
こんにちは。今回は 「TimeEar TEU-8」です。先日より紹介している「TimeEar」製品のなかで、今回はオーディオアダプター製品ですね。以前から販売しているモデルですが、40ドル程度の低価格ながら「ES9028Q2M」DACチップとデュアルアンプを搭載することでバランス接続に対応。32bit/384kHz PCM、DSD256に対応。ノイズ特性と高さと十分な出力、独立ボリューム、発熱の低さなど、手堅い使いやすさも魅力的です。
■ 製品概要と購入方法について
「TimeEar」は実績のあるOEMメーカーが2020年に設立したオーディオメーカーで、中国市場では2023年より10機種以上の製品を展開しています。主な製品はポータブルDAC/AMP製品、イヤホン製品などポータブルオーディオ分野で全て自社開発・設計・製造を行い特許技術を複数保有しているとのこと。今年よりAliExpressなどの越境ECを通じて中国国外での展開も順次開始しています。
「TimeEar TEU-8」は同社のポータブルヘッドホンアンプ製品です。40ドル程度の価格設定ながらESS「ES9028Q2M」DACチップ、デュアル「ES9603」ヘッドホンアンプを搭載。高出力・低ノイズ、60段階の独立ボリュームなどに対応します。


「TimeEar TEU-8」はDACチップにESS製「ES9028Q2M」を搭載し、32bit/384kHz PCM、DSD256のハイレゾ再生に対応。またアンプにはESS製「ES9603」をデュアル搭載することでバランス接続に対応し、4.4mmバランスで155mW、3.5mmで70mWの出力が可能です。またノイズ特性も非常に高く、SNR: 123dB、THD ≤0.0009%の低ノイズを実現しています。


本体はCNC加工されたアルミニウム合金製で指紋防止コーティングされたガラスパネルを備えています。また本体に独立したボリュームボタンがあり、60段階の音量調節が可能です。
「TimeEar TEU-8」の価格は公式サイトでは39.9ドル、AliExpressでは40.25ドルです。
AliExpress(TimeEar): TimeEar TEU-8
TimeEar(timeear.com): TimeEar TEU-8
免責事項:
本レビューではレビューサンプルとして TimeEar より製品を提供いただきました。機会を提供してくださったことに感謝します。ただし本レビューに対して金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。
■ パッケージ構成、製品の外観および内容について
現在AliExpressではカラーバリエーションに「グレー」「パープル」と最近「グリーン」が追加されました。今回は「パープル」が届いています。


パッケージ内容はアダプター本体、接続用USB OTGケーブル、保証書。


「TimeEar TEU-8」のサイズは49.5×28×11.6mm、19.9gの軽量コンパクト設計。本体正面にインジケーターがあり、再生フォーマットによりカラーが変わります。


左右にはゴールドカラーの+/-ボタンがあり、接続デバイスとは独立した音量ボタンとして利用可能。60段階の詳細なボリューム設定ができます。


「TimeEar TEU-8」はUSB Audio Class 2.0に対応しているため、iPhoneやAndroidなどのスマートフォンのほかPC/Macなど対応するデバイスに接続して利用でき、Audirvanaでスペック確認もできました(MacではDSDはDoPとなるためDSD128までの表示)。
■ サウンドインプレッション
「TimeEar TEU-8」の音質傾向はフラット方向で癖の無い印象。ESSらしい解像感や分離感を持ちつつ、同価格帯のアダプターにありがちな人工的なエッジ感は無く、若干ウォームな印象もある、比較的自然な音作りです。いっぽうで女性ボーカルの高音などのアクセントがより鮮やかに表現されるなど、ESSらしさもあり、ニュートラルながら若干リスニング的な音作りのようですね。もちろんオーディオアダプター製品でも数万円クラスまたはそれ以上の製品と比較すると情報量や1音1音の空間表現や解像度の高さなどは相応の違いがありますが、ストレスの無い気軽なリスニングを前提にすれば良いアイテムだと思います。また聴きやすく適度に鮮やかさもあるサウンドのため、ゲーミングや動画視聴などの用途で活用するのも良いでしょう。
ノイズ特性は非常に高く敏感やイヤホンでもホワイトノイズを感じることはありませんでした。いわゆるゲイン設定はありませんが、独立した60段階のボリューム設定により、ヘッドホン製品などについても本体側の音量を上げることで結構鳴らすことができます。65Ω程度の製品であれば歪むこと無く十分に楽しめる印象です。なお、DSDについてはASIOドライバー等の提供は無いためWindows環境ではネイティブ利用はできませんが、AndroidのUAPP(USB Audio Player Pro)でネイティブ再生、MacのAudirvanaでDoP(DSD over PCM)再生で問題なく利用できました。
ちなみに、「TimeEar TEU-8」はDACチップには「ES9028Q2M」と、ESS製チップとしては旧世代のDACチップを搭載します。
もっとも音質的には最新チップだから良いということは無く、元々が据置き用DACやミドルグレード以上のDAPでよく利用されていたチップだけに、「ESS Saber」らしい最新チップに通じる解像感に加え、同シリーズのヘッドホンアンプチップをバランス駆動させることで、最近のオーディオアダプター用の統合SoCより余裕のある自然な鳴り方をします。またアルミ製の本体は余裕のある筐体設計らしくほぼ発熱は無く利用できる点も好感できますね。
■ まとめ
というわけで「TimeEar TEU-8」は40ドル程度のお手頃な価格設定ながら音質的にもフラットで安定した印象の製品でした。また発熱量が少ないため長時間の利用でも安心できますね。またDACチップとしては現在購入できる機種としては数少ない「ES9028Q2M」搭載モデルで、適度に「枯れた」技術を手堅く組み合わせることで、オーディオアダプターとしては余裕のある鳴り方をしつつリスニング的な鮮やかさもあり、日常使いとして使いやすい印象にまとまっていました。数年前の据置き型のUSB-DACに近い質の高いフラットな音質を数千円程度で購入できる、と考えると結構貴重な存在かもしれませんね。例えば、この製品をプリで使ってさらにアンプを経由させる、などの使い方も楽しいかも知れません。持っているとちょっと楽しそうではありますね(^^)。