多くの製品をレビューしています。
今回の「DUNU DN142」は、1DD+4BA+2マイクロ平面ドライバーによる片側7基のドライバーを搭載した高性能マルチドライバートライブリッドモデル。先日レビューした「DN242」の兄弟モデルになります。


「DUNU DN142」のドライバーは低域用の10mmダイナミックドライバー、中音域用のカスタムデュアルBA、高域用のカスタムデュアルBAによる4基のバランスド・アーマチュア(BA)ドライバー、そして超高域用の2基のマイクロ平面ドライバーによる1DD+4BA+2Planar構成を採用。これらのドライバーを精密に設計されたクロスオーバーネットワークにより自然に融合します。


「DUNU DN142」のドライバーは低域用の10mmダイナミックドライバー、中音域用のカスタムデュアルBA、高域用のカスタムデュアルBAによる4基のバランスド・アーマチュア(BA)ドライバー、そして超高域用の2基のマイクロ平面ドライバーによる1DD+4BA+2Planar構成を採用。これらのドライバーを精密に設計されたクロスオーバーネットワークにより自然に融合します。
各帯域を独立チャンネル化し、4チャンネル・アコースティックバスウェイシステムによる物理クロスオーバーと電子クロスオーバーを併用するハイブリッド4Wayクロスオーバー制御を行います。




「DUNU DN142」の価格は249ドル、国内では44,000円で販売されています。
HiFiGo(hifigo.com): DUNU DN142
Amazon.co.jp(HiFiGo): DUNU DN142


「DUNU DN142」のシェルは品質面で高い実績を持つHeyGearsと協業したDLP 3Dプリントレジンシェルを採用。複雑な音響チャンバーと人間工学に基づいたイヤーシェルは、どちらも高精度3Dプリント技術を用いて製造され、適切に空気圧を制御し、快適な装着感を実現します。
ケーブルにはリッツ線構造の高純度銀メッキ単結晶銅の4芯ケーブルを付属。0.78mm 2Pinコネクタを採用し、DUNU独自の「Q-Lock Mini」着脱式プラグにより3.5mmと4.4mmプラグを同梱します。イヤーピースには標準のバランスイヤーピースのほか、「S&S Eartips」および「Candy Eartips」を各サイズ付属します。


「DUNU DN142」の価格は249ドル、国内では44,000円で販売されています。
HiFiGo(hifigo.com): DUNU DN142
Amazon.co.jp(HiFiGo): DUNU DN142
免責事項:
本レビューではレビューサンプルとして HiFiGo より製品を提供いただきました。機会を提供してくださったことに感謝します。ただし本レビューに対して金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。
■ パッケージ構成、製品の外観および内容について
「DUNU DN142」のパッケージは本体カラーに合わせて印象的な青系統のイラストパッケージ。イラストも「DN242」と対照的な感じになっていますね(^^;)。


パッケージ内容はイヤホン本体、ケーブル、交換式プラグ(3.5mm、4.4mm)、イヤーピース(3種類、各サイズ)、クリーニングブラシ、イラストカード、ケース、説明書など。


「DUNU DN142」の本体は比較的コンパクトな3Dプリントによるレジン製でステムノズルは金属製。ブルーの本体と光沢のあるフェイスプレートびシルバーメタリックの縁取りがクールな印象と豪華さを演出しています。シェル形状およびサイズは「DN242」を踏襲しています。


「DUNU DN142」は片側7基のドライバーを搭載し、構成的には「DN242」からダイナミックドライバーを1基にした構成ですが、中音域用のBAがカスタムBAのみと表記で「DN242」とは差別化しているようです。シェルサイズは「DaVinci」や「ITO」とも同様で、3Dプリントによる精密出力により非常に軽量かつコンパクトに仕上げられています。そのため耳への収まりも良く、装着性も良好です。


ケーブルは適度な太さのある高純度単結晶銅銀メッキ線の4芯撚り線タイプ。こちらも「DN242」と同様の内容で、「Q-Lock Mini」使用の交換式プラグ部分は「DK3001BD」で採用されているタイプにアップデートされています。情報量も多く取り回しも良い印象のケーブルです。
イヤーピースは通常のホワイトの「Balanced」タイプ(S/M/Lサイズ)のほか、DUNUオリジナルの「DUNU S&S イヤーチップ」が4サイズ、「DUNU Candy イヤーチップ」が3サイズ付属します。写真は通常イヤーピースで撮影していますが、私の場合は最終的にS&Sイヤーピースを組み合わせました。


また「DUNU DN142」には3枚のイラストカードが付属。1枚の固定カードと3種類からランダムに2枚のカードが付属するようです。
■ サウンドインプレッション
「DUNU DN142」の音質傾向はニュートラルから少し低域をブーストしたU字寄りの弱ドンシャリ。「DN242」がいわゆる「New Meta(または「メタ」)」寄りのチューニングで仕上げられているのに対し、「DUNU DN142」は、お馴染みのハーマンターゲット寄りのサウンドに調整されています。「DN242」が最新、または今後トレンドとなるニュートラル系のサウンドバランスを狙っているのに対し、「DUNU DN142」はより幅広いユーザーに馴染みやすいU字傾向のサウンドに仕上げているイメージですね。10mmのダイナミックドライバーにより低域をパワフルに鳴らし、高域についても「DN242」より若干メリハリのある印象で調整することでリスニング的な楽しさが増しています。なお、これは「DaVinci」や「DN242」も共通していますが、情報量の多いケーブルが付属するものの、再生環境はある程度駆動力のあるDAPやアンプの利用が望ましいでしょう。一般的なDAPの場合は4.4mmでバランス接続した場合のほうが好印象と鳴る場合も多いようです。
「DUNU DN142」の高域は、比較的前面に出て明るく鮮明な印象で鳴ります。「DN242」同様に超高域に2基のマイクロ平面ドライバーを採用することで伸びやかさと見通しの良さが向上し、歪みを抑えた直線的な印象で綺麗に鳴ります。またより寒色寄りですが刺さり等は無く聞きやすさは維持しています。いっぽうで「DUNU DN142」のほうが中高域のピークをより高めた印象のため、相対的にシンバル音などは少しあっさりした印象もあるかもしれません。中音域はニュートラルなバランスながら鮮明な印象で再生されます。女性ボーカルの高音など中高域のピークがより強調されており、明瞭感のあるスッキリした印象で再生されます。男性ボーカルも中低域を中心に主張があり適度な厚みを感じます。
いわゆる「New Meta」寄りの「DN242」と比較すると、「DUNU DN142」のほうが若干V字方向の印象もあり、曲によっては演奏が若干凹む場合もあります。音質傾向の違いとドライバーの違いもあり、見通しの良さや透明感などは「DN242」のほうが優れている印象があります。それでもボーカル域と演奏の分離は適切で窮屈になることは無く、ドンシャリ的なレイヤー感で定位します。音場は自然な広さがあり、全体の解像感は価格相応に優れています。
いわゆる「New Meta」寄りの「DN242」と比較すると、「DUNU DN142」のほうが若干V字方向の印象もあり、曲によっては演奏が若干凹む場合もあります。音質傾向の違いとドライバーの違いもあり、見通しの良さや透明感などは「DN242」のほうが優れている印象があります。それでもボーカル域と演奏の分離は適切で窮屈になることは無く、ドンシャリ的なレイヤー感で定位します。音場は自然な広さがあり、全体の解像感は価格相応に優れています。低域は力強くパワフルな音を鳴らします。量感としてはU字傾向、ハーマンターゲット寄りのバランスを維持していますが、10mmダイナミックドライバーにより重低音を中心に深さとパワーがあり、全体を力強く下支えします。
ミッドベースは直線的で適度な締まりがあり、中高域との分離は良好です。重低音は適度にブーストされており、沈み込みは深く、解像感より臨場感を重視したような深さと厚みを持つ鳴り方が特徴的。「DN242」の低域も解像度推しやキレ重視のサウンドではありませんが、量感が増すことでリスニング的な楽しさが増しており、臨場感のある音で全体を下支えする印象です。
■ まとめ
というわけで、「DUNU DN142」とはドライバーの違い以上に異なるアプローチの音作りが特徴的で、より幅広いリスニング用途に対応しオールランド性の高いイヤホンに仕上がっている印象でした。ニュートラル方向あるいは「New Meta」方向の「DUNU DN142」も個人的には非常に好きですが、もっと低域の強さが欲しいなどリスニングイヤホンとしては多少好みが分かれる部分がありました。また「DaVinci」は2基のダイナミックドライバーでさらに低域が強調されているため、より自然なU字寄りのリスニングバランスを好まれる方には「DUNU DN142」は結構わかりやすいタイプのイヤホンでは、と思います。この辺は結構微妙な好みの違いもあると思いますので、試聴して選んでみるのもよさそうですね。