iBasso Audio PB6 MACAW

こんにちは。今回は 「iBasso PB6 MACAW」です。ミドルグレード以上のDAP製品やオーディオアダプター等と組み合わせに最適なフルバランス仕様のアナログポータブルアンプです。4基の「JAN6418」真空管による「TUBE」モードに加え「Class AB」モードを備えシチュエーションに応じたサウンドを、安定した電源供給による高出力、低ノイズで楽しむことができます。

■ 製品概要と購入方法について

中国のオーディオブランド「iBasso」はDAPやポータブルアンプ製品、さらにはイヤホンなども含めオーディオマニアにはお馴染みのブランドで、高音質のポータブルプレーヤー(DAP)製品やコストパフォーマンスに優れたオーディオアダプター(ドングルDAC/AMP)製品の「DCシリーズ」など豊富なアイテムが選択できます。

今回の「iBasso Audio PB6 MACAW」はミリタリーグレードの「JAN6418」真空管を4基構成のフルバランス仕様で採用し、「TUBEモード」および「Class ABモード」のデュアル出力モードを搭載したアナログ入力のポータブルヘッドホンアンプです。大容量バッテリー稼働に加え、12V DC外部電源にも対応し、最大2300mW+2300mWの高出力を実現します。
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iBasso PB6 MACAW」は「JAN6418」直熱型5極真空管を4基搭載し、4chのフルバランスアンプ構成を採用。最大22.5Vのアノード(陽極)電源設計によりヘッドルームとパワフルなダイナミクスにより、リアリティと自然な余韻を感じる上品なサウンドを実現しています。
この真空管を使用した「TUBEモード」に加え、切替により「Class ABモード」の2種類の出力モードをサポート。「Class ABモード」ではOPAMPによるヘッドホンアンプ回路と4基のBUF634Aによるバッファー回路を採用し、パワフルで卓越したサウンドをもたらします。

バッテリーには従来の3.7Vバッテリーと比較してより高電圧な4.2V 2000mAh×2の8.4V高電圧バッテリーパックを搭載。DC-DCコンバーターによるリップルノイズを大幅に低減しクリーンな電源システムを提供します。
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「JAN6418」真空管は振動によるマイクロフォニックノイズを低減するために高機能ウレタンフォームPORONによるサスペンションを採用。真空管の外側にはメタルメッシュシールドを装備し外部電磁干渉を効果的に遮断します。これによりクリアでピュアな真空管リスニングを実現しています。
またボリュームコントロールには抵抗ラダー型ボリューム「NJW1195A」を採用。減衰時の歪みを低減し、0.5dBステップの微調整を実現しています。
さらに、ヘッドホンアンプの出力段では「BUF634A」による、高帯域モード(H)と低帯域モード(L)の切り替えが可能で、サウンドスタイルのカスタマイズが可能です。

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入出力には3.5mmシングルエンドと4.4mmバランスの入力および出力を備えどちらの入力でも相互に出力が可能です。このリバランス出力と、デュアルインターフェース設計により、ソースの出力に縛られない自由な接続性を実現しています。

iBasso PB6 MACAW」の価格は68,310円(税込み)です。

Amazon.co.jp(MUSIN): iBasso Audio PB6 MACAW


免責事項:
本レビューではレビューサンプルとして MUSIN様 より製品を提供いただきました。機会を提供してくださったことに感謝します。ただし本レビューに対して金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。


■ パッケージ構成、製品の外観および内容について

iBasso PB6 MACAW」のパッケージは白地にロゴだけのシンプルなパッケージに、重厚なボックスが収納されています。
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パッケージの中にはベルベット地のポーチに本体および付属品が小分けにされて収納されいます。この時点で高級感がアリアリですね(^^)。
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パッケージ内容は、本体、3.5mm-3.5mmおよび4.4mm-4.4mmのミニミニケーブル、充電用USB Type-Cケーブル、DC-IN用電源アダプター、説明書。また収納されていた3種類のポーチも衝撃や傷から保護し持ち運びには便利ですね。

本体はソリッドなアルミニウム合金の削り出しによるデザイン。以前レビューしたDX260もソリッドなメタルデザインでこちらはレザーケースが必須の印象でしたが、今回の「iBasso PB6 MACAW」についてはエッジとコーナーは丸みを帯びた加工が施されており、このままの利用でも使いやすく仕上げられています。
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本体サイズは140.7×78.9×19.6mm、293グラムと小さくはありませんが、スマートフォンやミドルグレード以上のDAPなどと組み合わせても使いやすいサイズ感です。本体正面にはメッシュ状のカバーに覆われた4基の「JAN6418」をのぞき見ることができます。電源を入れることでオレンジ色のライトが淡く光りクールなデザインのなかで温かみを与える意匠となっています。
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前面にはボリュームノブと入出力インターフェースが集中配置されています。3.5mmと4.4mmのオーディオ入力および出力端子をそれぞれ備えており、ボリュームノブをアップすることで電源が入る仕様で、しっかりとした操作感と適度なダンピングを備えています。前面の左右にはノブとインターフェースを保護するゲージが加工されています。

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後面は、12V DC電源ポート、USB-C充電ポート、ゲインスイッチ、帯域幅(BW)スイッチ、モードスイッチが配置されています。切替は独立した物理スイッチとなっているためレイアウトは直感的で容易な操作が可能です。USB充電ポートの横にあるインジケータでは充電中および使用中に充電状況をカラーで確認できます。

接続用のミニミニケーブルは3.5mm-3.5mmと4.4mm-4.4mmの2タイプが付属。ケーブルはミックス線の8芯タイプの線材が使用されています。本体については、入力側と出力側は独立した仕組みで、例えば4.4mmで入力して3.5mmで出力する場合はもちろん、3.5mm(シングルエンド)から入力して4.4mm(バランス)で出力することも可能な仕様になっています。
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また最大出力で使用するためには12V DC-IN用電源アダプターを接続します。スペックとしてはバランス出力時バッテリー稼働時で8.5Vrms、1600mW@32Ω、DC-INでは9.5Vrms、2300mW@32Ωの最大出力に対応します(シングルエンドではどちらも最大660mW@32Ω)。DC-INモードではバッテリーとは独立して動作し利用できますが、充電は行いません。そのため充電は充電用USBケーブルでのみ行うことが可能な仕様です。



■ サウンドインプレッション

iBasso Audio PB6 MACAWiBasso PB6 MACAW」は後面のMODEスイッチで「TUBEモード」と「Class ABモード」を切替えることができます。
「TUBEモード」ではフルバランス構成による4基の「JAN6418」真空管による温かみのあるサウンドを楽しむことができます。真空管の動作に最適化された高い内部電圧により、ポータブルながら真空管アンプとしてよりリニアに動作し、真空管らしさを感じる倍音などの質感をもちつつも、フルバランス仕様による分離感や明瞭感をもった洗練されたサウンドに仕上げられている印象です。

iBasso PB6 MACAW」の「TUBE」モードでは高域がやや緩やかで中低域に厚みが増し、温かみを感じる印象となります。真空管らしいややゆったりした印象の鳴り方になります。また「iBasso PB6 MACAW」では出力部の電源増幅のバッファーに低歪み・低インピーダンスの「BUF634A」を4基搭載しており、どちらのモードでも優れた音像表現によるリアルな音場感や明瞭な輪郭などの描写が可能になるようです。
特に真空管を使用しない「Class AB」モードでは印象が顕著で、非常に透明度が高く直線的で、よりハッキリとした解像感や分離感を実感出来ます。また定位もより正確さが増し、歪みを抑えたリアルな空間表現を実感出来ます。

iBasso Audio PB6 MACAWさらに「iBasso PB6 MACAW」は「TUBE」「Class AB」のモードスイッチのほかに、帯域制御スイッチ(BWスイッチ)を搭載しています。このスイッチを高帯域モード(High)から低帯域モード(Low)に変更すると、出力部の「BUF634A」の出力周波数が変更となり、高域のシャープさがやや落ち着いて柔らかさと温かみが増す印象となります。「TUBE」モードと「BWスイッチ=Low」を組み合わせることで、より「真空管アンプらしさ」が強調された、温かみのあるサウンドが楽しめます。
これに対し、「TUBE」モード+「BWスイッチ=High」では前述の通り真空管らしい豊潤さを感じさせつつ、イマドキのサウンドとしての明瞭さを持っており、いわば「真空管で味付けされたデジタルアンプ」といった印象になります。どちらのサウンドもそれぞれの魅力があるため、用途や曲のジャンル、その日の気分などによって使い分けるのも良いでしょう。

また「iBasso PB6 MACAW」は独自のサスペンションとクッション機構で真空管をフォローしているため、いわゆるポータブル利用でも干渉ノイズを最小限に抑制しています。iBassoはよりポータブル性が高い「Nunchaku」でも同様の機構で優れた実績を持っており、「iBasso PB6 MACAW」においてもその経験はしっかり活かされている印象です。
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iBasso PB6 MACAW」はシングルエンドで最大660mW(@32Ω)、バランスではバッテリー稼働でも1600mW(@32Ω)の高出力に対応します。また出力インピーダンスもミドルグレード以上のDAP等と比較しても低く、かなり鳴らしにくい高インピーダンス・低感度のヘッドホンなども余裕で鳴らすことができます。特にバランス接続でのDC-IN電源接続時には最大2300mWと据置きのパワフルなヘッドホンアンプとも遜色無い出力を提供します。また「Class AB」モードではノイズ特性も十分に高いため、敏感なCIEMなどもノイズレスな印象で使用することができます。もちろん、一般的なイヤホンやヘッドホンなどでは「TUBE」「Class AB」どちらのモードでも快適に利用できると思います。


■ まとめ

というわけで、「iBasso PB6 MACAW」は現在も精力的にアナログポータブルアンプをリリースしているiBassoにとっては比較的購入しやすく、より幅広いオーディオマニアを対象とした製品として、安定した高出力とノイズ特性、真空管およびClass ABのモード変更の利便性、同社のミドルグレード以上のDAP製品と組み合わせに最適なサイズ感など、非常に使いやすい製品に仕上がっていました。
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iBasso製品で言うと「DC-Elite」のような高音質オーディオアダプター製品との組み合わせはもちろん、ミドルグレード以上のDAP製品と組み合わせて出力アップグレードや真空管サウンドを楽しみたい場合などには価格的にも性能的にも最適な製品と言えるでしょう。特にDC-INで屋内でDAPを据置き的に使用するなどの利用方法ができるなど利用範囲は広く、非常に良い選択肢になるのではと思いますよ。


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