Fosi Audio IM4

こんにちは。今回は 「Fosi Audio IM4」です。アンプやUSB-DACなどを手がける「Fosi Audio」による初めてのイヤホン製品で、ベリリウムコート振動板ダイナミックドライバーをシングルで搭載し、オープンバックデザインによる抜けが良く、聴きやすいサウンドが特徴的な100ドル級モデルです。

■ 製品概要と購入方法について

「Fosi Audio」は2017年に設立されたオーディオブランドで、アンプ製品やUSB-DAC、ポータブル製品など幅広いラインナップを備えています。同社が初めてイヤホン製品に参入したのが今回の「Fosi Audio IM4」です。
モデル名称の「IM4」は「I am for」 に由来すし、「Fosi Audio」のユーザーと共に音を創る製品を表現。10mm ベリリウムコート振動板ダイナミックドライバーをシングルで搭載、オープンバック構造を 採用し、自然で広がりのある音を実現。長時間のリスニングでも心地よいチューニングを行っています。
Fosi Audio IM4Fosi Audio IM4
Fosi Audio IM4」のドライバーは10mmサイズのデュアル磁気回路・デュアルキャビティダイナミックドライバーをシングルで搭載。N52マグネットによるデュアル磁気回路により瞬間応答性とコントロール性を向上させ、9つのベントによる3周波数帯域のバランスを調整するフロントチャンバーと音響空間を最適化するリアチャンバーによるデュアルチャンバー構造により自然で聴きやすいサウンドを実現します。 また振動板にはPUベリリウムコートを採用し、優れた中低域特性と豊かなディテールと透明感のある高域を実現します。
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Fosi Audio IM4」のハウジングはCNC加工されたアルミニウム合金製で、オープンバック構造の採用により広がりのある自然な音場を実現。  リアチャンバーの吸音設計によりハウジングの共振を低減し、自然なサウンドと広がりのある音域を実現します。
またステムノズル部は交換式フィルターを搭載。アルミニウム合金製と真鍮製の2種類のノズルを付属。アルミ製は刺激を効率的に抑制し低域の量感をやや強調。 真鍮製は中高域の表現力を向上させます。
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Fosi Audio IM4」の価格は99.99ドルでカラーバリエーションはブラックとシルバーが選択可能。
日本国内では14,799円で発売予定で、現在Makuakeにて先行募集を実施中です。

AliExpress(Fosi Audio Official Store): Fosi Audio IM4


AliExpress(HiFiGo Store): Fosi Audio IM4


免責事項:
本レビューではレビューサンプルとして AliExpress JP のプロモーションにより製品を提供いただきました。機会を提供してくださったことに感謝します。ただし本レビューに対して金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。


■ パッケージ構成、製品の外観および内容について

今回はシルバーのモデルが届きました。シンプルなデザインのボックスデザインです。

Fosi Audio IM4Fosi Audio IM4

パッケージ内容は、イヤホン本体、交換ノズル(真鍮製)、ケーブル、3種類(バランス型、低域強化型、超低域強化型)のイヤーピース(各S/M/Lサイズ)、ケース、説明書など。
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本体はアルミニウム合金製でシンプルなデザインとサンドブラストとアルマイト処理によるマットな仕上がりが印象的です。フェイス部分は特徴的なデザインのスリットがありオープンバック構造を採用。耳にフィットしやすいデザインで装着性も良好です。
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またイヤーピースは「バランス型」「低域強化型」「超低域強化型」の3種類が付属。開放型の構成のため低域の抜けが良く、フィット感により低域の印象に変化があります。写真は「バランス型」で撮影していますが、印象としては「AET07」に近い形状の「低域強化型」がよりフィット感に優れ全体的なバランスも向上する印象です。ほかにも液体シリコンタイプのイヤーピースなどを組み合わせるのも良いと思います。
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ステムノズルは標準でブラックカラーのアルミニウム合金製に加えて真鍮製のノズルが付属します。各ノズルは主に中高域から高域に違いがあり、真鍮製は背面にフィルター材が貼られていないなど、より高域が明るく伸びる印象で調整されています。
Fosi Audio IM4Fosi Audio IM4
ケーブルは銀メッキOFC線の4芯撚り線タイプ。コネクタは0.78mm 2pin仕様で適度に柔らかく取り回しの良い印象のケーブルです。


■ サウンドインプレッション

Fosi Audio IM4Fosi Audio IM4」の音質傾向は若干の中低域寄りのV字を描く弱ドンシャリ。オープンバック構造もあり全体的に抜けの良いスッキリした印象で、標準のブラック(アルミ製)フィルターノズルでもやや硬質な煌めきを感じる高域が印象的。中音域も広い音場感を持つ印象です。
ただチューニングとしてやや低めの音域にフォーカスすることで、開放型による低域が控えめになる部分を補完しバランス良く鳴らすと同時に相対的に高域を聴きやすくまとめている印象です。中低域寄りのチューニングのため多少ウォーム寄りになる部分もベリリウムコート振動板を採用することで全体的に締まりのある傾向となり、若干のあっさり感はあるものの全体として明瞭で聴きやすいサウンドに仕上がっていると思います。

ブラック(アルミ製)ノズルとゴールド(真鍮製)ノズルによる2種類のフィルターではおもに中高域から高域に対して作用します。
Fosi Audio IM4標準のブラック(アルミ製)ノズルでは、適度に高域を抑制することで相対的に中低域の量感が増し、前述の通り全体としてウォーム寄りの印象になります。
これに対し、ノズルとゴールド(真鍮製)ノズルでは中高域から高域の帯域が増し、シンバル音の煌めきが増し、女性ボーカルやピアノ、ギターなどの高音に伸びやかさと空気感が加わります。相対的に低域は抑えられ、やや刺激が強めに感じられる場合もあります。おそらくよりニュートラルなバランスに近いのはこちらのフィルターですが、リスニング的な聴きやすさでは標準のブラック(アルミ製)ノズルのほうが聴きやすいでしょう。

Fosi Audio IM4」の高域は適度な煌めきのあるスッキリした印象で伸びやかさもありますが、相対的に主張は控えめで、ウォーム寄りに刺激を抑えた印象に調整されています。ハイハット等のシンバル音のある音域またはその少し上くらいにアクセントがあり、この聴きやすいチューニングながら適度な煌めきとスッキリした印象を感じさせます。またゴールド(真鍮製)ノズルを使用することで、より明瞭感が増し、ブライトな方向に変化します。標準のブラック(アルミ製)ノズルでは、煌めきは維持しつつ高域自体はソフトに調整され、全体として聴きやすくなります。

Fosi Audio IM4中音域はV字傾向のため曲によって若干凹みます。ベリリウムコート振動板の特性を活かし、全体的に中低域寄りのチューニングながら1音1音の解像感は高く、ボーカルや演奏の音色や質感も自然です。若干の温かみにより明瞭ながら自然な輪郭と滑らかな音像表現を実現しているようですね。
ボーカルは自然な距離感で定位するものの、最近の傾向も踏まえており、女性ボーカルの高音などの中高域にやや強めのアクセントを置くことで伸びの良さや鮮やかを感じさせます。男性ボーカルは中低域に適度な厚みがあり、豊かさを感じさせます。U字傾向のいわゆる「ボーカル寄り」のサウンドとは異なるため強調感はありませんが、存在感が薄くなることは無く、さまざまなジャンルの音源で自然なバランスで楽しめます。演奏との分離も適切で、開放型らしい抜けの良い広さとV字傾向的なレイヤー感により、安定した定位を持ちつつ余裕を持った音場感で楽しめます。いっぽうでメリハリ強め密度高めの密閉型イヤホンと比べて、若干の音漏れがある点と遮音性も密閉型に比べて低い点もあり、外音の大きい場所や屋外などには向かない印象です。

Fosi Audio IM4低域は開放型のため相対的には少なくなりますが、傾向として重低音を中心にブーストされており、全体的に低域方向に向けたチューニングで調整することでバランスの良いサウンドを構成しています。またイヤーピースも付属品であれば「AET07」に近い「Bass(低域強化型)」を組み合わせたり、よりフィット感の良い液体シリコンタイプで軸部分が硬めのタイプを使用することで適度な低域の量感を実感することができます。
ミッドベースは締まりがある印象でアタックも強め。インパクのとある音で心地よく下支えします。重低音も開放型のため深さや重さはそこまで期待できないものの、ベリリウムコートらしいキレが良さや解像感があるため、全体として心地よく楽しめる印象です。


■ まとめ

Fosi Audio IM4というわけで、「Fosi Audio IM4」は約100ドルの価格設定ながら、質の高いシェルデザインを備え、オープンバックデザインによる開放型シェルとベリリウムコート振動板ドライバーの特性を活かしたスッキリとしたサウンドをややウォーム寄りで心地よく鳴らす、という、この価格帯では有りそうであまり無い音作りが印象的な製品でした。
2種類のフィルターについては、製品のコンセプトというかサウンドデザイン的にはやはり標準の「ブラック(アルミ製)ノズル」がバランス的にも整合性がとれていると感じますが、ドライバーなどの特徴をより実感したいニーズには「ゴールド(真鍮製)ノズル」が対応することもでき、幅広いユーザーに対応出来る点も好感できます。突出した点がある製品ではありませんが、手堅く、幅広い用途で聴きやすいリスニングイヤホンとして、いかにもアンプ等の機器を幅広く手がけるメーカーらしいイヤホンだと感じました。


タグ :
#FosiAudio
#構成:1DD
#ドライバー:ベリリウム
#コネクタ:中華2pin(フラット/中華)
#リケーブル:中華2pin/CIEM-2pin
#価格帯/グレード:50-100USD
#中華イヤホン(100USD未満)
#有線イヤホン:1万円台