
こんにちは。今回は 「HIDIZS MS2 PRO」です。100ドル以下、1万円程度の価格設定ながら、フラグシップレベルのDLCコートPU+PEEK振動板ダイナミックドライバーと独自BAドライバーによる1BA+1DD構成のハイブリッドモデルです。クールデザインのメタルシェルも魅力的ですね。
オーディオアダプター、DAP(デジタルオーディオプレーヤー)、そしてイヤホン製品まで幅広いポータブルオーディオ製品を精力的にリリースしている「HIDIZS」から、同社のスタンダードラインともいえる「MS」シリーズの新モデルとしてリリースされます。
※予約受付開始は2025年8月7日10:30(EST)、日本時間では同日8月8日0:30からとなります。
■ 製品概要と購入方法について
「HIDIZS」はコンパクトなDAP(デジタルオーディオプレーヤー)やスマートデバイス用のオーディオアダプターの分野で人気の高いブランドですね。さらに最近ではイヤホンも高音質・高品質な新製品を精力的にラインナップしており、どのモデルも多くのユーザーから高い評価を受けています。
「HIDIZS MS2 PRO」は新しい1BA+1DDハイブリッドモデル。フラグシップレベルのダイナミックドライバーと独自BAの組み合わせ、サイにインスパイアされたデザインの亜鉛合金製のレザーパネル付き鏡面仕上げシェルを採用した個性的なモデルです。


搭載されるドライバーは、10.2mm ナノスケールDLCコートPU+PEEK複合振動板 デュアル磁気回路・デュアルキャビティダイナミックドライバーと、「HIDIZS Silvercore BA™」高周波バランスド・アーマチュア(BA)ドライバーを採用。ダイナミックドライバーは厚みのある弾力性のある振動板は、低音域と中音域のシームレスな移行を実現し、リズムとインパクトを高め、BAドライバーはクリスタルクリアな高音と滑らかなボーカルのためにカスタムチューニングされており、空気感豊かで繊細な高音域を実現します。
「HIDIZS MS2 PRO」のシェルはアルミニウムの5倍の硬度と98%の共振吸収率を持つZA12亜鉛合金シェルを採用。鏡面処理された表面仕上げでフェイス部分にはレザーテクスチャパネルを採用しています。


また「HIDIZS MS2 PRO」は独自の「Pneumatic Sound Tube Technology™」に基づいた「高音」、「バランス」、「低音」の3種類のノズルフィルターを提供。標準の「バランス」(チャームレッド)はボーカル曲向けの温かみがあり感情的なサウンド、「高音」(クリスタルクリア)はクラシック等に最適なエアリーでディテールのあるサウンド、「低音」(ミッドナイトブラック)はロックやメタルに最適な雷鳴のような深みのあるサウンドに調整。3種類のフィルターと2種類のイヤーピースによる6種類のサウンドシグネチャーに対応します。


レザーパネルは「サンセットオレンジ」「ロイヤルブルー」「ミッドナイトブラック」、プラグは3.5mmと4.4mmの2種類が選択可能です。「HIDIZS MS2 PRO」の価格は99ドルです。
※予約受付開始は8月7日10:30(EST)、日本時間では8月8日0:30からとなります。
限定先行価格(Limited Flash Deal)は 69ドル(30% OFF)
プロモーション価格は79ドル(20% OFF)で購入可能です。
HIDIZS公式サイト(hidizs.net): HIDIZS MS2 PRO
またアマゾンでもHIDIZS公式ストアより12,599円で同時販売されます。
Amazon.co.jp(HIDIZS): HIDIZS MS2 PRO ※購入時割引で11,339円で購入可能
※予約受付開始は8月7日10:30(EST)、日本時間では8月8日0:30からとなります。
限定先行価格(Limited Flash Deal)は 69ドル(30% OFF)
プロモーション価格は79ドル(20% OFF)で購入可能です。
HIDIZS公式サイト(hidizs.net): HIDIZS MS2 PRO
またアマゾンでもHIDIZS公式ストアより12,599円で同時販売されます。
Amazon.co.jp(HIDIZS): HIDIZS MS2 PRO ※購入時割引で11,339円で購入可能
免責事項:
本レビューではレビューサンプルとして HIDIZS より製品を提供いただきました。機会を提供してくださったことに感謝します。ただし本レビューに対して金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。
■ パッケージ構成、製品の外観および内容について
「HIDIZS MS2 PRO」のパッケージは製品画像を掲載した黒箱デザイン。HIDIZSのMERMAIDシリーズに位置づけられますが、久しぶりにメインラインとも言える「MS」系の製品ということでパッケージも踏襲したイメージですね。


パッケージ内容はイヤホン本体、ケーブル、イヤーピース(2種類、それぞれS/M/Lサイズ)、サウンドフィルター(ケース入り)、レザーポーチ、説明書、保証カード。


「HIDIZS MS2 PRO」の本体は亜鉛合金製。コンパクトなシェルサイズながらアルミ製よりやや重量感のあるスクエアなデザイン。フェイス部分に貼り付けられたレザーパネルがアクセントになっています。かつての「MS2」がやや大きめの樹脂シェル仕様だったのを考慮すると、「HIDIZS MS2 PRO」とは1BA+1DDのハイブリッド構成という点以外では共通点はほぼ見当たらず、耐久性など実用性は大きく向上していますね。


スクエアなデザインながらコンパクトなサイズと装着部分の形状により耳への収まりは良く、装着性はまずまずです。ただし亜鉛合金製でやや重いため、ケーブルの耳掛け部分にあわせて、ある程度フィット感を維持し固定できるイヤーピースとの組み合わせが必要になります。


そして、「HIDIZS MS2 PRO」では100ドル以下のお手頃価格のモデルながら3種類のノズルフィルターを備えています。標準の「バランス」は赤リングのフィルターで、「高域」強調の白リング、「低域」強調の黒リングの3種類に調整可能です。どのフィルターもハーマンターゲットカーブ(H-2019)に準拠したサウンドデザインで調整され、中高域~高域に変化を与えます。


イヤーピースは黒色の「Balanced Eartips」と白色の「High Frequency Eartips」の2種類が各S/M/Lサイズ付属します。3種類のノズルフィルターとあわせて6種類のサウンドチューニングが楽しめる仕様になっています。


ケーブルは、高純度無酸素銅(OFC)銀メッキ線のツイストペアケーブルが付属。プラグは3.5mmまたは4.4mmを購入時に選択します。コネクタは0.78mm 2pin仕様を採用しています。
■ サウンドインプレッション
「HIDIZS MS2 PRO」の音質傾向は緩やかなV字を描く弱ドンシャリ。ハーマンターゲット寄りのチューニングを行っているため、ボーカル域は僅かに前傾し曲によっては若干のU字方向の印象もありますが、全体のバランスとしては、リスニングサウンとして使いやすいドンシャリ~弱ドンシャリくらいのバランスでまとまっています。つまりダイナミックドライバーによるパワフルな低域とBAによるスッキリと伸びる高域、というハイブリッド構成のイヤホンに求められる、ある意味トラディショナルなサウンドをしっかり踏襲しつつ、最近のトレンドにも合せ、違和感のない印象で聴きやすくまとめられています。
ちなみに、先日レビューした12mmピュアマグネシウム振動板を採用した「HIDIZS MK12」が新しい金属振動板の特性を活かしたレスポンスの早さとキレの良さを維持しつつ大口径による滑らかさでニュートラルバランスで上品さを感じさせるサウンドでした。これに対し、「HIDIZS MS2 PRO」はソリッドなメタルシェルデザインとシンプルなハイブリッド構成からイメージされる寒色系でメリハリのあるサウンドを踏襲しつつ、各ドライバーの質感を高めることでバランスの良さと精緻さと豊かさをもった音像表現を実現しています。
ひとことで言うなら2025年基準での「The ハイブリッドサウンド」みたいな感じですね。


なお、「HIDIZS MS2 PRO」の仕様は、インピーダンス17Ω、感度111dBで、比較的音量は取りやすく、様々な再生環境でも使いやすく調整されています。この点も幅広いターゲットに向いた仕様でしょう。この辺は小型のDAPやオーディオアダプターを数多くリリースしているHIDIZS製品との相性も考慮されている印象です。
さらに「HIDIZS MS2 PRO」では、バランスの良いハイブリッドサウンドをベースに、さらに多様なニーズに対応する交換式のフィルターを用意しており、イヤーピースの組み合わせを含め、より柔軟に好みに合わせた傾向に調整が可能です。
標準の「バランス」(赤リング)に対して、「高域」(白リング)は中高域から高域にかけての伸びを向上させることで相対的に低域が抑制され、女性ボーカルの高音などの中音域が前傾します。より明るい印象に変化しますが刺激はコントロールされており聴きやすさは維持されます。よりスッキリした印象となると同時に全体的にあっさり気味の質感になります。そして「低域」(黒リング)は「バランス」より逆に中高域から高域が抑制され、相対的に低域が厚く、全体的にウォーム方向に変化します。バラードやジャズなどの音源が心地よく滑らかさを感じるもののハイブリッド的な明瞭感は若干下がります。これらは好みに応じて組み合わせて見るのも良いでしょう。またイヤーピースもバランスタイプとより高域が伸びやすい開口部の広いタイプが付属し、調整が可能ですが、さらに好みに応じて別の製品に交換してみるのも良いでしょう。私は例によって「TRN T-Eartips」を選択しています。
「HIDIZS MS2 PRO」の高域はハイブリッドらしい明瞭でスッキリした音を鳴らしますが、HIDIZS独自のカスタマイズを経た、「HIDIZS Silvercore BA™」は歪みを抑えた明瞭な音を鳴らしつつ、自然な空気感により若干の温かみを持ち、刺激をコントロールしています。シンバルなどは適度なエネルギーがあり物足りなさはありませんが、高域を強化した「高域」(白リング)フィルターでも歯擦音などの刺さりも無く、聴きやすくまとめられています。
中音域はハイブリッドらしい寒色系の明瞭な音を鳴らします。自然なV字傾向のため曲によっては僅かに凹みますが開放的で見通しが良く、付属を感じることはありません。「標準」(赤リング)フィルターではボーカル域は前傾せず、自然な位置で定位しますが不足を感じることは無く明瞭に再生されます。「高域」(白リング)では女性ボーカルやピアノの高音などの中高域もやや強調されるためボーカル域は多少前傾した印象になりますが、同時により寒色傾向が増しスッキリした音に変化します。男性ボーカルも締まりのある印象ながら若干の温かみがあり、自然な豊かさがあります。音場は左右には自然でそこまで広くは感じませんが、ドンシャリ的なレイヤー感があるため前後の奥行きはより実感しやすく、ボーカル域と演奏が多層的に分離する印象で楽しめる印象です。「低域」(黒リング)では女性ボーカルは若干暗く鳴りますが滑らかさが増し、よりウォームな印象でゆったりと楽しむことができます。
低域はニュートラルバランスにまとめつつもエネルギッシュでパワーのある音を鳴らします。寒色系で締まりも良く中高域との分離も適切です。特にミッドベースにエネルギーがあり、全体としてアタックもスピード感のある印象ながら淡泊にならず、パンチ力のある音で存在感を発揮します。重低音は沈み込みは深いものの、量感はやや控えめなため、「低域」(黒リング)フィルターでも地響きのような暑い重低音ではありません。この辺はハイブリッド的な特性でニュートラルなサウンドチューニングを両立させる上でのトレードオフ的な部分といえるでしょう。
■ まとめ
というわけで、「HIDIZS MS2 PRO」は、私のブログでは2021年頃にレビューした「MS2」から大きく進化し、全く新しいハイブリッドモデルとして生まれ変わりました。HIDIZS独自のこだわりのあるチューニングによって仕上げられた高性能ダイナミックドライバーとカスタムBAドライバーの組み合わせにより、トラディショナルなV字傾向のハイブリッドサウンドに調整しつつも、派手すぎない質感でニュートラルバランスのサウンドに仕上げられています。日本でもアマゾンで1万円程度と購入しやすい価格設定とカラーバリエーションを揃えており、普段使いのリスニングイヤホンとして利用しやすい製品に仕上がっていると思います。またドライバーのポテンシャルが非常に高いため、リケーブルなどでいろいろ違いを楽しむ上でも最適だと思いますので、ライトユーザーからマニアまで幅広くお勧めできると思います。
「HIDIZS MS2 PRO」の世界発売開始は日本時間で8月8日0:30から。公式サイトでは先行特価もありますので、興味のある方は挑戦してみてくださいね。