
こんにちは。今回は 「HIDIZS MK12 Turris Gradient - Tint Titanium Alloy Edition」です。12mm大口径91%ピュアマグネシウム振動板ダイナミックドライバーを搭載した「HIDIZS MK12 Turris」をベースに、シェルにチタニウム合金を採用した限定499個の特別バージョンです。チタン合金シェルの採用により制振性および剛性が向上し、とり透明感や解像度の高いサウンドを実感出来ます。
■ 製品概要と購入方法について
「HIDIZS」はコンパクトなDAP(デジタルオーディオプレーヤー)やスマートデバイス用のオーディオアダプターの分野で人気の高いブランドですね。さらに最近ではイヤホンも高音質・高品質な新製品を精力的にラインナップしており、どのモデルも多くのユーザーから高い評価を受けています。
「HIDIZS MK12 Turris」は世界初の12mm大口径91%ピュアマグネシウム振動板ダイナミックドライバーを搭載したIEM製品。より迫力のある低音、よりクリアな高音、純粋な HiFi サウンドを、羽のように軽く、安定した快適な装着感で楽しめるイヤホンです。
→ 過去記事: 「HIDIZS MK12 Turris」 世界初 91%ピュアマグネシウム振動板ダイナミックドライバー搭載。美音系リスニングサウンドのU200ドル級 高音質イヤホン 【レビュー】今回の「HIDIZS MK12 Turris Gradient - Tint Titanium Alloy Edition」は、世界限定499個の限定版モデルで、キャビティにチタニウム合金を採用した特別バージョンです(通常モデルがアルミニウム合金製)。
チタニウムは耐熱性と化学的な安定性を持ち、非常に軽量でありながら高い強度を誇るため、音質を安定させる役割を果たします。また、不要な共振を抑える高い制振性を備えているため、アルミニウム合金製よりもさらに澄み切った音場を生み出すことが可能です。加工の難しさや素材自体の価格のため数量限定の特別モデルのみでの採用となります。


今回の「HIDIZS MK12 Turris Gradient - Tint Titanium Alloy Edition」では、HIDIZS独自の「91% Pure Magnesium™ 12mmダイナミックドライバー」と精密CNC加工によるチタニウム合金製シェルを組み合わせることで、音質の進化を追求しました。外観には美しいグラデーションのティント仕上げが施されており、音質面に加え高級感が増した外観を実現しています。「MK12 Turris」のデザインインスピレーションは「不死のクラゲ」として知られる ベニクラゲであり、進化と再生の象徴をオーディオデザインに落とし込んでいます。


「HIDIZS MK12 Turris Gradient - Tint Titanium Alloy Edition」のパッケージには3.5mmと4.4mmのプラグに対応する着脱式ケーブルが同梱されます。さらに、限定シリアルナンバー入りのコレクターズポストカードやバッジも付属しており、特別感を演出しています。
「HIDIZS MK12 Turris Gradient (Tint Titanium Alloy Edition)」の価格は299ドルです。
※現在発売記念の限定価格249ドルで購入可能です。
Hidizs公式サイト(hidizs.com): HIDIZS MK12 Turris Gradient (Tint Titanium Alloy Edition)
免責事項:
本レビューではレビューサンプルとして HIDIZS より製品を提供いただきました。機会を提供してくださったことに感謝します。ただし本レビューに対して金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。
■ パッケージ構成、製品の外観および内容について
「HIDIZS MK12 Turris Gradient (Tint Titanium Alloy Edition)」は通常版より大きめの専用パッケージが用意されています。ブラックを基調としたデザインでより高級感のある印象です。


パッケージ内容はイヤホン本体、ケーブルが3.5mmタイプと4.4mmタイプの2種類、イヤーピース(3種類、それぞれS/M/Lサイズ)、サウンドフィルター(ケース入り)、レザーポーチ、説明書、保証カード、さらに限定シリアルナンバー入りのポストカードと特製バッジも同梱されます。


本体デザインはオリジナルの「MK12 Turris」を踏襲しており、結構大きめのサイズ感。ベニクラゲをイメージした個性的なシルエットをしています。オリジナルとは異なる専用カラーで、明るめのバイオレットに近いブラウンの光沢仕上げが施されています。


重量はオリジナルの「MK12 Turris」が片側約9.8gなのに対し、「HIDIZS MK12 Turris Gradient (Tint Titanium Alloy Edition)」は14.7gほどで、チタン合金シェルを採用することで約5gほど重くなっています。


それでも耳にフィットしやすいデザインで、イヤーピースをしっかり合せれば装着感は想像以上に良好です。イヤーピースはオリジナルの「MK12 Turris」同様に3種類のタイプが付属します。他にもフィット感の良い液体シリコンタイプのイヤーピースを組み合わせるのも良いでしょう。


ケーブルは3.5mmプラグと4.4mmプラグの2種類のケーブルが同梱されます。ケーブル自体はオリジナルの「MK12 Turris」と同様で、撚り線仕様の2芯タイプで導体には高純度のOFC銀メッキ線を採用しています。少し細めのケーブルで透明な被膜は適度な弾力があり取り回しは良好です。


そして、交換可能な3種類のノズルフィルターが「MK12 Turris」同様に付属します。標準ではバランスタイプの「Rose Gold」が装着済み。さらに高域強化タイプの「Silent Silver」、低域強化タイプの「Enchanting Red」が同梱されます。比較すると「Silent Silver」はメッシュ部分の裏面にほぼフィルター材の無い状態で、「Enchanting Red」はより濃いめのフィルター材が貼り付けられているのが確認出来ますね。
■ サウンドインプレッション
「HIDIZS MK12 Turris Gradient (Tint Titanium Alloy Edition)」の音質傾向はニュートラル方向の印象で、91%ピュアマグネシウム振動板は、金属振動板らしい硬質で寒色寄りのシャープな特徴も感じさせつより豊かさと鮮やかさのある印象で表現されます。アルミニウム合金製のオリジナル「MK12 Turris」と比較すると同様の傾向ながら全体として滑らかさが向上しており、一聴すると若干メリハリを抑えた印象にも感じますが、同時に見通しの良さや透明感は向上しています。チタニウム合金による制振性と剛性による雑味をより抑えた印象により、ピュアマグネシウム振動板ドライバーのポテンシャルをより引き出している印象ですね。3種類のフィルターはオリジナル「MK12 Turris」同様に、標準の「Rose Gold」をベースとして、高域強化の「Silent Silver」と低域強化の「Enchanting Red」という組み合わせになっています。
標準の「Rose Gold」フィルターではハーマンターゲットをベースにU字方向にリスニング性を高めたHIDIZSらしいバランスを踏襲しています。
そして「HIDIZS MK12 Turris Gradient (Tint Titanium Alloy Edition)」ではハウジングによる制振性が強化されたことで、よりフィルターの影響が反映しやすくなった印象があります。「Silent Silver」はさらに明るくスッキリした印象のサウンドになります。ほぼフィルター材を使用してないため、オリジナルの「MK12 Turris」より刺激を感じやすい可能性があります。また相対的に低域が少し控えめになります。逆に「Enchanting Red」フィルターでは相対的に低域がブーストされた印象となります。「HIDIZS MK12 Turris Gradient (Tint Titanium Alloy Edition)」の高域は明瞭で直線的な伸びのある音を鳴らします。アルミ製の「MK12 Turris」より確実に透明感が向上し、伸びの良さと鮮やかさが向上しています。オリジナル版では適度な空気感と温かみがあり自然な印象でしたが、いわゆる金属振動板らしい主張はそこまで感じない印象でした。
今回のチタニウム版では標準の「Rose Gold」フィルターでもオリジナル版の「Silent Silver」のような明瞭さや煌びやかさを感じさせます。それでも歯擦音などの刺激はコントロールされており、長時間のリスニングにも対応出来ます。いっぽうで、「Silent Silver」ではさらに高域が強くなるため、より刺激が強く感じる場合があります。オリジナル版ではシルバーフィルターを選択した方でも「HIDIZS MK12 Turris Gradient (Tint Titanium Alloy Edition)」では「Rose Gold」のほうが好感されるでしょう。
また、低域好きの方で「Enchanting Red」を選択した場合でもチタニウム版では相対的に高域の印象をよりキープできるため、良い選択肢となる可能性があります。
中音域はニュートラルな音で再生され、若干U字寄りのためボーカル域は少し前傾します。制振性が向上したことで全体的に滑らかな印象となり、一聴すると若干穏やかになったように感じますが、透明度が増し、より詳細なディテールの描写など解像感や分離感の向上を実感出来ます。
女性ボーカルの高音などの中高域には適度なアクセントがあり明瞭で伸びのある音を鳴らします。また男性ボーカルはより力強さなどエネルギーを実感しやすくなり、僅かな温かみを持ちつつ輪郭もより鮮明になりました。もともと自然な印象で再生される印象でしたが、より滑らかに再生されることで「上品」さが増しており、同時に金属振動板らしい鮮明さや解像感の高さも両立しています。演奏との分離も適切で自然な定位の中で個々の楽器が詳細かつクリアに表現されます。また音場は広く、左右、上下、そして奥行きと空間描写そのものが広大な印象があります。
低域は自然なバランスを維持しつつ、中高域同様により鮮明に表現され、ライブのような没入感があります。大口径振動板と大型シェルの採用によるスピーカーのような空間表現が箱鳴りを抑制することでオリジナルの「MK12 Turris」より実感しやすくなり、豊かな音像とともに、キレの良さとスピード感を保ちつつ自然な響きがあり、広い音場感を支えている印象です。重低音は深く沈みミッドベースは締まりのある音で力強さがあります。また「Enchanting Red」フィルターを使用することでさらに低域の量感を増すこともできますが多少バランスが変化するため好みに応じて使い分けるのが良いでしょう。
■ まとめ
というわけで、「HIDIZS MK12 Turris Gradient (Tint Titanium Alloy Edition)」は、オリジナルの「MK12 Turris」のサウンドを踏襲しつつ、チタン合金シェルの高い制振性と剛性により、大きく質感を向上させる印象がありました。滑らかで自然なサウンドバランスは維持しつつ、搭載する91%ピュアマグネシウム振動板ダイナミックドライバーのポテンシャルをより引き出し、より詳細で解像感の高いサウンドを実現し、また大型ドライバーと大型シェルによるスピーカーのような空間表現や音場感をより実感しやすい印象に仕上げられています。文字通り、1ランク上のサウンドにアップグレードしている感じですね。価格的にもアップしていますが相応の価値はあるサウンドで、もし興味がある方は限定数が残っているうちに購入するのも良いと思いますよ。