DUNU SA6EST

こんにちは。今回は購入済み未レビューのイヤホンから紹介する「棚からレビュー」です。
今回のネタは「DUNU SA6 EST」です。昨年リリースされた、DUNUの定評ある「SA6」シリーズのEST搭載モデルですね。イメージとしては低域を強化した「SA6 MKII」にSonionの2ESTを追加したらいい感じのバランスになったかも、みたいなイヤホンです(^^;)。購入したのは年明けくらいだったような気がしますが、例によって書きかけのまま「積み」になっていました。というわけで、このタイミングでのレビューとなります。

■ 製品概要と購入方法について

「DUNU」(または「DUNU-TOPSOUND」「达音科」)は、中国を中心とする老舗の大手イヤホンブランド。1994年からイヤホン製品の開発および製造を開始しており、2006年にはドライバーの自社開発体制を持つなど、大手らしく技術的なバックボーンも充実しています。またケーブルやイヤーピースなどの分野でも多くの製品を持つなど、豊富なラインナップが魅力ですね。
「DUNU」製品については、私のブログでも数多くレビューを掲載しています。
→ 過去記事(一覧):「DUNU」ブランドのイヤホンレビュー/製品情報記事

DUNU SA6EST」は2024にリリースされた6BA構成の「SA6」系統の派生モデルのひとつで、「Studio SA6」、コラボ仕様の「SA6 Ultra」、そして大きく意匠を変更しアップデートした「SA6 MKII」と続き、この「SA6 MKII」をベースにさらに超高域用にSonion製2EST(静電ドライバー×2基)を搭載した片側⑧ドライバー構成のモデルとなります。
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ドライバー構成は、超高域にSonion製のカスタム2EST(静電ドライバー×2基)ツィーターユニット、高域用にKnowles製カスタム2BAユニット、中音域用にKnowles製フルレンジ2BAユニット、そして低域用にSonion製のカスタムベント2BAウーファーユニットを搭載。「Studio SA6」と比較し低域が多少強化された「SA6 MKII」にさらに2ESTによる超高域を加えることで、「DUNU SA6EST」よりバランスが向上した構成となりました。
これらの片側8ドライバーのハイブリッド構成を独立した4チャンネルの音響管に配置された物理クロスオーバーと電子クロスオーバー制御により正確な周波数レスポンスと一貫性のある位相を提供。スムーズで自然なサウンドシグネチャーを実現しています。
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そして「DUNU SA6EST」であらたに採用されたブルーのフェイスプレートは青、白、黒の各色が渦を巻く星雲をイメージしたデザインで個体ごとに異なる模様を描いています。
ケーブルは、アップグレードされた「Hulk Pro Mini」ケーブルを使用。定評ある「Hulk Pro」の卓越したパフォーマンスを維持しつつ軽量設計を実現しています。またプラグはDUNU独自の「Q-Lock Plus」システムにより3.5mm及び4.4mmプラグへの交換が可能です。
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DUNU SA6EST」の価格は639.99ドル、国内版は90,727円(Amazon価格)で販売されています。
HiFiGo(hifigo.com): DUNU SA6EST


Amazon.co.jp(国内正規品): DUNU SA6EST


免責事項:
本レビューは個人的に製品を購入し掲載している「購入者レビュー」となります。
本レビューに対してそれ以外の金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。


■ パッケージ構成、製品の外観および内容について

つわけで、開封写真撮ったときはまだ寒かったよね・・・(滝汗)、いやぁ暑いなあ、と思いつつ記憶を辿ります。パッケージはケースの関係もあって「SA6 MKII」のサイズになってますね。
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パッケージ内容はイヤホン本体、「Hulk Mini」ケーブル、交換プラグ(3.5mm、4.4mm)、6.35mm変換プラグ、イヤーピース(シリコンタイプ3種類各サイズ、ウレタン1ペア)、クリーニングブラシ、ケース、説明書など。DUNUは付属品が多いので毎回楽しいですね。
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シェルはレジン製、ステムノズルは金属製でシェル形状は「SA6」タイプではなく「SA6 MKII」タイプの形状になっていますね。ハウジン部は透明な「SA6 MKII」に対し「DUNU SA6EST」はブラックのレジンを使用しているため今回は内部構造を見ることはできません。
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ケーブルコネクタは埋め込みタイプの0.78mm CIEM 2pin仕様。もともと付属しているケーブルが高性能なのでリケーブル需要は低いと思いますが、中華2pinタイプは使用できないので要注意。またシェル側面には「SA6」シリーズの特徴的な4つ穴のベント(空気孔)があり、開放機構を持つSonion製の低域用BAとの空気圧の調整を行う仕組みです。この仕組みにより「SA6」シリーズはマルチBAとしては異例の低域の表現力を持つわけですね。
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シェルサイズは「Studio SA6」より大きくなっていますが、耳にフィットしやすいシェル形状にデザインされているため装着感は良好。イヤーピースは通常のホワイトのタイプのほか、DUNUオリジナルの
「DUNU S&S イヤーチップ」が4サイズ、「DUNU Candy イヤーチップ」が3サイズ付属します。このなかでは私は「DUNU S&S イヤーチップ」を選択することが多いですね。
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ケーブルは「SA6 Ultra」「SA6 MKII」に引き続き「Q-Lock」プラグシステムを採用した「Hulk Mini」4芯ケーブルが付属します。優れたサウンド特性を備えたオリジナルの「Hulk Pro」ケーブル と同じ線材構造を採用し、より軽量設計となっています。


■ サウンドインプレッション

DUNU SA6ESTDUNU SA6EST」の音質傾向はフラット方向のニュートラルなサウンドバランスを維持しつつ2ESTの搭載により高域を中心により鮮明な表現力を獲得。さらに各音域のKnowles製およびSonion製BAの絶妙な組み合わせにより非常に整えられた質の高い音を鳴らし、ああ「SA6」ってこういう音だよね、という安心感があります。
また「SA6 MKII」でちょっとブーストされた低域は、イメージとしては限定モデルの「SA6 Ultra」に近いバランスに調整され、ベントにより独特の抜け感を持つSonion製ウーファーBAの特徴を活かした質感と、豊かな中音域、伸びの良さを高めた高域とのバランスが向上しました。マルチBA構成としては突出した音場感を持ち、ニュートラルバランスでのリスニングイヤホンとして改めて完成度を高めた印象ですね。

DUNU SA6ESTDUNU SA6EST」の高域は明るく鮮明で見通しの良い音を鳴らします。解像度は非常に高く、直線的な伸びやかさがあります。Knowles製ツィーターを上手く補完し超高域の伸びを適切に強化している印象。ただし2EST機にありがちな「いかにもEST搭載してますよ」的なわざとらしさというか、若干人工的な印象もあるので、原音忠実派の方や、最近の高域の刺激を抑えややウォーム寄りのサウンドが好みの方(主に最近の洋楽メインの方など)には合わない可能性もあります。私の場合(あえて「SA6 MKII」はスキップしましたが)「SA6」と「SA6 Ultra」を持っているので、ひとつのバリエーションとして「DUNU SA6EST」の高域は全然アリかな~と思っています。例えばJ-POPやアニソンで突き抜ける高域が無いと満足できない方には結構ハマるはずです。

DUNU SA6EST中音域は「SA6」シリーズを踏襲しており、フラット方向のニュートラルな印象で表現力も豊かです。再生環境によってはV字方向でやや凹む可能性もありますが、バランス接続でそれなりのS/Nと駆動力音ある状態で再生するといい感じの主張になります。優れた解像感と分離により、見通しの良さと透明感があり、ボーカル帯域も精緻に捉えます。音場は「SA6」より広く、よりリスニング方向に調整された「SA6 MKII」感があります。それでも定位は正確で、音源によっては奥行きがより立体的に捉えることが出来ます。女性ボーカルやピアノの高音などの中高域の伸びは美しく男性ボーカルも豊かな余韻があります。演奏は完全に分離され、明るく、かつ自然な表現を堪能できます。

低域の表現力は「SA6」シリーズの大きな特徴のひとつと言えます。ドライバーユニットにベント(空気孔)を持つ、一種の開放型ユニットであるSonion製のデュアルウーファーBAの特徴を活かし、本体側面には4つ穴のベントが空気圧を調整し、適度な抜け感を提供します。
DUNU SA6EST結果としてマルチBAながらシングルダイナミックのような表現力があり、全体としてフラット方向のバランスの中で、直線的で力感のあるミッドベースと深く厚みのある重低音を実現しています。「SA6 MKII」では海外ユーザーのニーズを踏まえてか、「SA6」より低域が多少ブーストされ、ウォーム方向に変化していましたが、「DUNU SA6EST」ではオリジナルのバランスに近く戻されたようです。相対的には2ESTの影響によりオリジナルの「SA6」より高域寄りになり、限定モデルの「SA6 Ultra」に近いバランスになっています。それでも重低音は厚みあり、全体として響きを感じるサウンドは健在です。


■ まとめ

というわけで、約半年ほど放置していた「DUNU SA6EST」のレビューを仕上げてみました。確かに、為替の影響もあり日本では現在9万円ほどの価格になっているため、その価格を考えるとちょっとうーん、という感じもあります。ただ個人的にはオリジナルの「SA6」や限定版の「SA6 Ultra」がかなり好きなため、「SA6」にいかにもEST乗っけました感のある「DUNU SA6EST」のサウンドもまあ結構好きだったりします。たぶん合う方にはかなり刺さるイヤホンだと思いますので、お買い得なタイミングなどあれば検討してみるのも良いと思いますよ(^^)。



タグ :
#DUNU
#構成:6BA+2EST
#コネクタ:CIEM-2pin(埋め込み)
#リケーブル:CIEM-2pin(埋め込み)
#価格帯/グレード:ミドル&ハイグレード
#ドライバー:EST(静電)
#有線イヤホン:ミドルグレード以上(5万円前後~)