
こんにちは。今回は 「NiPO A100」です。「NiPO」ブランドによるスマートフォンと連携するUSB-DAC/ポータブルアンプ製品です。AppleのMagSafeに対応し、スマートフォンと組み合わせて高音質DAPのような一体感で利用できます。今回は国内販売元のオリオラスジャパン様より実機をお借りしてのレビューとなります。
■ 製品概要と購入方法について
「NiPO A100」は深圳の新しいオーディオブランド「NiPO(ライポ)」によるスマートフォンとの連携に最適化された一体型USB-DAC/オーディオアダプター製品です。同社の高音質DAP製品の技術を反映し、スマートフォンと容易にスタックができてハイグレードなDAPに匹敵するサウンドを実現します。
DACチップにはESS製「ES9039Q2M」を採用。最大32bit/768kHz、DSD512に対応。DAP製品同様にクリーンで安定した電力を内部のクロックやアンプなどデジタルアナログ含む9系統に独立供給する回路設計にすることで、負荷に応じた個別最適化を実施。特別に厳選した部品を採用した強力な電源設計と併せて精度が向上し自然な音色を実現します。


また「NiPO A100」をスマートフォンと容易に連携させるため、「MagSafe」のマグネット固定に対応。対応するiPhoneのほか、スマートフォン側に付属のMagSafeリングを貼り付けることでAndroidデバイスとの固定も可能です。
音質設計については「NiPO N2」で採用された「CMMT」(MMTカレントミラーI/V変換)などの独自アーキテクチャを一部採用。0.001%レベルの高精度信号変換を実現。位相歪率0.00015%以下も達成したことにより、微細音も忠実に再現します。


さらにスマートフォン等のUSB出力によるばらつきを解消するためUSBアイソレーション、信号デジタリング波形整形チップ、超低位相雑音クロックなど高音質化技術を採用。さらに低消費電力設計も含めハイグレードなDAPと同様の品質をユーザーに提供します。
そしてヘッドフォンアンプにはSGMicro社製「SGM8262」を採用。超小音量から大音量まですべての音量で低歪みかつ高いリニアリティを実現。3.5mmシングルエンドと4.4mmバランス出力に対応し、”Super-Linear”設計により最大525mWの高出力が可能です。


「NiPO A100」のカラーバリエーションは3色のフルグレインレザーから選択可能です。
価格は55,000円(税込み)です。
オリオラスジャパン公式ショップ: NiPO A100
楽天市場(検索結果): NiPO A100
免責事項:
本レビューはオリオラスジャパン様からのレンタル機でのレビューとなります。機会を提供してくださったことに感謝します。ただし本レビューに対して金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。
■ パッケージ構成、製品の外観および内容について
「NiPO A100」のパッケージは「N2」同様にシンプルながら高級感のあるデザイン。
今回は「ブルー」モデルをお借りしました。


パッケージ内容は本体、OTGケーブル2種類(USB Type-C、Lightning)、説明書、保証書。


本体サイズは94.5×61×10.8mm、131gでスマートフォンとも組み合わせやすい薄型の金属筐体です。ボタン類は側面片側、インターフェースは下側に集中しておりシンプルな操作感を実現しています。また3900mAhの大容量バッテリーを搭載しており、コンパクトながら最大13時間の連続再生に対応します。


ボタンは電源ボタン、音量+、音量-、ゲイン/フィルター切替ボタンがあり、その横にはインジケーターのLEDがあります。充電は電源OFF時に実施し、充電ケーブル接続後に電源ボタンをダブルクリックして充電モードに入ります。また下面のUSB Type-Cポートの外周がインジケーターとなっており電源をONにすると点灯します。


裏面にはMagSafe対応の強力なマグネットが内蔵されており、対応するiPhoneなどで簡単に貼り付けで固定ができます。またAndroidなどの非対応スマートフォン向けにリングシールが付属するため組み合わせて利用可能。もちろん市販のMagsSafe対応リングやMagSafeワイヤレス充電用対応のスマホケースなどでも同様に利用できます。


「NiPO A100」はiPhoneやAndroidなどのスマートフォンやタブレットのほかUSB Audio Class 2.0に対応。32bit/768kHz、DSD512に対応します。なおMacなどDoP(DSD over PCM)の場合はDSD256までの対応になります。カラーバリエーションは本体ゴールドにレザーの3色ですが、オリオラスジャパンのWebストアでは本体色がシルバーのモデルを購入することも可能です。
オリオラスジャパン公式ショップ:【公式ショップ限定】NiPO A100 シルバー
■ サウンドインプレッション
「NiPO A100」の音質傾向は非常に透明感のある癖の無いニュートラルで、過度にメリハリを付けたりすること無く、音源を忠実に、かつ非常に見通しの良い音で再生します。USBアイソレーションの効果は非常に高く、ドングル型オーディオアダプターで感じる事の多い雑味のようなものがほぼ皆無で、非常に透き通ったサウンドで再生されるのが印象的です。CIEMのような高感度のイヤホンでもノイズは皆無で、より広く見渡せる空間表現を実感します。また「NiPO A100」自身で大容量のバッテリーを搭載し、「N2」などから継承した独自の回路設計を持つことで駆動力を必要とするマルチドライバーのイヤホンでもスマートフォン側の電力状況に影響せず安定した出力を実現しています。上位機種も含め他のオーディオアダプター製品を通常利用している方であれば、「NiPO A100」をそれらの機種と比較すると、そのノイズアイソレーション性能の高さと安定した駆動に驚くのではと思います。
またAndroidデバイスでも付属品または市販のMagSafe対応のリングなどを使用することで「NiPO A100」を固定して利用できます。私はワイヤレス充電に対応したXPERIAでMagSafe対応のスマホケースを併用しているため、そのまま固定して利用できました。


音量ボタンは本体の音量とは独立しており、2種類のゲインと併せてより詳細な音量調整が可能です。ゲイン変更は「ゲイン/フィルター変更ボタン」を長押しして変更し、標準(低ゲイン)では消灯しているLEDが白色で点灯します。また同ボタンは短く押すことでフィルターを順次変更し、2回押しでフィルターをリセットします。ゲインは3.5mmシングルエンドで最大125mW、4.4mmバランスでは525mWの大出力に対応し、ハイゲインでは多少鳴らしにくいヘッドホンでもある程度安定して駆動させることができました。
■ まとめ
というわけで、「NiPO A100」は高音質DAPの「NiPO N2」のエッセンスと踏襲し、スマートフォンでも安定した高音質を実現可能なオーディオアダプター製品として、文字通り「音質特化」の設計に仕上げられており、ある意味潔さを感じる内容となっています。世間的には特にバッテリー内蔵タイプとなると、ワイヤレス機能も含めたマルチパーパスな、いろいろ使えるハードというニーズも多いとは思いますが、薄型設計にMagSafe対応などUSB-DACとしてスマートフォンと組み合わせることに特化することでシンプルかつ高音質にまとめるアプローチは個人的には非常に好感を持ちました。
またDACチップは「ES9039Q2M」シングルという仕様ですが、同チップ搭載のオーディオアダプター等と比較しても圧倒的に高いノイズ特性と安定した回路設計により解像感と分離感は非常に高く、微細なディテールを綺麗に表現します。同時に音場表現も広さがあり、安定した高出力により、文字通りスマートフォンを高性能DAPのように活用できるアイテムだと感じました。コストパフォーマンス的な評価は私自身はよくわかりませんが、オーディオアダプター製品としてもさらに高価格帯のアイテムも複数登場している中では、「NiPO A100」は十分に現実的で、スマートフォンによるDAP代替としては十分に検討できる価格設定だと感じました。興味のある方は試聴するなどして検討いただくもの良いと思いますよ。