
こんにちは。今回は 「AUDIO LAB DESIGN Vectron (ALD Vectron)」です。「AUDIO LAB DESIGN」(ALD)ブランドによるハイグレードイヤホンケーブルです。7N OCCコア、高純度銀メッキ線部分とミックス線部による二重シールド構造を持つ同軸線タイプの導体を採用し、ニュートラルな特性と高い情報量および分離感を実現しつつ、適度な鮮やかさ、滑らかさ、そして温かみを持った質の高いケーブル製品です。
■ 製品概要と購入方法について
「AUDIO LAB DESIGN」(または「ALD」)は新しいイヤホンケーブルのブランドで、8ビットのレトロカルチャーから創造的なインスピレーションを得ており、ピクセルアートの幾何学的リズムとアナログ時代の温かみのある音色をつなぐ「音の架け橋」を築くことをコンセプトにしています。同社のケーブルは、時を超えて響き渡る豊かでノスタルジックな温もりが吹き込まれています。
今回の「AUDIO LAB DESIGN Vectron (ALD Vectron)」は、ALD のレトロ・フューチャリズムと最先端のオーディオ工学を融合させたケーブルです。このケーブルは、アナログの温かみとデジタルの精密さを兼ね備え、イヤホンからの信号を有機的な音体験へと変換します。そこには、8ビットのノスタルジーと現代的な明瞭さが共存しています。


ケーブルは同軸構成で、コアに台湾製の7N OCC線を使用し、外周部に銀メッキ5N LC-OFC線、シールド部に5N LC-OFC線と銀メッキ5N LC-OFC線の二重編組構造を採用。またコネクタ等の部品は航空宇宙グレードのアルミニウム製を採用しています。金メッキによる接点と、ピクセルアートにインスパイアされたナイロン外装が未来的な外観を実現しています。


コアの台湾製OCC線は結晶構造保持するために焼鈍処理を施した導体を使用。黄金比に基づいた配置で設計され、さらに二重シールドによって絶縁されたこれらの導体は、損失を抑えた信号伝送を実現します。またスパイラル状の内側シールド(銀メッキ5N LC-OFC)は専用のネガティブリターンとして機能し、導体間の電磁的干渉を低減。金メッキ端子は耐腐食性を確保し、信頼性の高い接続を実現します。
その結果、「AUDIO LAB DESIGN Vectron (ALD Vectron)」ケーブルは、高域は透明感あふれる明瞭さを持って伸びやかに広がり、中域は有機的な豊かさと存在感を保持。低域は質感に富んだ力強さを獲得し、時間的なにじみ(temporal smearing)のない正確な再生を可能にしています。


「AUDIO LAB DESIGN Vectron (ALD Vectron)」ケーブルの通常価格は149ドルです。
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免責事項:
本レビューではレビューサンプルとして Angelears より製品を提供いただきました。機会を提供してくださったことに感謝します。ただし本レビューに対して金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。
■ パッケージ構成、製品の外観および内容について
パッケージはALD社の8ビットカルチャーをイメージしたラインアートのデザイン。
箱の中には付属品の「XPAC」バッグが入っています。


この「XPAC」バッグは、ヨットのセイル(帆)にも使われるセイルクロス素材に由来する非常に高い耐久性を備えており、さらにX-PLY補強によって引き裂きや摩耗への強さを一層高めているとのこと。デュアルジッパー構造により素早いアクセスが可能で、さらに防水PETコアとUV耐性ラミネートにより、外部環境からしっかり保護する仕様のようです。同社のレトロフューチャー的なマインドも意識したデザインとのことです。


ケーブルは太めの同軸線で濃紺とライトブルーのナイロン繊維が編み込まれた被膜がクールな印象をあたえますね。線材自体はそれなりに太さと重量があるケーブルですが、金属部品はアルミ製のため全体としてはそこまで重くない印象でまとめられています。
■ インプレッション
「ALD Vectron」へのリケーブル後の印象は同軸ケーブルらしい高い分離感による情報量の多さの見通しの良さを持ちつつ、同社のレトロフィーチャー的なコンセプトを反映した高域の鮮やかさと、中音域の粒立ちの良さ、そして全体的にキレやメリハリより滑らかさを感じる温かみをもつ印象が特徴的です。コアに質の高い銅線を使用しているため、基本的には原音に忠実に伝送するイメージの傾向ですが、二重シールドによりより高く表皮効果を抑制し銅線らしい自然な印象と透明感のある見通しの良さを実現しています。また内側シールド部の銀メッキ線が高域の伸びを強化しており、最近の聴きやすくまとめられ付属ケーブルでは高域が伸びきらない印象のイヤホンと組み合わせた場合に、より鮮やかさや直線的な伸びが向上するため聴き心地が良くなります。


いっぽうで、ミックス線による外周シールド部により全体的な豊かさと濃密さを保管しており、ドンシャリ方向に派手になることを抑制し、ニュートラルな印象を持ちつつ全体的な温かみを感じさせます。そのため、高域が鮮やかになるものの刺激などが強くなることはほぼ無く、明瞭さと自然な聴きやすさを両立している印象です。


中音域は情報量の多いケーブルらしく、イヤホンの傾向を強化する傾向にありますが、ドンシャリ傾向のイヤホンの場合は過度に凹むことはなく見通しの良さにより全体的な音場感が向上します。また最近の主流であるU字またはW字の場合はボーカル域がより前傾し、聴き応えが増すとともに、情報量の大長から演奏の粒立ちが向上し聴き応えが増す印象になります。低域も過度にブーストすることなく滑らかさを維持しつつより解像感が向上します。
■ まとめ
といわけで、「AUDIO LAB DESIGN Vectron (ALD Vectron)」ケーブルはニュートラルに情報量を底上げするタイプのハイグレードケーブルではあるものの、解像感や分離を向上させると同時に「鮮やかさ」「滑らかさ」そして適度な「温かみ」を感じさせる点が特徴的でした。ブランドコンセプトを導体の組み合わせに落とし込むアプローチは非常に興味深いですね。総じてハイグレードを含む多くのイヤホンで聴き応えのある印象に変化することが多く、組み合わせ安いケーブルと言えるでしょう。強いて言うなら、キャラクターが濃いめ、派手目のイヤホンだと、このニュアンスがうまく生かし切れないため、どちらかというと自然なバランスのイヤホンのほうが相性が良さそうです。個人的にはケース等の付属品も質が高く、結構お買い得度の高いケーブルだと感じました。