TimeEar BTE-8

こんにちは。今回は 「TimeEar BTE-8」です。先日からレビューしている「TimeEar」のワイヤレスオーディオアダプターでDACにデュアル「CS43131」、ワイヤレスに「QCC5125」を搭載しLDACコーデックや4.4mmバランスでの低ノイズ・高出力に対応する製品です。ただし日本では技適認可前のため、今回は特例申請のうえ、別売りの極薄コネクタ仕様のOTGケーブル「TimeEar TEC-B2」と併せて検証を行うことにしました。

■ 製品概要と購入方法について

TimeEar」は実績のあるOEMメーカーが2020年に設立したオーディオメーカーで、中国市場では2023年より10機種以上の製品を展開しています。主な製品はポータブルDAC/AMP製品、イヤホン製品などポータブルオーディオ分野で全て自社開発・設計・製造を行い特許技術を複数保有しているとのこと。今年よりAliExpressなどの越境ECを通じて中国国外での展開も順次開始しています。

TimeEar BTE-8」はワイヤレスヘッドホンアンプ・オーディオアダプター製品です。CNC加工によって成形されたアルミニウム合金製シャーシを採用し、DACチップに「CS43131」をデュアルで搭載し、ワイヤレス機能にはQualcomm「QCC5125」チップセットを搭載しています。
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TimeEar BTE-8」は、Bluetooth用チップセットにQualcomm「QCC5125」を搭載し、「LDAC」「aptX Adaptive」のハイレゾコーデックに対応します。さらにBTEシリーズ専用の大面積FPCアンテナおよび IPEXインターフェイスアンテナを設計し、安定した接続性を実現しています。

またDACチップにはCirrus Logic製「CS43131」チップおよび超低位相ノイズの水晶振動子をデュアルで搭載し、フルバランス設計によりインターフェースは3.5mmシングルエンドと4.4mmバランス出力に対応。4.4mmバランス出力で最大220mW@32Ωの高出力、SNR 123dBの低ノイズに対応します。
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TimeEar BTE-8」のシャーシはCNC加工されたアルミニウム合金製で、本体には800mAhのバッテリーを搭載。最長15.5時間のバッテリー稼働時間と500時間の待機時間に対応します。また本体2カ所に指向性マイクを搭載し、クリーンな音声通話を実現するQualcomm CVC8.0通話用ノイズキャンセリングに対応します。

デバイス接続はBluetoothによるワイヤレス接続とUSB接続モードに対応。ワイヤレスではNFCによるペアリングや専用アプリによるEQ設定などにも対応します。
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※「TimeEar BTE-8」は現在AliExpressで購入可能ですが、レビュー掲載時点では技適認可を得ていないため、Bluetooth機能を日本国内では利用できません。TimeEarによると、次期モデルの「BTE-9」がリリースされた時点で一括で技適申請を行うとのことですので、認可後は通常通り利用できる予定です。今回は特例申請のうえ検証目的での紹介となります。
AliExpress(TimeEar): TimeEar BTE-8


免責事項:
本レビューではレビューサンプルとして TimeEar より製品を提供いただきました。機会を提供してくださったことに感謝します。ただし本レビューに対して金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。


■ パッケージ構成、製品の外観および内容について

TimeEar BTE-8」はレビュー時点では技適認可を得ていないため、Bluetooth機能を日本国内では利用できませんが、今回はレビューのための検証目的で総務省の「電波利用の特例申請」を行いました。以下はそのうえでの検証内容となります。
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今回は「グレー」のモデルで届いています。パッケージ内容は本体および説明書。充電用も含めてUSBケーブルは付属しません。
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本体はアルミニウム合金製で上面はガラスパネルによる上品な仕上がりになっています。サイズは65×39×15mm、60gと同クラスのアダプターのなかでは比較的軽量ですね。
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ボタンは中央にマルチファンクションボタンを配置し、左右に+/-ボタンを配置。ボリュームはデバイスとは独立した60段階の音量調節が可能です。中央のボタンは再生/停止および長押しで電源のON/OFFに対応します。反対側の側面にはゲイン切替えスイッチがあります。
また「TimeEar BTE-8」本体にマイクを搭載しておりCVC8.0の通話ノイキャンによるクリアな音声通話が可能。通常のイヤホン、ヘッドホンを組み合わせて通話やオンライン会議などの利用も可能です。
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またTimeEarサイトからワイヤレス利用時の設定用のAndroidアプリのダウンロードが可能。.cnドメインのサーバのため日本国内ではスマートフォンから直接apkのダウンロードは上手くいかない場合があるため、.7z圧縮ファイルをPC等でダウンロード、解凍のうえ、スマートフォンにコピーしてインストールしました。

TimeEar BTE-8専用アプリのイコライザ設定は接続のうえ、いったん何か音楽再生を行うことで変更が可能です。またファームウェア変更もアプリから行うことができます。製品にはあらかじめLDAC版ファームウェア(B2501D02)がインストールされていましたが、アプリ経由でaptX Adaptive、LDAC対応版(B2501D01)をインストールすることも可能です。アプリと同じページからあらかじめファームウェアをダウンロードし、スマートフォンにコピーしてインストールします。
ただaptX Adaptive対応版の場合は接続時のコーデックがaptX Adaptiveとなり、LDACに変更する場合は毎回「開発者オプション」から変更する必要がありました。LDACをメインで使用する場合は元々のファームウェアのまま利用した方が良さそうでした。


■ サウンドインプレッション

TimeEar BTE-8」のワイヤレス接続時の音質傾向はニュートラルに近い印象ながら、ボーカル域を中心に自然な温かみを感じるサウンド。各音域が多少持ち上げられるような印象もあり、傾向としては僅かにU字またはW字寄りになるかもしれません。この辺はアンプチップを搭載する「CS43131」の傾向または「QCC5125」ワイヤレスSoCの傾向も多少反映されている可能性がありますね。全体としては癖の無い自然な印象で過度にメリハリを強調したりすること無く正常な定位感があります。
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LDACコーデックでは原音より多少輪郭が緩くなる印象があるものの、同様のワイヤレスアダプターのなかではクリアな印象で、自然な音像と明瞭感があります。ただしLDACコーデックは転送レートが高いため、屋外では途切れることもある点や、やはり多少遅延が大きい点を気にする場合もあるかもしれませんね。その場合はファームウェアを変更し、aptX adaptiveの最大48kHzの高圧縮コーデックで接続した方が良いでしょう。
また独立したボリューム設定とゲイン設定により、敏感なイヤホンから結構鳴らしにくいヘッドホンまで音量を確保し十分に駆動させることができました。

そして、「TimeEar BTE-8」はUSB OTGケーブルでスマートフォン等と接続することで、USBモードに自動的に切り替わり、有線での利用可能です。
「TimeEar」からはAliExpressで販売されているUSBインターフェースケーブルの「TEC-B2」ミニケーブルも送ってもらっています。「TEC-B2」ケーブルは9.98ドルで販売されています。
AliExpress(TimeEar): TimeEar TEC-B1 / TEC-B2

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。「TEC-B2」ケーブルは同社が特許を持つ超薄型L型プラグを備えており、世界で最も薄型のUSB-Cプラグを備えたケーブルになります。ケーブル部は高品質の無酸素銅線を使用し、独立した金属シールド層と編組保護層により音質と耐久性を高めているそうです。
TimeEar BTE-8TimeEar BTE-8
実際「TEC-B2」ケーブルのコネクタは非常に薄く、ケーブルも布張りで柔らかいため、スマートフォンと組み合わせても邪魔になることなく利用することができます。USB-DACモードでもワイヤレスモードの音質傾向を踏襲しており、より遅延の無いサウンドで利用できます。なお、USBモードでは24bit/48kHzで再生されますが、マイク機能は同様に利用できるため、オンライン通話などでも利用可能です。


■ まとめ

TimeEar BTE-8というわけで、今回は技適取得前ということもあり動作検証的な意味でのレビューとなりました。ワイヤレス性能での「TimeEar BTE-8」は発熱も少なく、とにかく非常に安定して動作しているという印象でした。音質面でもやはりニュートラルで非常にバランスが良く、同社の中国での実績なども踏まえて「こなれているな」という印象を受けました。
ただウィークポイントとしてはaptX Adaptiveなどに対応しているとしながらも実際はファームウェア変更が必要で、できれば他社のTWS製品のように、アプリ等でコーデック変更を簡単に行えるような仕組みが欲しいですね。屋外などシチュエーションごとに最適なコーデックを利用したい場合もあるため、今後のアプリの機能向上に期待したいところです。また次期モデルではUSBモードもいわゆるUSB-DACとして実用的な機能を実装して欲しいところです。ワイヤレス機能自体は安定しており音質も良いため、技適取得時のモデルではそれ以外の機能もアップグレードしてくれると嬉しいですね。

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